海はしょっぱくありません。海の水がしょっぱいのです。
屁理屈のようですが、この違いは認識の問題で結構重要です。
で、塩分が混じっているからしょっぱいのですな。
小学生向けの説明→「海の水はどうしてしょっぱいの」(科学なぜなぜ110番・学研サイエンスキッズ)
海の水がしょっぱいのは、中に塩がとけているからです。
(略)
海の水にとけている塩は、もともと陸地の岩の中にあったものなのです。陸にふった雨が、川となって海に流れるときに、岩などをけずりとって、その中にふくまれている塩を、いっしょに運んできたからです。
大人向けの説明→「海水は何故しょっぱいか?」(海洋政策研究財団のブログ 2006.10.17)
それでは、何故しょっぱい海水ができたかと言えば、地球の歴史を遡ることになります。
地球ができたのは今から46億年ほど前のことです。
そのころの地球は、表面はマグマで、空は水蒸気や塩素ガスで被われていたのですが、地球の温度が下がるに従って、空にあった水蒸気は雨となって塩素を溶かしながら地球に降り注ぎ、それらが窪地に溜まるようになりました。これが海の始まりで、43億年ほど前の話です。
最初の海は、塩酸が含まれた酸性の海水だったのですが、徐々に岩石に含まれるナトリウムと反応して中和され、現在のような海ができました。つまり塩素を含んだ水にナトリウムが溶け、塩化ナトリウム(つまり塩)の水ができたのです。この時から海水はしょっぱかったはずです。
そして、太古につくられた海が今でも同じようにしょっぱい理由は、溶かす側の水と溶かされる側の塩が、それぞれ入る量と出る量で釣り合っているからです。
海水には高濃度の塩分が含まれているからしょっぱいんです。
アラビア半島北西部の死海とも言われている塩湖は塩分濃度が約30%で、水より塩分の方が重いので、人間の体がぷかぷかと浮きます。
なぜ死海と言われているかと言うと塩分濃度が高いため、魚が住めないので、それで死海と言われています。
因みに地球全体の海水の平均塩分濃度は3%だそうです。