こちらで説明されていますね。
日本語の会話の特徴を,欧米的な「対話」に対置させて,「共話」(水谷, 1993)と見なす見方がある.共話とは,「ひとつの発話を必ずしもひとりの話し手が完結させるのでなく,話し手と聞き手の二人で作っていくという考え方にもとづいた」(水谷, 1993:6)話し方であり,実際に相手の発話を引き取って完結させる会話形式だけでなく,あいづちやそれを促すポーズ,言いさしなどの非完結型文形式,話し手の心理状態を表明するフィラーや感動詞などが多用されること,同意を表す「ね」のように聞き手の知識状態についての話し手の把握の仕方が示される終助詞が存在することなども,共話的な話し方を補強する日本語の特徴であるとされる.
http://www.lc.osakafu-u.ac.jp/staff/nishio/sozai/JASS23rd%20sim.pdf
具体的には、
(1)「先生、お忙しいところまことに恐れいりますがわたしの書いた作文を見て直していただけないでしょうか」(水谷2001)
http://ameblo.jp/maruo-jp/entry-10445941370.html
一見、完璧な日本語である。
しかし、日本人が好むのはこのような言おうとすることを最後までいっきに言い切るスタイルではなく、むしろ次のような一つの内容を話者と聞き手が共同でつくりあげていくようなものではないだろうか。
(2)
先生、
― はい。
あのう、お忙しいところ、まことに恐れ入りますが…
― いえ、いいですよ。
この作文のことなんですが…
― はい。
ちょっと見て直していただけないでしょうか。(同上)
氏は、(1)のような表現が中心になる会話を「対話」と呼び、(2)のような表現が中心となる会話を「共話」と呼ぶ。