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「せんせ、あのね」リエちゃんがわたしに話しかける。どうしたの。わたしは、しゃがんで目線を合わせて、そして、リエちゃんの両手を握る。こうすると、リエちゃんは本当に安心した表情になる。リエちゃんはいわゆるシングルマザーの一人っ子。いつも朝早くに登園して、延長保育で暗くなるまで預かっている。でもリエちゃんは明るくて、がんばりやさんだ。ときどき、ふっとさみしそうな目をするけれど、いつも周りに気配りの出来る、ほんとうにしっかりとした子だ。「あのね、せんせ」わたしのエプロンのテントウムシをちらっと見ながら、すこしはにかんでいる。「創作はてな」です。よろしければ続きをお願いします。

●質問者: aoi_ringo
●カテゴリ:生活 人生相談
✍キーワード:はてな エプロン シングル テントウムシ マザー
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 10/10件

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1 ● kurupira
●15ポイント

「てんとう虫にはお父さんいるの?」

私は質問にどきっとした。

あわてて

「そうね?いるかもしれないけど・・・お母さんだけのてんとう虫もきっといるかもしれないわね」

「そうなんだ?」

私は少し悲しくなった。

◎質問者からの返答

テントウムシに注目してくださって

ありがとうございました。


2 ● ElekiBrain
●15ポイント

とても寒い季節がやってきた。外には木枯らしがぴゅーぴゅーと吹き荒れ、枝ばかりになったポプラの木が、寂しそうに庭に佇んでいる。ベージュの庭には真っ黒な木の葉が時々舞い上がり、空には灰色の雲が不安そうに横切っている。リエは、窓に小さな手をぺったりと張り付かせ、白い息でガラスを曇らせる。後ろから母と父の怒鳴り声が聞こえていたが、リエはまるで、何も聞こえないかのような表情で、荒涼とした世界に溶け込んでいた。山にはどこまでも薄黒い茶色が広がり、延々と遠くまで連なってた。遙か下の平地に田んぼが見える。刈り入れは既に終え、その田んぼにすら黄金色はない。リエは目玉だけになり、その世界をいつも遠くまで飛んでゆくのだ。




園長先生がリエに言った。もっとみんなと遊びなさい。そんな内容だったと思う。だけど、リエは聞いているのか、聞いていないのか、園長先生の前を通り過ぎると、廊下をてててっと走り、グランドの際にあるフェンス越しに顔を押し当て、しっかりと網を握ると、そのまま外をぼんやり眺めた。ここの光景もそんなに変わらない。黒い連山がどこまでも連なり、所々に見える高い山が邪魔して、遠くの空を遮った。今日も空は灰色で、車が退屈そうに保育園の門の前を通り過ぎる。砂山では子供達が小さい権力を発揮して、いくつかのグループに分かれてトンネルを作る。時々開通して、手前の園児が開通したトンネルから手を突っ込むと、向こうから別の園児がトンネルに手を入れて、手前の園児の手を確かめる。キャッキャッ、という声がリエの表層に届いたが、それでもリエの心には届いていなかった。

リエの背後でサッカーのまねごとをした球技が催されて、小さなリーダーが偉そうに他の子供達を指揮していた。




佳枝は今日、別れた夫との事を思い出していた。

二人の喧噪が鍋の中身を冷やし、つまらなそうに糸こんにゃくが浮いている。醤油とタバコのにおいと、薄汚れたキッチンに、顔を真っ赤にした夫が右手で指さして、何かを言っている。今や、何を言われれたのか、何を言っていたのかも分からない。佳枝は呆然としながら流れる水の音でふと我に返った。湯気が顔を湿らせ、やっと自分が洗い物の途中で指を止めていたのに気づく。何となく放心状態のまま、佳枝は食器に洗剤を無造作にかけ、ところどころが薄黒くなったスポンジで撫でてゆく。いくつもの食器が積み重なり、佳枝は延々とその作業を繰り返した。

ずっと、この時が止まったような場所が続けばいいのに。

佳枝はどこを眺めるでもなく、ひたすら食器を撫で続けた。




あれから妻と別れて何年にもなる。遠く離れた場所へ越し、敏夫はセーターを深く着こんで、自らの身体を抱きかかえるかのように、震えながら寝室のカーテンを開けた。

林立するビルの中、ミニチュアのような自然環境がぽつんと見える。そのミニチュア――公園――を遙か上空から見下ろしながら、遠くの田舎を思い浮かべようとした。しかし、それはあまりにもおもちゃのようで、ぽつぽつと、時々動く人々でさえ、小さなアブラムシのようにしか見えない。敏夫はミニチュアから目をそらすと、寝室から連結したキッチンの、ぐつぐつと湯気を立てて煮立つ小さな鍋の前へと向かった。そこには、既にぐったりとしたシイタケや、伸びきった糸こんにゃく、春菊が鍋の中で、沸騰するがままに泳がされていた。

敏夫は携帯を手に取ると、封印していたあの電話番号を打ち込んだ。




このテレビには何も写らない。佳枝はそう思った。きっと、テレビからは世界を見ることはできないのだろう。テレビのチャンネルを次々と変えながら、佳枝はこたつのテーブルに肘を立て、頬に手のひらを当てて考えた。頬の肉が上部へ上がり、眼はつり上がったようになる。だけど、佳枝の心はどこか別の世界を見ていた。チャンネルには何も写らない。時々、極彩色のコマーシャルが眼にいたいほど飛び込んでくるけど、佳枝はそのたびにチャンネルを入れ替えた。タートルネックのセーターの上のエプロンもそのままに、佳枝はただ、うすぼんやりと箱の中の人形達を流れゆくまま見続けた。

今日は珍しく晴れているようだった。窓から柔らかな黄色が差し込んで、食器を金色に染め上げた。佳枝がテレビを消すと、金色の円盤達が、テレビに映りこむ。

突然、遠くからリエの足音が聞こえた。リエは佳枝の名前を呼びながら、ドタバタと慌てた様子で、家の中を走っているようだった。。

佳枝はふと我に返ると、しわくちゃになったエプロンをパッパッと手で払い、皺を伸ばしつつ立ち上がった。振り返ると、リエが向こうの部屋の扉を開け放したまま、走ってくる。佳枝は再びしゃがみ込んで、リエが近づいてくるのを待った。

リエはよほど急いでいるのか、廊下でつまずきそうになり、両手で小さな身体を支えると、再び起き上がって、ガラスの扉から差し込む陽光の中、キッチンへと入ってきた。

リエは、呼吸を整えるまもなく、手についたベタベタの汗をそのままにして、私の前に、携帯を差し出した。

君のお父さんの代わりになってあげる。

そう、電話の向こうの人物は言ったという。私はそっと携帯を開いて、長く忘れていた微笑みを浮かべた。

キッチンの石けんを置いてある棚に、ガーベラが置いてあった。それは赤く咲いて、黄金の光に当たってうっすら透けて見える。

そういえば、キッチンにはいつからあの花が置いてあったのだろう。

佳枝は携帯を持ったまま、ガーベラを見つめ続けた。








おわり

◎質問者からの返答

今回も描写が細かいですね。

ありがとうございました。


3 ● ksfsa5
●15ポイント

「あのね、せんせ。リカね、パパが欲しいの。

でもね。リカにはね、パパが居ないんだって。

何でだろう。

皆にはいるのに、リカにだけ、パパね、居ないの。

リカが悪い子だからかな?

もっといい子にしたら、パパ来るのかな。」

先生は困った。

言葉が出なかった。

ただ、リカちゃんをギュっと抱きしめた。

「先生、あったかい。」

リカチャンはつぶやいた。

◎質問者からの返答

いいですね。

ありがとうございました。


4 ● takeshi825
●15ポイント

あのね、せんせい、わたし将来やさしい

お嫁さんになることが夢なの。それでね

優しいだんなさんと子供がいて幸せな

暮らしをするの。それがわたしのちっちゃな

夢なの。

◎質問者からの返答

そっとした雰囲気がすてきです。

ありがとうございました。


5 ● tarou4649
●15ポイント

「そこにてんとう虫ついてるよ!」うれしそうにいいました。私は「ホントだ、よくわかったね」といい、リエちゃんのあたまをなでてあげました。こうして私のいつもの一日はすぎていくのでした

◎質問者からの返答

ありがとうございました。


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