人力検索はてな
モバイル版を表示しています。PC版はこちら
i-mobile

わたしはそっと二階から窓の外をみる。一台のセダンが停まる。そしてチャイム。担任の沢口先生だ。今日は学年主任の桐山先生もいっしょだ。わたしは、聞き耳を立てるが、みんなちいさな声なので、あまりよく聞き取れない。母子家庭の一人娘。もう学校に行けなくなっていくつも季節が変わった。そんなとき、ふいに、母のやや大きい声が聞こえてきた。「学校に行けんことがそんな悪かことですか」母は、興奮するとついふるさとの言葉遣いになる。「いえ、そういうつもりでは」「もうお帰り下さい。あの子をこれ以上苦しめんといてやってください」毅然とした母の声。わたしが、学校に「行けなく」なっても母はなにひとつ言わなかった。いままで通り接してくれた。「あんたはやさしいけん。かあさん、ようわかっとるよ」。「創作はてな」です。よろしければ、続きをお願いします。(方言の誤りはお許し下さい

●質問者: aoi_ringo
●カテゴリ:生活 人生相談
✍キーワード:うつ はてな ひとつ ふるさと セダン
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 10/10件

▽最新の回答へ

1 ● kurupira
●10ポイント

「・・・わかりました。また後日伺います。」

先生たちは懲りたのか、帰っていった。

私は母に何か言おうとしたけど、何を言っていいのかわからない。

学校ってなんだろう、とふと思った。

◎質問者からの返答

なんでしょうね。

ありがとうございました。


2 ● fdskaf
●10ポイント

一番の理解者だった母。

母は言う。

学校に行けなくても、死にやせん。

だけどもな、一人では生きていけない。

お母さんも、皆、皆、誰かに支えられて生きている。

それだけ、解っててくれたらいい。

◎質問者からの返答

ありがとうございました。


3 ● threecloudjp
●95ポイント

数日後。


「薬が効いてきてるみたいだね」

古い回転椅子をキィッと音を立てて回し、担当の医師はわたしに向き直った。

眼鏡の奥のその瞳は、やさしくわたしを見つめている。

わたしはぺこりと頭を下げた。

最近の心境について話をしたら、そう言われた。

前ほど「死にたい」と思わなくなったこと。

なんだかよくわからないが、まぁ何とかなるだろう、と思えるときもある、ということ。

総じて、楽になってきた、ということ。

「ほんとうに、長谷川先生のおかげで、こんなによくなって…」

横でまた母さんがハンカチで目頭を押さえている。


「へー、よかったじゃん」

ゆかりちゃんにその話をすると、にっと笑って一緒に喜んでくれた。

ゆかりちゃんは、半年前から、毎週3回遊びに来るようになった人だ。

たぶんわたしよりだいぶ年上の人なのだろうけれど、なんだかほわーんとした感じの人で、「さん」より「ちゃん」のほうがお互いしっくりくるということで意見が一致して以来、そう呼んでいる。

ゆかりちゃんは、普段はあまり自分のことを話さない。いつもわたしの話を聞いてばかりだ。

そのゆかりちゃんが、一度、長い時間をかけて自分のことを話したことがある。

普段は気をつけているのだけど、うっかり、ゆかりちゃんに言ってしまった。

「はぁ。死にたいなぁ…」

何の拍子に言ったのかはよく覚えていない。

確か、なにか「やりたいこと」の話題になって、ああだこうだと議論が白熱した後に、つい本音が出てしまったのだ。

ゆかりちゃんは、あまり驚かずに、あぁ、そっかぁ、と言った。

また説教される、と思って内心うんざりしながら身構えていたのだが、ゆかりちゃんは説教をせずに自分の身の上話をした。

以前、両親に交際を反対されていた恋人と、心中を図ったことがあること。

相手は死んで、自分だけが生き残ったこと。

話の最後に、ゆかりちゃんは一言言った。

「死んだって何も解決しないし、誰も幸せにならないよ。」

亡くなった人の影を背負い続けているゆかりちゃんの苦悩が、そのときはっきりと目の前に姿を現したような気がした。

「死にたい」と口で言う人は見たことがあるけれど、実行に移した経験のある人を見たのは初めてだった。

わたしは、ちょっとゆかりちゃんのことをなめていたかもしれない、と思った。

同時に、彼女の言うことは信頼してもよいし、彼女のアドバイスは聞くべきだ、という意識が、わたしの中に芽生えた。


「運動、してみたい」

わたしは母さんに言った。

母さんは、目を皿のように丸くしてわたしを見つめた。

「たとえば、ウォーキングとか、あとヨガとか」

運動は気持ちを明るくしてくれるらしい、とゆかりちゃんにも聞いたし、そうやって何かに興味を持つこともなんだか久しぶりのような気がしていた。

「だって、あなた」

母さんは口をぱくぱくさせている。

何かよくないことを言ったのだろうか。

「…大丈夫なの?」

「うん。ゆかりちゃんについてきてもらう」

「…」

母は複雑そうな顔をして黙り込んだ。

「無理はしなくていいのよ?」

「無理じゃないよ、やってみたいって思ったの」

「でも、からだがついていくかどうか」

「軽い運動から始めたらいいじゃない」

「それにしたって…」

どうして母さんは喜んでくれないのだろう。

わたしは少し期待を裏切られたような気になった。

「わかったわ。いつごろ行くの?」

「わからないけど、こんどの日曜とかどうかな、って話してるんだけど」

「あら、日曜は無理だわ。わたし、シフト入ってるから」

「えっ?」

「だから、シフトが入ってるから」

「母さんは来なくてもいいんだよ?」

「何言ってるの!」

ふいに怒鳴られて、わたしはびっくりしてしまった。

「あなた、そんな…母さんが…」

母さんは口ごもり、うつむいた。

わたしは、母に何か悪いことをしてしまったような気持ちになって、ごめんなさい、と謝りかけた。

しかし、思い直した。

「りんちゃんは筋が通った考え方ができる子だよ。筋を通しなよ」

というゆかりちゃんのことばを思い出した。

わたしは考えた。

母さんはわたしと一緒に行きたかったのに、むげに断られて、傷ついて、怒鳴ってしまったのだろう。

わたしの面倒を見ているときの母さんは、完璧に優しく、完璧に笑顔を崩さない。

そうすることが母親の義務なのだ、と言わんばかりに。

しかし、わたしは、数日に一度、感じるときがある。

母さんは、わたしに、ずっとこのままでいてほしいんじゃないんだろうか。

母さんは、わたしがこうなったから、すべてを許容しすべてを包み込む理想の母親でいられるのではないか。

母さんの気負いはわたしに嫌でも伝わり、「気にしなくていいよ」「気にしなくていいよ」という無言のオーラは圧力となって真綿のようにわたしの首を締め付ける。

本来ならば気にするべきことだという前提認識があるからこそ、母さんは絶えずそのメッセージを発しているのではないか。


「母さんは、来なくていいよ」

わたしは、もう一度、母の目を見てはっきりとそう伝えた。

母さんはもう怒鳴らなかった。

「そう。日程が決まったら教えてちょうだいね…」

力なくつぶやいて、無理に笑顔をつくり、シンクに向かって洗い物を始めた。

ごめんね。母さん。

わたしは母さんの背中につぶやいた。

母さんはきっと、世界一わたしを愛してくれている。

そんなことぐらいわたしにもわかる。

でも、わたしにとってこれは必要な選択だという気がした。

そう思えるのは、たぶんゆかりちゃんのおかげだ。

彼女との出会いは、わたしの人生にけっこう大きな影響を与えるような気がしていた。

◎質問者からの返答

とても素敵です。

母親のマインドコントロールを論じた本を思い出しました。東ちづるの本です。こんな深い展開にはなるとは予想外です。

本当にありがとうございました。


4 ● miyahiko
●100ポイント ベストアンサー

あんたはやさしいけん。母さん、ようわかっとるよ」


「・・・うん。」

私はそううなずいた。私が高校に行けなくなってもう半年以上になる。

なぜ私がこんな仕打ちを受けなければならないのだろう、と思う。


「母さんは、ずっとあんたの味方だよ」

いつも、そう優しく話してくれることが、唯一私の支えだった。


「・・・うん。」

私はまた同じように無感動にうなずき、自分の手で頬に軽く触れる。

母さんが心配そうに私の顔を見つめると、そのまま何もいわず、部屋から

出て行った。私は椅子から移動して、ベットに飛び込むとギシギシとゆれ、

止まる。


気だるそうに首だけ機械的に動かすと、壁にかかっている赤や青、黄色といった色とりどり

の紙くずを見つめる。それは鶴の形をしていた。最近学校から送られてきたものだ。

「こんなものが何になるっていうの?」

誰もいないところで独白した。


私は何度も、さめない悪夢のようにあのときの光景をオーバーラップさせる。

この傷を一生抱えていかなければならない。

私は、サッカー部のマネージャーだった。そして、学校対抗の練習試合のとき興奮のあまり、

ラインに立って応援したのが学校での最後の記憶だ。

その時、記憶しているのは「あぶない!」と誰かの叫んだ声だった。

私はその後気を失い、救急車で運ばれたらしいが私が次に覚えているのは、学校ではなく

病院の白い天井だった。隣で母さんが人目をはばからず泣いていた。


・・私に残されたものは、勝利の喜びでもなく、先輩の甘い誘惑でもなく、

全治1ヶ月という診断と、頬に残された3針ほどの切り傷だった。

傷は・・残るらしい。

運悪くボールが飛んできて、運悪く足から外れたスパイクが、運悪く私の顔面に

直撃し、刺さった。全て、計算されたような悪夢だった。


「死ね。みんな死んじゃえ。死ね・・」

憎い、憎い、みんな憎い、誰にもぶつけられない憎悪が

心からあふれ出すと容易に涙に変わった。

涙で足りない悔しさ、憤りは私に呪いの言葉を吐き出させた。

「皆なくなれ。皆死んじゃえ・・ぐっ・・うう・・」

私のいくらかの良心が憎悪と葛藤し嗚咽で足りない分は両手で思いきりかけ布団を

抱きしめさせた。お母さんにばれないように歯を食いしばって、顔に布団を押し付ける。

なぜ私がこんな仕打ちを受けなければならない。

私は呪いの言葉をひたすら吐き続ける。

そうすれば悪夢から目が覚めると確信しているかのように。

ーーーーーーーーーーー

目が覚めるとすでに日が傾いて夕方になっていた。

私はそのまま眠っていたようだ。

気だるい体をベットから起こし、空気を入れ替える為に窓を開ける。

「こんにちは。」

1階の玄関から、女の人の声が聞こえた。

パタパタとお母さんの足音がその後に続く。

しばらく沈黙が続いて

「あきちゃーん、なおこちゃんが来たよ」

という声が響く。

私は何もいわず、二階から降りてきた。

最近、付属大学長谷川研究所からボランティアで派遣されてきたという、

年上の女の子だ。

「こんにちはー。」

彼女は柔らかな笑顔で私に挨拶する。

私は何回かきてくれたその彼女に無言で会釈すると、そのまま階段を

のぼっていった。

彼女はもうすでに心得ているようで、私の後を追うようについてきた。

部屋に入ると、私はベッドに腰をかけ、彼女は椅子に座った。


お互いいつものように沈黙してしばし顔を見つめる。

何にもいわないわけにはいかないので私が口火を切る

「・・・今日は何ですか?」

どうしても、とげとげしくなってしまうのが自分でも解る。

しかし、彼女は全然意に返さず

「いえ、ちょっと顔を見にきただけなんですよー?」

と朗らかに答える。

彼女は、抜けているのか大物なのかわからないけど、

マイペースで少し浮世離れしたようなことを話す。

天然なのかもしれないが、少なくとも頭は良いのだろうと思う。

毒気のないニコニコしている顔を見ているとこっちも釣られそうになるが、

そこは反発しておく。

「あら、千羽鶴ですねー。」

彼女が振り向いた方向に、赤や黄色の鶴の形をした紙くずを見つける。

「違います。950羽しかありません。」

はき捨てるように言う。「38人で25羽ずつ折りました。皆待っています。

不服だったら広げて折りなおしてください。」

まるで人ごとのような手紙が一緒に添えてある。

何が千羽鶴だ。ましてや不完全の紙くずじゃないか。

「赤、白、黄色、青、まるで運動会みたいですねー。」

自分がもらったような口調で彼女が言う。

わけのわからないことを言うのは彼女の天然な部分なので、あえて

突っ込まないで無言で押し通す。

「あきさんは千鶴のいわれって知っていますかー?」

「いや、知らないけど・・お見舞いとかじゃないの?」

彼女は朗らかに

「佐々木 禎子さんが白血病の延命の願いを込めて始めたといわれてますー。」

「それで、彼女は助かったの?」

「残念ながら助かりませんでしたー・・。」

「・・・・・。」

この人は喧嘩を売りに来たのだろうか。

「でも、その願いは平和の象徴として、

リレーのように人々に語り継がれていますー。」

とにこやかに答える。

「・・・・・。」

私はどう答えていいかわからなかった。

「私は、千羽鶴が在ることではなくて、作ることが重要だと思うんですよー。」

「・・・・・。」

私は、意味がいまいち理解できなかった。今はお店でも

買える物をわざわざ作るというのが。そもそも作ったから在るのだが。

「あらー。時間が過ぎてしまいましたねー。じゃあ、また来ますねー。」

マイペースな人だと思う。ただ、逆にかしこまったりしないでくれるので

私は彼女が好きだった。

彼女はいそいそと階段を下りていくと、お母さんに軽く挨拶して

さっさと帰ってしまった。本当にカウンセリングの人なのかどうか・・。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

夕食をテーブルで食べ終わった後、お母さんの食器を洗う

後姿を見つめながら、私は聞いてみた。

「お母さん、千羽鶴のいわれって知ってる?」

「ああ、あきがもらった鶴のこと?たしか室町時代から遊びとして

広まったものらしいけんど、延命の為って聞いたことはあるよ?」

「そうなんだ。」

「いまはどちらかといえば佐々木禎子さんの方が有名じゃけん、

願いを込めるということが大事なんかもしれんな。」

「・・・・・。」

夕方になおこさんが言っていたことを思いだす。

私が理解できなかった言葉を質問として言ってみる。

「お母さん、千羽鶴が在ることではなくて、作ることが重要ってどういう意味?」

お母さんが、皿洗いをやめ、こちらを振り向くと無言でこちらに来た。

椅子に座る。

「難しいこときくけんなあ。私も正直よくわからないけんど・・。

折り紙を折るとそれだけ時間がかかるけん、その時間を消費した分

をあなたにあげますという意味があるかも知れんなあ。」

「そんなの・・時間がもらえるわけないじゃん・・。」

「だから、時間を使って願いを込めるということだと思うなあ。」

「願い・・かあ・・」

私は少し考えをめぐらす。

願い、延命、運動会、リレー、人ごとのような手紙、赤、青、黄色、950・・・

ぼんやりとだが、なんとなく思いついたことがあったので、私はお母さんに

お礼を言って、二階の自室に篭る。


私は、人ごとのような手紙にもう一度目を通してみる。

「38人で25羽ずつ折りました。皆待っています。

不服だったら広げて折りなおしてください。」


なんでこんなこと書いたんだろう。

不服だったら追加して千にしてくださいと書くべきじゃないのかな。

折りなおす・・

私はおもむろにプチッと950羽鶴の一羽を取り、折りなおして見ることにした。

何分かかるんだろう・・とおもむろに広げると、文字が書いてあった。

「3組11番 相田健 とにかく良くなって学校に来てくれることを望みます。」

私は、その手書きで書かれた文字を読み返した。

もしやと思いつつ、赤い鶴を取って広げる。

「3組21番 斉藤弘子 いち早い復帰を私は願っています。そしたらまた遊ぼうね!」

・・広げる

「3組14番 木下隆 ウハwwww見つかったww見たからには元気になれよwww。」

まさか全部に書いてあるのか。

私は、全て広げる勢いで読み込んでいった。

なぜか涙が止まらなかったが、嫌な感じは全然しなかった。

全て読み終えるのに何時間かかったのだろう。すでに朝日が昇っていた。

950。全てに手書きでメッセージが添えられていた。それは全て私に向けられた願いだった。

私は、自分のことが恥ずかしくなった。自分のことしか考えていなかった。

いや、それであっても、傷があることだけ考えていて、作ることを考えていなかったかもしれない。

傷があっても、思い出は作れる。私はまた泣いた。憎悪や憎しみはなくなっていた。


私は、目が赤くなってはいたが、朝食を作り始めているお母さんに言った。


「お母さん。私、今日学校に行く。鶴を50羽折って持ってく。」

◎質問者からの返答

これまでの私の質問が微妙に絡まっていて、

感動してしまいしました。本当に素敵ですね。

ありがとうございました。


5 ● tibitora
●10ポイント

あれからしばらくして、中学入学を期にわたしは学校に行く事にした。

ふと、「行ってみようかな」という気持ちになったんだ。

いまは、いわゆる「普通」に学校での生活をおくっている。

たまに「しんどい」と言う理由で学校を休みつつではあるんだけど。

「学校に行けなくなったあのとき、母がそれまでどうりに接してくれていなければ、いまのわたしは無かったかもしれないな。」

そんな事を思いながら、夕飯の支度をして母の帰りを待っている。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

こんな文でもよろしいでしょうか?

◎質問者からの返答

ありがとうございました。


1-5件表示/10件
4.前の5件|次5件6.
関連質問


●質問をもっと探す●



0.人力検索はてなトップ
8.このページを友達に紹介
9.このページの先頭へ
対応機種一覧
お問い合わせ
ヘルプ/お知らせ
ログイン
無料ユーザー登録
はてなトップ