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うぃんど ベストアンサー |
(1)物理的理由
航空機で最大の荷物は飛ぶための燃料です
搭載できる量は、国内線のジェット機で10万キロリットル
国際線のジャンボジェットなどでは20万キロリットル
(もう少しあったりもするけど、ここはざっくりと10万と20万で・・・)
ジェット燃料の比重はおおよそ0.78なので重さに換算すると
100,000 x 0.78 = 78,000Kg = 78t 人間+手荷物で100kgだとすると780人分!
200,000 x 0.78 = 156,000kg = 156t 同じく1560人分!
沢山燃料を積めば、総重量が増し、総重量が増せば、消費燃料が増えるという悪循環になるので、
航空機は、必要分+緊急時に近くの空港まで行ける分だけを搭載して飛び立ちます
羽田まで足を伸ばして、またダメだった場合を考えると、
いったいどれだけの燃料を搭載しなければならないか・・・
さらに話は伸びますが・・・
航空機の足回りは沢山の燃料を蓄えたままの重量で空港に降りると壊れますので、
(壊れないよう丈夫にすると重量が増すので、燃料を沢山積まなければという悪循環になるのです)
燃料を積みすぎて余ると空で捨ててくるしかなくなり無駄なだけでなく環境破壊にも繋がります
(2)論理的理由
非常時には、利用できる最寄の空港に降りることもありますが、、
その場合でもフライトプランに織り込み済みの空港を利用し、
それは路線によっておおよそ決まっています
なぜなら、急病人やケガ人が出たという非常時には医療施設の有無が重要となりますし、
大型機であれば安全に離着陸できる滑走路が必要となりますし、
そして何より、他の運行便との関係などもあるためです
(定期便なら、元の空港に戻って欠航と同じように扱うほうが多分ですが楽なのでしょう)
私個人としても、
羽田に降ろせ!あとは電車で大阪へ行く!って感情的になったりもしますけど、
よくよく考えると、引き返したほうが、ただ家に帰るだけで済む人もいるかもしれないし、
出張を一日伸ばしてもらうだけの人もいるかもしれないし、
さらに考えると、実は、急いで先に進みたい人って極めて一部じゃないかとも思えてきたりします・・・
なかなか難しい問題ではありますが、
とにかく色々と複雑な事情が絡み合ってるところに自然現象が加わってきてますから、
「そんなもんさ!」と達観するしかないのかもしれません
さて、この質問のトリッキーなところは、この便が仙台経由の羽田行きだったというところですね。航空機としては羽田空港に降り立って、次に何も無かったかのように続きのフライトに使えそうです。問題は仙台経由の羽田行きのフライトに乗っている乗客は、ほぼ全員が仙台で下りる予定で、羽田まで乗ろうとする乗客はほとんど居なかっただろうという点です。そして、羽田と仙台の間にはフライトはありませんから、ほぼ全員の乗客に羽田と仙台の間の新幹線のチケットを配らなければなりません。そのお金は文字通り航空会社の持ち出しになるわけです。確か、羽田から仙台に飛ぶためには、名古屋か大阪か新千歳で乗り継がなければいけなかったと思います。
また、航空機は空を自由に飛んでいるわけではなく、決まったルート上をきっちり飛んでいます。複数のルートから、離陸前に飛行計画を立ててルートを選択し、飛行許可をもらって飛び立ちます。離着陸前は管制官の指示で飛行し、水平飛行では電波のガイドで自動飛行します。
仙台空港に着陸できないとわかった時に、急に羽田空港行きのルートに乗り換えるには、ルートの乗り継ぎをしなければなりません。新千歳空港発の仙台空港行きのルートと、新千歳空港発の羽田空港行きのルートが、扇形に分かれた後にルートを乗り換えるのはできないことが多いです。ルートとルートを結ぶルートがない場所を飛行できないからです。
また、羽田空港とその上空は過密状態なので、急には受け入れられないかもしれません。
ルートがあって飛行許可が下りて、かつ着陸する空港が新しい飛行計画を受け入れられる枠があって、それで初めて別の空港に着陸できます。
また、着陸したい空港にその航空機を整備したり清掃したりできる能力がなければなりません。
アメリカでは、冬季にはスノーストームで空港が閉鎖されることが珍しくありません。隣の州の空港に降ろされた経験が何度かあります。ホテル券と食券をもらって、足止めです。アメリカでは、ハブと呼ばれる空港から放射状に路線が伸びているので、翌朝のフライトは目的地への直行便ではなく、ハブ空港のひとつまで飛んで乗り継ぐ必要があります。次の日もとても時間がかかります。それも経験だと、楽しめる余裕があれば良いのですが、その時にはなかなかそうはいきません。