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【激甘食品小説募集】

読んでて胸焼けがしそうな、激しく甘い食べ物の短編小説を募集します。

それほど長くなくてもかまいません。
いかにその食べ物が甘いかを、上手く描写してください。
甘ければ甘いほどOKです。必ずしもおいしそうに描写する必要はありません。

最も甘さを伝えてくれた作品に300pt, 総額で1000ptを保証します。
また、いるかは小説の「甘さ度」のトップに差し上げますが、
小説の読み物としてのおもしろさは、ポイントとコメントで別途、評価いたします。

締め切りは月曜日の夜。順次オープンします。参加をお待ちしています。

※動機
昔読んだ林望の本(「イギリスはおいしい」だったかも)に、
イギリスのお菓子の甘さを徹底的に描写したシーンがあり、妙におもしろかったので。

●質問者: lionfan
●カテゴリ:ゲーム ネタ・ジョーク
✍キーワード:いるか お菓子 けが イギリス イギリスはおいしい
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

▽最新の回答へ

1 ● なぜなに
●300ポイント ベストアンサー

タイトル:"Brain-melting Sweets"(「脳が溶けるほど甘〜いお菓子」)


その昔、英国のダブル・チョコレート・ファッジを食べると、砂を噛む様な音がしたという。

そのくらい砂糖がザラメ状に入っていたという表現だが、

このチョコレート・ファッジは本当に砂を噛む様な感じだ。


デコレーションは夢のようにきれいなのに、実際の味はこういうレシピがごまんとある。

かくいう私も、大の"Chocoholic"(チョコ中毒)だが、

カカオの量よりも砂糖の量の方が多いのには、ちょっと納得がいかない。


その昔、ミュージカル「レ・ミゼラブル」を演っていたパレス・シアターの裏の

フランス人老夫婦の経営する小さなケーキ屋さんがお気に入りで、

学校の帰りによく友達とたまっていた。

歯が溶けそうなこの英国の砂糖菓子に比べると、お上品なの甘さ。


「ねえ、日本には砂糖を固めただけのお菓子があるの?」

オフィスに来る前に、ピカデリーに出来た和菓子屋の

試食会に行って来たブリジットが訊く。

日本食や和菓子はカロリー控えめで絶対に太らないと

信じていた彼女にはちょっと言いにくかったが、

そりゃあ、日本にだって甘いものはある。

「うん、落雁のこと?でんぷんと水飴とお砂糖を型にはめるのよ。」

「そう、そのラクガン!さっき試食して来たんだけど…。

とてもとても繊細な、砂が口の中で甘くとろけるようだったの。」


彼女の祖母の伝統的英国レシピの極甘ダブル・チョコレート・ファッジの差し入れで、

歯さえか、脳さえも溶けかけているような感覚だった私は、

子供の頃に食べた落雁の砂糖味をぼんやりと思い出していた。


「…落雁は、すごくビターなお抹茶と一緒に食べるから、

そのコントラストを愉しむために特に甘いのよ。

紅茶にお砂糖を直接入れないで、砂糖をかじりながら

お茶を飲むみたいな感じかな。これ、想像できる?」


「それはユニークね!今度の新しいレシピのアイデアができそうだわ。」


ブリジッドは雑誌の料理コラムの仕事をしている料理研究家で、

ジェイミー・オリバーもまっ青な、

『太らない魔法のお菓子』のレシピを探している。

私が、雑誌の写真の仕事で一緒になった5年前から

ずっと探しているのだから、大したものだ。

そして、そんな彼女のあだ名が『ブリジッド』なのは、

やっぱり、彼女の体重や人柄などがちょっと

映画『ブリジッド・ジョーンズの日記』とキャラがかぶるから。


「新しいレシピのアイデアって、例の『太らない魔法のお菓子』の?」


「そうよ!今度の日曜のあなたのホーム・パーティの時に試作品を持って行くわ!」


平日、毎週毎週、知能溶解系の甘味物を差し入れしてくれるブリジッド。

いい人なんだけど、もう体がついていけない。

彼女に会ってから、私もぶくぶく太り出している気がする。

すでに間食のダブル・チョコレート・ファッジ一個だけで

80年代風のスキニージーンズがちょっと苦しい。


「言っとくけど、私、人工甘味料は嫌よ。本当に脳に良くないもの。

でも、お砂糖漬けも困るわ。これ以上甘いもの食べたら太っちゃう。

もしかしたら、理想や想像の中だけで楽しむのが、

本当に『太らない魔法のお菓子』かもよ?」


「何言ってるのよ!『どんなに食べても太らない魔法のお菓子』なのよ。

食べてもらえないと意味がないじゃない!

あなた達、東洋娘はやせすぎているのよおおお!!!

毎週あなたのオフィスに献身的に差し入れをしているのに…。

ちょっとくらい協力してくれてもいいじゃない!」


ブリジッドの肺活量は、その胃袋並みにすごい。


恐怖の日曜がやってくる。

毒砂糖漬けの人体実験。

来週また歯医者にいかなきゃ。




そんな、イースターの日曜日。


中にぬいぐるみが隠されている卵型のチョコレートや、

イースター・バニー型のうさちゃんチョコレート持参の

友人達に混じって、スマイルマークを顔に貼付けたみたいなブリジッドがやって来た。


チュッパチャップス・キャンディみたいな、大きなお手製のロリポップを持って。


「ロリポップ?…これが『どんなに食べても太らない魔法のお菓子』なの?」


「そうよ。このお茶と一緒に食べるのよ。」


そのティーカップがまた、でかい。


「これ、メタボの茶か何かなの?」


「イエス。でも、それだけじゃないのよ。」


うっわぁあああああああああああああああああああああああああああ


極甘やゲロ甘なんてもんじゃない!

歯が痛い!フィンガー・チョコレートの銀紙を噛んじゃった時の電気的な激痛が奥歯に走る!

口の中の水分が全部糖分に変わっちゃう感じ。胃液までもが、水飴みたいなどろどろした糖分に変わり、逆流してきて胸につかえるのが分かる。

そして、砂糖という砂糖が水分を吸収するため、舌の上が砂漠のように干からびてきて…


苦しい…水!水!!


あわててそのお茶を流し込む。

1パイントはありそうなスーパー・ティーカップに感謝する。

一気に飲み干せる。


もう一生甘いものなんて見たくない。


「『どんなに食べても太らない魔法のお菓子』!?

こ…こんな甘いの、ひ、一口だって食べられないわよっ!!」


「そうよ、それなのよ!私でも一個しか食べられなかったわ。

胃散よりも強力な凝縮果糖ぶどう糖液と多糖類も使ってるから、

どんなに食べようと思っても、消化できなくなるのよ。

お腹もゆるくなって、お通じにもいいのよ。

昨日実験していて、私、100グラムやせたわ!」


彼女の名前…ブリジッドだっけ?…ブルシットだっけ?


脳が溶けたので、よく覚えていない。


かすかに救急車の音と、砂を噛むような音がした。






<完>

◎質問者からの返答

NazeNani様、最初の力作、ありがとうございます!! 特製ロリポップですね。

前フリの物語もたいへん楽しかったです。楽しみました!!


2 ● あるぴにっくす
●250ポイント

9月ってこんなに暑かったっけか。

きつく頭に巻いたバンダナの上から、これでもかと発汗が続く。足が正座に失敗したときのように感覚が薄れている。

標高2600を越えたあたりから低木ばかりになり、残暑の陽光はさえぎるものも無く俺の頭を沸騰させている。今朝出発した山小屋はもう親指の爪ほどに遠くなったが、それでも今日の行程の半分にも満たない。

俺は恨みがましく先頭を歩く鈴木先輩の背中に声をかけた。

「まだっすか、休憩」

声を出すのも億劫なので自然と出る言葉は単語をつないだ素っ気無いものになる。

のどがひりつくのを唾を飲み込んで抑えてきたが、何十回も繰り返しているとそれも限界に近い。

返事は後ろから聞こえた。

「浩二くーん、一本取るには早いわよ」

俺の愚痴をどんな高性能の地獄耳で聞き取ったのか、最後尾を歩いているはずのパーティリーダー優子さんから容赦の無い叱咤が飛んできた。声音はやさしいのにちっとも慰められた感覚がないのは、俺の心がすさんでいるのだろうか。ちなみに一本とは登山用語で一回に歩く時間のことをさす。その一本で40分から60分くらいを歩き続けた後、小休止するのだが、転じてその際に休憩をとるという意味にもなる。腕時計を見れば残りあと何分ぐらいかはだいたい想像が付くのだが、見たところでショックを受ける場合の方が往々にしてあるので敢えて残り時間を確認したいとは思わない。何よりいつどこで休憩をとるかの最終判断はパーティーリーダーの優子さんに全権がある。

(水・・・ひとくち、)

声に出さない独白すら単語だけになってきた。

「どうせ水、とかチョコレート、とかばっかり考えてるんでしょ、それよりもっとこのアルプスの大自然の風景を楽しみなさいよ」

多分、優子リーダーの曽祖父はサド伯爵だろう。俺は確信した。一年生の俺の背中には優子リーダーの明らかに2倍近い重量の荷物が載っている。歩くたびに鳴るポリタンクのぴちゃぴちゃという水音がさらに喉の渇きを助長してくれる。

首から提げた、温泉タオルで顔を拭くのすら億劫だった。

せめて、あの忌々しい太陽を一瞬でいいから雲で隠してくれればいいのに。

今日は風も完全に凪いでおり、ここ数時間で俺の思考はチョコ、飴、水、飴、水、水、みず、みず・・・とどんどん創造性貧弱に偏ってきていた。

「じゃあ、あの広いとこで一本にしよっか」

鈴木先輩の足元しか見ていなかった(それすらもぼんやりとしていたが)俺は、唐突に優子リーダーの声に反応して「あの広いとこ」を探して首を上げた。

そしてがっくりとまた首を落とした。

「あの広いとこ」

はどう見ても15分はかかりそうな小高い斜面の上だった。



俺の悲観的な予想をいい意味で裏切って10分後には広い休憩場所にたどり着いてくれた。

「はーい、一本ね。今11時5分だから、5分後の10分スタートね」

昼飯まではあと一本丸々は歩かないといけない。

たった5分の休憩か、前言撤回だが、優子リーダーはサド伯爵の実子なのではないかと、思い直した。

背中の荷物を放り出し、立ったままでザックからポリタンクを取り出した。

蓋をあけ、一機に飲み下す。

「ふー」

本当に喉が渇いているときには味のついていない水、それもヌルイくらいが丁度いい。

ようやく一息ついたところで優子リーダーが涼しい顔で俺の方に近づいてきた。

「はい、少し糖分とっとこうか、手出して」

透明なビニール袋の中には真っ白な固まりが入っていた。砂を固めたかのような質感と雪みたいな純白。

おそるおそる出した手の上に優子リーダーは一固まり、その固形物を載せてくれた。

返す手でその固まりを自分の口にも一口放り込んだ。

「食べたことない? ブドウ糖よ。砂糖の70%くらいの甘みだけど、こういう汗かいたときは効くわよ」

だまされたと思って口にほうりこんだ。

だまされた。

いい意味で。

1リットルは発汗した体に純粋な水だけで水分を補給した体に、100%のブドウ糖充填は効果抜群だった。

あっというまに口の中で雪のようにとろけたが、甘みはじわじわと俺の口の中に広がり、そして甘みを感じる器官などないはずの喉、さらには胃袋までが、

「甘い!」

と叫んでいた。

さすがに腸まではその感覚は伝わらなかったが。


「優子さんありがとうございます。生き返りました」

サド伯爵はきっと育ての親あたりで血縁ではないのだろう。

優子リーダーはなぜか目だけは半眼になってにこやかに微笑んでくれた。

「あんた疲れてくると頭で考えたこと、独り言で全部口に出てるわよ」

俺は思わず口を硬く結び、さらに両手の平で上から押さえ込んだ。

もう後のカーニバルだったが。

◎質問者からの返答

alpinix様、おお、これはただ1点に絞り込んでねらい澄ましたクリーンヒットですね!! しっかりヒットされました!!

ブドウ糖は自分も大好きです!!

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