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<質問>
コーシーの不等式
http://f.hatena.ne.jp/massa-will/20080820122542
上の絶対不等式について、よく見る一般的な式のかたちと異なり、どうしてこれがコーシーの
不等式なのかわかりません。わかりやすく教えてください。また、下の証明について、?から
?にあっさり移っていますが、なぜそうできるのかわかりません。?の根拠も、?などまるで
わかりません。わかりやすく教えてください。よろしくお願いします。

●質問者: massa-will
●カテゴリ:学習・教育
✍キーワード:コーシー 証明
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 4/4件

▽最新の回答へ

1 ● yuki333zityo
●200ポイント

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%B...

この不等式の証明はかなり高度です。

まず、コーシー・シュワルツの不等式は、

(a1a2 + b1b2)^2 ≦ (a1^2 + b1^2)(a^2 + b^2)

のような形ですね。

これを一般形にすると、

(?aibi)^2 ≦ (?ai^2)(?bi^2)

です。(i=1~n)

少し砕けた言い方になってしまいますが、積分というのは足し算です。f(x)を1から2の範囲で積分しなさいと言われたら、1と2の間にある全てのxについて、

∫f(x)=f(1)+・・・・・+ f(2)

という計算をしなさいということです。もし範囲がaからbだとしたら、aとbの間にある全てのxについて、

∫f(x)=f(a)+・・・・・+f(b)

∫g(x)=g(a)+・・・・・+g(b)

という計算をしなさいということです。以下∫の範囲はaからbとします。

∫f(x)g(x)=f(a)g(a)+・・・・・・・+f(b)g(b)

f(a)=a1 、 g(a)=b1 ・・・・ f(b)=an 、 g(b)=bn とすると、

∫f(x)g(x)=(?aibi)^2・・・?

∫〔f(x)〕^2・∫〔g(x)〕^2 =〔f(a)^2+・・・・・+f(b)^2〕・〔g(a)^2+・・・・・+g(b)^2〕

よって、∫〔f(x)〕^2・∫〔g(x)〕^2 = (?ai^2)(?bi^2)・・・?

となり、??から問題のシュワルツの不等式が導かれる、ということです。つまり、

(?aibi)^2 ≦ (?ai^2)(?bi^2)(i=1~n) というコーシーシュワルツの不等式のnを無限大にまで持っていき、積分の形にしたのが今回のシュワルツの不等式だということです。

綺麗に説明できなくてごめんなさい。とても人様に説明するような文ではなくなってしまいました。残りの質問はもっとわかりやすく解説しようと思います。

まず?から?への変形に関してですが、全てのxについて

〔tf(x) + g(x)〕^2 ≧ 0

が成り立つのは明らかですね。では、y=〔tf(x) + g(x)〕^2のグラフを書いてみてください。

仮に〔tf(x) + g(x)〕^2=h(x)とでもしましょう。h(x)は常に正です。

もちろんどんな形になるのかはわかりません。ただ、どのxに対してもh(x)≧0の点に存在することはわかると思います。

ここで、∫h(x)というのは、グラフh(x)、x軸、y=a y=b で区切られる部分の面積です。面積ですから、当然∫h(x)≧0ですよね。よって、h(x)≧0ならば、∫h(x)≧0です。同じ理屈でA≧0もわかると思います。

次に、?から全てのtに対して

At^2 + 2Bt + C ≧ 0 まで導かれます。

もしAt^2 + 2Bt + C =0 の解が2つあるとすると、A≧0より、At^2 + 2Bt + C <0となる範囲があるということになります。これは、全てのtに対してAt^2 + 2Bt + C ≧ 0 ということに矛盾します。わかりにくければy=At^2 + 2Bt + C のグラフを書いてみてください。

よって、At^2 + 2Bt + C = 0 が解が2つあってはなりません。だから判別式を用いて、

B^2-AC ≦ 0 ということです。

さて、最後の?の疑問ですが、tf(x) + g(x)=0が恒等式になるということは、全てのxについて、tf(x) + g(x)=0が成り立つということです。

つまり、全てのxについて〔tf(x) + g(x)〕^2 = 0 が成り立つということです。

このとき、y=〔tf(x) + g(x)〕^2のグラフを書くとどうなるかというと、グラフがx軸と重なるということです。x軸をbからaの範囲で積分しても、面積が0ですから、∫〔tf(x) + g(x)〕^2=0になるということです。よって等号が成立します。

もし恒等式ではなく、tf(x) + g(x)≠0となる点があるとすると、

〔tf(x) + g(x)〕^2>0となる範囲があるということです。この場合のグラフを書いてみてください。面積が出てきますので、積分した結果、つまり∫〔tf(x) + g(x)〕^2>0ということになってしまいます。よって、等号が成立しません。だから、tf(x) + g(x)が恒等式なら、等号が成り立つということです。

また、B^2-AC ≦ 0 より、A=0 ならば、B^2≦0 より、B=0です。

と説明してみましたが、長くなってしまった上にわかりにくくてすみません。

◎質問者からの返答

とても丁寧な回答をもらえて、嬉しいです。こんなに難しい内容のものが、LECTUREの行間に

含まれていたとは想定外でした。すごく勉強になりました。積分の本質に少し触れることが

できたような気がします。ありがとうございます。


2 ● kappagold
●100ポイント

普通の不等式と区別して、わざわざコーシー・シュワルツの不等式と呼ばれるのは、積分でも成り立つ事が証明したからだと思います。


解答があまり良くない(私が嫌いなだけかもしれません)ので、これに沿って説明しようとすると、難しいのですがやってみます。


積分の場合は、座標でイメージするのが考えやすいと思います。

?で与えられた式をyだと思ってください。xy平面上に書いた場合に、yが必ず0以上を取る曲線のイメージです。

xy平面上で必ず0以上となる曲線についての積分は、直線y=0とx=aとx=bとの間で囲まれている間の面積ですから、必ず0以上です。

そこで?が成り立ちます。


次に、?はABCで与えられたtについての方程式の判別式です。

等式が成り立っていない場合は、=0がないので、解なしとなり、<0です。

等式が成り立つ場合のみ、=0が成り立ちます。

等式が成り立つ時は、与えられたすべての区間で面積が0となっていなければならないので、tf(x)+g(x)=0となります。


でも、この解答の解き方は判り難いと思います。

このpdfの例題11-9の解き方の方がいいと思います。

http://web.sfc.keio.ac.jp/~kawazoe/math/book/d-chap11.pdf

◎質問者からの返答

とてもわかりやすく、すっと入りました。他の回答の理解の助けにもなりました。

添付のpdf資料についても熟読して理解したいと思います。ありがとうございます。


3 ● statsumi
●15ポイント

以前の質問例からみて,高校生の方かと推察しますが,

この流れを理解するために必要なのは,

無限和と積分の関係

2次方程式の可解要件

になります.おっしゃっているコーシーの不等式は,

(a^2+b^2)(x^+y^2)>=(ax+by)^2

かと思うのですが,この不等式は,

(a^2+b^2+c^2)(x^2+y^2+z^2)>=(ax+by+cz)^2

としても成り立ちます.更に一般に無限和の形で,

(a1^2+a2^2+...+an^2)(b1^2+b2^2+...+bn^2)>=(a1b1+a2b2+...+anbn)^2

としても成り立ち,更に,それぞれの添え字nを無限大に飛ばせばこれらの和は積分になります.

これが,件の式になるわけです.

さて証明についてですが,まず積分が無限和の極限であることを,良く理解されてください.

証明中で,積分範囲[a b]について,a<bであることを暗黙の前提として課していることを了とすれば,</p>

正のものを幾ら足しあげても正ですから,1式から2式へ移れるのは自明です.

3式についても,証明中のAt^2+Bt+C>=0は,

tを対象にしたこの2次方程式が解を高々1つしか持たないことを示していますから,

2次方程式の可解要件を理解していれば自明です.

4については,正のものを積分して答えが0になるには,被積分関数が常に0でなくてはならない,

ということについて説いていますからこれもまた自明です.

最後に,こうしたことを理解されたいのなら,まず基本的な2次方程式の解法,

微積分の定義についてきちんと確認,理解されることをお勧めします.

◎質問者からの返答

節目に沿って簡潔な説明していただいて、ポイントの整理に役立ちます。ありがとうございます。


4 ● yo-kun
●200ポイント

massa-will様の仰る一般的なコーシー=シュワルツの式というのは

(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2})^2 \le (x_1^2+y_1^2)(x_2^2+y_2^2)とか(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}+z_{1}z_{2})^2 \le (x_1^2+y_1^2+z_1^2)(x_2^2+y_2^2+z_2^2)とかのことだと思います。


難しい話になりますが、現在においてコーシー=シュワルツの不等式とは正確には

計量ベクトル空間と呼ばれる集合の二つの要素の内積がそれぞれの要素のノルム(長さ)の積以下である

という不等式のことを言います。

いわゆる高校数学で習うベクトルもこの計量ベクトル空間に該当します。

従って、2つのベクトル

(x_1, y_1, z_1)(x_2, y_2, z_2)の内積x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}+z_{1}z_{2}

それぞれの要素のノルム(長さ)の積\sqrt{ (x_1^2+y_1^2+z_1^2)}\sqrt{(x_2^2+y_2^2+z_2^2) }以下であるという不等式

x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}+z_{1}z_{2} \le \sqrt{x_1^2+y_1^2+z_1^2}\sqrt{x_2^2+y_2^2+z_2^2}つまり(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}+z_{1}z_{2})^2 \le (x_1^2+y_1^2+z_1^2)(x_2^2+y_2^2+z_2^2)

はもちろんコーシー=シュワルツの不等式と呼びます。


ちなみに1変数関数の集合も、関数f(x)のノルム(大きさ)を

\sqrt{\int_a^b f(x)^2 dx}

二つの関数f(x),g(x)の内積を

\int_a^b f(x)g(x) dx

と定義してやると、計量ベクトル空間である条件を満たすことがわかっています。

(計量ベクトル空間の正確な定義は割愛します。線型代数の専門書などをご覧下さい。)

従って内積は大きさの積以下という不等式

\int_a^b f(x)g(x) dx \le \sqrt{\int_a^b f(x)^2 dx}\sqrt{\int_a^b g(x)^2 dx}つまり

(\int_a^b f(x)g(x) dx)^2 \le (\int_a^b f(x)^2 dx)(\int_a^b g(x)^2 dx)

もコーシーシュワルツの不等式と呼ぶのです。


さて、コーシー=シュワルツの不等式の説明が長くなりましたが他のご質問の解説に。

?から ?にあっさり移っていますが、なぜそうできるのかわかりません。

微分積分の教科書を見てください。

積分区間[a,b]でf(x) \geq 0ならば\int_a^b f(x) dx \geq 0という定理が載っているはずです。

これは簡単に言えばグラフが常に0以上の範囲にあるならば、その区間で積分しても面積は正ということです。

(x軸上側の面積は正、x軸下側の面積は負と考えると習ったと思います)



?の根拠

二次方程式の解の数に関することを思い出してください。

y=ax^2+bx+cの時、y=0という方程式は、

・異なる2解を持つ(x軸と2箇所で交わる)ならば判別式が正、つまりb^2-4ac > 0

・重解を持つ(x軸に接する)ならば判別式は0、つまりb^2-4ac = 0

・解を持たない(x軸と交わらない)ならば判別式は負、つまり[tex:b^2-4ac < 0]

でした。

同様にP(t)=At^2+2Bt+Cを考えましょう。

これはA=\int_a^b {f(x)}^2 dxで、もちろんf(x)^2 \geq 0ですから積分される関数が0以上なので(上で説明したように)A \geq 0です。

さて、A \neq 0ならばA > 0ですからP(t)=At^2+2Bt+Cは下に凸の放物線です。

これが任意のtに対して0以上である条件は、放物線が一点でt軸と接する、または接しない場合です。

よって条件は(2B)^2-4AC \le 0、つまりB^2-AC \le 0です。

これにA,B,Cを戻すとシュワルツの不等式になります。


またA = 0のときは直線ですので、直線P(t)=2Bt+Cがどんなtに対してもP(t) \geq 0となるのは

傾き(2B)が0で、なおかつ切片(C)が0以上のときです。Cが0以上というのはAが0以上であるのと同様に常に成り立ちますから

Bは0となります。よってこの場合もB^2 \le ACが成り立つことになります。(これが証明の最後の行です)



?などまるでわかりません

積分区間で積分される関数が0以上ならばかならず積分結果も0以上であることは既に述べました。

では積分区間で積分される関数が0以上で、積分結果が0になるのはどのような時でしょうか?

それは関数が積分区間で常に0の場合だけです。

つまり?の式で積分される関数

( tf(x)+g(x) )^2

が0以上なのは明らかです。

これを積分して0となるということは

( tf(x)+g(x) )^2 = 0

ということです。



以上です。(疲れました)

◎質問者からの返答

>(疲れました)

すみません。

しかし、ものすごく、よくかりました。ノルムのお話も面白かったです。発展的な用語を

仕入れられたこともそうですが、積分の理解を深化させることができ、本問を超えて、

今後の問題に役立てることが出来そうです。ありがとうございます。



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