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感染症、ペスト、黒死病、インフルエンザ、牛海綿状脳症等のメカニズムについて
世の中に、病原体や特定蛋白を取り込む結果の疾病が多数あります。そうした発症・重篤者の増加、パンデミック終息のメカニズムを知りたいのです。

ペストや黒死病などは大流行しても自然終息する。これまで何度かのパンデミックがあって、地域で終息したり、グローバルになっても終息したのはなぜでしょうか。「流行して終息する生理学?的な説明」を知りたいのです。

台風や火山噴火、地震、津波などなら発生も終息もわかります。

人間は1000人いれば、この病原菌やウイルスには強いという生命力抵抗力免疫力の強い人が数百人いて、またその病原菌やウイルスに弱い人が数百人いる。その人間のバラツキが他の偶然と重なって流行と終息になるのでしょうか。

パンデミックが収まるのは、残っている人間が強くてその病原体のパワーでは圧倒できないからでしょうか。
あるいは、感染源が自らアポトーシスあるいは弱化してしまうからでしょうか。

参考図書を教えていただくのでも結構です。webサイトなどがあればよろしくお願いします。

●質問者: hathi
●カテゴリ:医療・健康
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

▽最新の回答へ

1 ● Lhankor_Mhy

インフルエンザに関しては、飛沫感染ですから、冬が終わり湿度が高くなると感染が収まるようです。

牛海綿状脳症に関しては、「肉骨粉」と話題になった飼料による伝染が有力なようですから、これを規制したことによって終息に向かっているようです。

ペストに関しては諸説あるようですが、公衆衛生に関する事柄が大きいようです。

1727 年、ドブネズミRattus norvegicus がロシアのボルガ川を東から西へ大集団で移動しているのが観察されている。この後、ヨーロッパにドブネズミがひろがり、200 年後の20 世紀前半までに先住ネズミであったクマネズミがほとんど追い出されてしまった。このとき以来、ヨーロッパではペストは大きな流行病でなくなった。というのは、ドブネズミは下水や屋外に住み、ヒトと密接な接触を持たないからである*8。なお、日本へのドブネズミの侵入も江戸時代である。
つまり、ネズミの大規模な移動か、交易などによりヒトの手によって運ばれる個々のネズミのいずれかにによってペストは引き起こされてきた。

http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM1002_03.pdf

しかしもっとも大きな要因は、この時代にイギリスの東インド会社によって木綿が輸入されたことであろう。

http://books.google.co.jp/books?id=5odi39ElPcoC&pg=PA166&lpg=PA166&#v=onepage&q&f=false




主に感染経路が断たれることによって流行は終息しているようです。


hathiさんのコメント
2つの資料ありがとうございます。参考になります。 ところで、14世紀の黒死病は中国、黒海付近、ヨーロッパなどに広がり終息しています。教えていただいた資料P19にも、次のように書かれています。流行し終息するの繰り返しです。 「1592?1593年のロンドンにおける流行は先に述べたが、その後も、ペストは17?18世紀頃まで何度か流行している。 1663年にオランダで、1664?1665年にはロンドンで流行し、ロンドンでは約7万人が亡くなった(Great Plague of London)。後にダニエル・デフォーは「疫病の年」(A Journal of the Plague Year、1722年)で当時の状況を描いている。フランスでは1720年にマルセイユで大流行(Great Plague of Marseille)した。エジプト遠征中のナポレオン軍が1799年にペルーシウムでペストに感染して、それをシリアに持ち込んでいる。ペルーシウム、アレキサンドリア、コンスタンチノープルなどの地点は隊商や貿易船の中継地であるので、期せずしてペストの配送センターの役割をはたしていたことになる。」 流行してから検疫足止めを強化しても、既に流行しているところでの終息をさせる理由にはならないと思います。 クマネズミの一掃、木綿の下着が流行するのを妨げることになる、寒冷化による食糧事情の悪化がないことが流行を妨げるということはあると思うのですが、ある地域で大流行し死者が多数出ている状態から終息に向かう理由がわかりません。 インフルエンザで乾燥防止を対策に推奨しているのは知っているのですが、湿度そのものの変化とインフルエンザ患者数の推移をみると、流行の終息が湿度の上昇によるとは考えにくいような気がします。 http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/swine-flu/hasseidoko/tokyo11-12/ http://www.garbagenews.net/archives/1222506.html http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/assets/inf/2002/06.pdf http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/AN10494753/KJ00004179415.pdf http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~yamaharu/tenki3.htm http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=&view=a7 ペストは1664?1665年にロンドンで流行し、約7万人が亡くなった(Great Plague of London)とのことです。英国の輸入に占める織物(主としてキャラコ)の割合は、1670年に36パーセント、1700年には55パーセントに急増し、これを危機に感じた毛織物業保護のため1700年に「キャラコ輸入禁止法」が、1720年には「キャラコ使用禁止法」が下院で可決されているそうです。イギリスで綿製品が急激に入ってきたのが1670年代以降で、多数の人の日用品として普及していくのはもっとあとでしょう。ペストの流行が終息してから木綿の下着着用が増えたという順序ではないかと思います。

2 ● きょくせん
ベストアンサー

http://www.isl.or.jp/service/influenza-jp1918.html

公衆衛生の方には、致死的な流行性疾患は広がりにくく、死なない疾患は広がる、というのがあるそうです。これは、病原体を広める感染者がそれほどの移動を起こす前に死んでしまうからその病気が伝播しない、という話です。一方、鼻水が出るというような流行性疾患であれば、それでも死亡例はあってもさほど危機的状況にも陥らず、感染者がうろうろ歩き回るので世間中に伝播してしまう、というものです。

つまり、伝染病の終息とは、その伝播が止まり、新規の患者発生数が落ち着くという状況をさすのだろうと考えます。もしくは、その疾患に免疫を持つ人が増え、その病原体による致死性が低下した場合をさすと考えてよいのではないでしょうか。これには、人為的な病原体封じ込めやワクチン接種なども含みます。


また、致死性の高いウイルスなどはその伝播の過程で変異して弱毒化するという論もあります。


hathiさんのコメント
ありがとうございます。 ?致死的な流行性疾患は広がりにくく、死なない疾患は広がる これが事実の場合、次のメカニズムも、考えられます。 致死性感染症に弱い体質の人間は少数なので、隔離された状態になり、結果的に広範囲に広がりにくい。 非致死性感染症はその程度の抵抗力を持つ(感染発症はする)人が多いので、隔離されず、結果的に広範囲に広がる。 ☆★ ☆★ ☆★ http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_06/k02_06.html 腸管出血性大腸菌感染症は、感染しても様々のようです。(無症候性から、軽度の下痢、激しい腹痛、頻回の水様便、著しい血便とともに重篤な合併症を起こし死に至るものまで) {有症者の6 ?7%で、下痢などの初発症状発現から2週間以内に、溶血性尿毒症症候群HUS、または脳症などの重症な合併症が発症し、HUSを発症した患者の致死率は1 ?5%とされている}のであれば、個人の持つ抵抗力の差が大きく関与していると考えるのが自然でしょう。各種の症状に偶然分かれるメカニズムではないでしょう。抵抗力の弱い人が少ない地域/少なくなってしまった地域では急速には広がりようがないでしょう。そこそこの抵抗力を持つ人が大勢いるとその感染症は人類と共存し蔓延できる。極端に弱い人が一部にいてそのような人がある程度密集していると大流行と急速終息が起きるというメカニズムではないでしょうか。 http://jsv.umin.jp/journal/v59-2pdf/virus59-2_277-286.pdf ポリオでも重篤な麻痺を発症するものは1/100とのことですから、似たことがいえると思います。 ?伝染病の終息とは、その伝播が止まり、新規の患者発生数が落ち着くという状況をさす。 このメカニズムは3つ考えられます。 イ)免疫を持つ人が増え、その病原体による致死性が低下した (これには、人為的な病原体封じ込めやワクチン接種なども含みます) ロ)致死性の高いウイルスなどはその伝播の過程で変異して弱毒化する ハ)免疫を持っていない人や弱い免疫しか持っていない人が発症してしまった (もはや対象者がいなくなるので新規の患者発生は激減する) ☆★ ☆★ ☆★ 通常の状態ならわずかの感染で抗体を獲得する人が地域の中で増えていくこともあるでしょう。流行期間中に(新たに免疫を獲得し、感染や発症をしなくなる)人が多数自然に増加し、流行が終息に向かうという(イ)は考えにくいです。 一度大流行した地域では感染経験者が免疫を高めて、次回の感染発症に抵抗力を示すというのならありそうです。 パリでの水道対策とか、近年の各種対策が流行対策として有効なのはわかりますが、以前の状態で(イ)はあまりないのではないでしょうか。 ポリオワクチンで弱毒化したものを使ったら強毒に復元したものが出て問題になったことがあります。人為的なことなら弱毒化に偏った変異も可能ですが、自然界だと弱毒化も強毒化も生じ、強毒化したものがさらに猛威を振るう、潜伏期間が長期化したものが猛威を振るうということになり、そうした強毒化などの変異の確率が低くても、パンデミック時には猛威を振るってしまう側のみが残ると思われます。終息に向かうメカニズムとして(ロ)を重視するのは難しいような気がします。 『黒死病 ペストの中世史』中央公論社2008.11のP95に次の記載を見つけました。 黒死病のあと、ペストは局地的に何度か発生した。………年などだが、これらはすべて飢饉と重なった。さらに重要なのは、大飢饉によって極度の栄養不良に陥った何百万ものヨーロッパ人は、そのせいで黒死病への抵抗力をなくしていたかもしれないという仮説である。「飢饉が……三年続けば、幼児の将来の健康状態に長期的かつ甚大な悪影響をおよぼす」というのは、プリンストン大学の歴史学教授ウィリアム・チェスター・ジョーダンである。教授によれば、幼い頃の栄養不良は、往々にして、免疫系の正常な発達を阻害し、生涯にわたって病気にかかりやすくなるという。………ジョーダン教授は、次のように述べている。「推論ではあるが、黒死病に見られる大量死は、この流行時に三十代から四十代だった貧しい人びとが一三一五年から一三二二年までの大飢饉のさなかに幼児期を過ごしており、その結果、ペストにかかりやすかったことが影響しているのかもしれない。大飢饉の時代にすでに大人だったり、大飢饉のあとで生まれたりした人びとは、病気への耐性がもっと強かった」………イギリスの研究者S・E・ムーア博士の近年の研究によれば、胎児期の栄養不良も免疫系の発達に影響するという。………「栄養不良のために体が衰弱する空腹期」(冬から初春にかけて)に生まれた若者は、「食物の豊富な収穫期」に生まれた者とくらべて、伝染病で死ぬ確率が四倍も高いことを発見した。博士は次のような結論を導きだした。「文献から得られたその他の証拠も、子宮内での成長遅延(この場合、母親の摂る食料の不足が原因である)によって、免疫系発達の感受期における細胞分裂を遅らせるという仮説を裏付けている。こうしたメカニズムにより、胎児期における阻害か体内に『組みこまれ』て、成長後まで長期にわたる影響をおよぼすのである」 歴史資料からも、大飢饉と黒死病の関連性かうかがえる。この両者の結びつきは、ペストによる死者数に反映されている。飢饉によって子供か大勢死んだ地域では、黒死病大流行のときの死者の数が少なかったはずである。なぜなら、飢饉のときの栄養不良によってペストにかかりやすくなった大人たち、すなわち先天的に免疫系の欠陥をもつ人びとが少ないからである。中世フラソドルでの死亡率は、このパターンにぴったりあてはまる。大飢饉のさなかに伝染病で大勢の子供が死んだこの地方では、ペストが大流行したとき、近隣の地域より死者が少なかったのだ。 教えていただいた下記サイトに次の記載もあります。 http://www.isl.or.jp/service/influenza-jp1918.html 大正7-8年の流行性感冒の感染者は2116万人(当時の人口の3分の1)、死者25万7000人。 大正7年秋から流行しはじめたスペイン風邪は、その後大正10年の春まで継続的に3回の流行を生じ、総計2380万人の患者と約38万8千余人の死者を出し、疫学上稀にみる惨状を呈する。 「大正7年3、4月の頃各地にて多少の流行をみたが、初夏の候に 本病の発生はやんだ、然るに9月中旬に至りて本病は爆発的に発生して、十月上旬その病勢はるかに熾烈となって藪旬を出ないで殆ど全国に蔓延した。その最も 猖獗を極めたのは11月で12月下旬にいたって病勢衰退したが、翌大正8年1月下旬から2月に至るまで酷寒の候にはさらに猛威を逞うして、7月に至って本病の流行はまったく終息をとげた」 ☆★ ☆★ ☆★ 短期間での爆発的流行と急速な終息、そして爆発的流行期の累計感染者が総人口の半数程度で終わるのは、(流行から隔離された地方が多数あると考えても)、家族内で感染発症しない、近所付き合いしているが感染発症しない人が多数存在していることを示していると思います。 プリオン病も、感染伝搬するもの以外の孤発性クロイツフェルトヤコブ病sCJDが多いらしいです。変異型CJDであっても、ほぼ似た量を食しても発症しない人の方が多いのではないかと想像します。 http://www.jichi.ac.jp/dph/prion/cjdresult3.pdf どの感染症であっても、感染源に流行や終息の原因があるのではなくて、人間側の集団的な状況がかなり大きく影響し、決定的な要因は個人の持っている耐性の個人差、感染症の流行によって社会で個人差の分布状況が変化してことなのではないかと想像するのですが、そうしたことの研究やそれを否定するような書籍などをご存じではないでしょうか。

きょくせんさんのコメント
ちょっと気になったのですが、hathiさんは細胞性免疫と体液性免疫についてはきちんとご理解なさってますよね?

hathiさんのコメント
済みません。細胞性免疫と体液性免疫のことはほとんど理解していません。生物の授業は高校以降では受けていないので、昔の中学生レベルの知識しか持っていません。 http://kotobank.jp/word/%E6%B6%B2%E6%80%A7%E5%85%8D%E7%96%AB+%28humoral+immunity%29 http://kotobank.jp/word/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E6%80%A7%E5%85%8D%E7%96%AB+%28cellular+immunity%29 http://kanri.nkdesk.com/hifuka/men16.php http://www.mkb-clinic.jp/zatsudan/index.asp?patten_cd=12&page_no=158 を、今回みて、そんなものなのかと初めて思ったくらいです。例外の程度のこともあると思いますが、Th1は細胞性免疫がメインだが、Th1が産生するIL-2はB細胞の抗体産生細胞への分化を促進する(体液性免疫に絡む)、、Th2は体液性免疫がメインだが産生するIL-6はTcの活性化に関与、IL-5は顆粒球の分化に関与(細胞性免疫にも絡む)とかなると、メカニズムに多少の差はあっても、免疫とか抗体があるかないか、強い免疫を持てるかどうかは、個人の問題のように思うのです。もともと抗体を作る能力に個人差がある・あるいは遺伝子的に変異があり置換や反応をしないなどの差があるのだろうと思います。「鉄と酸素は化学結合する」といっても、酸化しやすい、酸化しにくいがあり、単純な議論では現実の説明はできません。抗体が出来ることがあるという話で、流行のメカニズムはいえないのだと思えます。 もちろん同じ人物でも、体力が低下している状態、恐怖や不安に強く支配され心身衰弱の状態にあるときと、反対に充実した健康栄養・気力充溢のときで違うという面もありそうな気がします。親の妊娠時の健康栄養状態や乳児期の栄養健康状態が影響していることもあるのかもしれません。遺伝的なこと、偶然の変異、生育経歴、現在の心身の状態と(その個人差などの分布状態や群集状態など)の方が、(病原菌やウイルスそのものの毒性?)よりは、流行の広がり、急増、停滞、下降、終息の変化を決めているような気がするのです。 どちらであるかを断定したいのではなくて、メカニズムの研究などの知識を増やしたいのです。そうした疾病等の流行に関わるメカニズムの研究などの、入門的な(あまり難しくない)参考書籍等がありましたら、よろしくお願いします。

hathiさんのコメント
ぎょくせんさん。 10月9日まで待たせていただきます。それでベストアンサーにさせていただきます。 細胞性/体液性免疫があるというのは、(流行の広がり、急増、停滞、下降、終息の変化)にどの程度関係するのでしょうか。一例として、フィレンツェの南のシエーナでは1348年4月に感染が始まり5月に大量死が始まり、アバウトな推計ですが1948年の夏に、97000人の人口の半数が減ったとのことです。死なずに回復した人もいるし、重篤な発症をしなかったいたのでしょう。この短期間で大流行し終息するメカニズムが問題です。 インフルエンザでも、感染発症する場合10日以内にたいていは回復します。インフルエンザの大流行期間は一地域20週程度です。 人口の2?3割りが短期間に発症するような状態で、大半の人が感染源の曝露にあわずにいることはないでしょう。特殊な状況にある少数の人を別にすれば、ほとんど同時期に似た被曝をしているはずです。14世紀の衛生環境、住民の状態ではそれはほぼ確実です。それにもかかわらず、人口の半分近くが死なずに済んで、パンデミックが終息するというのは、個体側にそうした状況をつくり出すものが、パンデミックが始まる前から存在していたとしか、私には思い難いです。免疫機構が働くにしても、みんなが同様の機構を有しているなら、この急激な死亡者増加と、急激な終息の説明が困難だと思えます。

きょくせんさんのコメント
http://q.hatena.ne.jp/1348895989 あ、今日は書き込めるな。 そんなこんなでちょっと書いてみたりしています。良かったらご参照ください。

きょくせんさんのコメント
ここしばらく考え続けてきて、ようやく回答になりそうな文章が組めそうな気がします。 hathiさんの3つのご質問を統合すると、つまりこういうことですよね? 『ある物質/病原体に対しての感受性に個人差はあるのか?』 答えは、ある、です。 例えば『化学物質』への感受性。ここではよく例とされる酒の強さで話を進めます。 http://www.nta.go.jp/tokyo/shiraberu/sake/seminar/h19/02/02.htm これは、国税庁のサイトです。 アルコールを分解するには、ザックリ言って2つの酵素、アルコール脱水素酵素(ADH)とアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)が関わるのですが、これらの活性……遺伝子の発現は幾つかの種類があります。その詳しい内容は上記サイトを見ていただくとして、ある物質を分解するには個人差……遺伝上の差異があります。 続いて病原体への感受性。ここではインフルエンザウイルスについて考えていきます。 http://www.polishwork.com/meneki/report_2.shtml ちょっとピンと来る話が見当たらなかったので、面白そうな所を。 インフルエンザは、まずインフルエンザウイルス(以降IV)が喉なり鼻なりに取り付くところから始まります。で、鼻や呼吸器は基本的に粘膜や粘液(鼻水や痰になるものですね)ががんばってまして、これで取り付いたウイルスが流されてしまえば感染は成立しません。 続いてIVは粘膜細胞に取り付きます。 ここでIVは粘膜細胞の受容体に取り付き、細胞内に取り込まれ、ウイルスのコートタンパクを脱ぎ(解裂もしくは開裂といいます)、中に入っていたRNAと逆転写酵素が働きだし、RNAをDNAに変換した所で、そのDNA(遺伝子)を粘膜細胞の代謝系に割り込ませ、IVのRNAとコートタンパク、逆転写酵素を作らせることによって増殖します。 粘膜細胞も黙っちゃいません。『ごめん、私IV取り込んじゃった』と、細胞表面に旗を立てる事でリンパ球のひとつであるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を呼びます。で、NK細胞に自身を攻撃させ……破壊させる事でウイルスの増殖/拡散を食い止めるのですね。(最近ではアポトーシスするという研究もあるみたいですね) で、このあたりを潜り抜け、IVの天下になった粘膜地帯は次々とIVを放出します。するとIVは体中に広がっていくのですが……その過程で免疫系が亢進して発熱やらなんやらが発生します。ひどい例になるとサイトカインストームという免疫機構の異常亢進/自己細胞に対する免疫系の無差別攻撃(?)が発生して死に至る例もあります。 と。以上がIVに感染して死に至る系なのですけれども、そのどこかで食い止められればヒトはインフルエンザでは死なない、という事になるんですね。 つまり、日ごろから鼻や喉の粘液が多い人はインフルエンザにかからなかったり……無茶に聞こえるかも知れませんが、痰を切る薬がインフルエンザの感染を抑えたという研究も存在するんです。最もこれは、痰というか、痰がサラサラで流動性が高くなるため、ウイルス粒子の排出が促進されるというものだったのですけれども。(粘度が高ければ粘液が動かない≒IVは粘膜細胞に取り込まれる確率が高くなるんですね)また、感染細胞の自己死が早い人はウイルスがたくさん出来てくる事はないでしょうし、NK細胞や食細胞が普段から活発な人はウイルスが粘膜細胞に取り込まれたり、ウイルスが出来てきてもそれを止めたりウイルスを喰い尽くせたり出来るかもしれません。(ヨーグルトでインフルエンザ予防というのがこのあたりです) ……また、免疫活性があんまり高くない人はサイトカインストームが起こらないというちょっと逆説的な話も出来てしまうんですねぇ。 そんな感じで、ウイルスなり病原体に対して『感受性』なり『感染率』というものが出てきたりするのです。 と、まぁ。 化学物質に関しては汎用無毒化酵素の存在(酒飲みは麻酔や薬が効きにくいという奴です)とか、他にも色々ありますし、ウイルスなり病原体への感受性についてはもうちょっとややこしい話……鳥インフルエンザが本来かからないはずのヒトにかかるのか≒細胞の受容体についてのお話などもあるのですが、そのあたりは今回は割愛させてください。 遺伝の話、でしたよね? で、私は『高等生物の遺伝子変異が発現系に現れにくい』と言ったのをお覚えでしょうか。それは、ある発現系は様々な遺伝子(つまりは酵素)が関わっていたり、そもそも高等生物は遺伝子の変異をオーバーラップして何とかしてしまう機構があったりして、これがこれ! というのは難しかったりするのです。 あと、パンデミックというか、ある疾患の大流行において急激に死者が出たり、急速に終息したりというのは、私の日記なりなんなりでチョコチョコ書いています通り、ウイルスの拡散が止まったり……感染者が死んでしまってウイルスがそれ以上増えなかったり、人が歩き回れなくなって感染機会が減ったり、社会的に防護を強めたりするのと、ヒトの免疫機構の特性から来るものです。あのあたりって大抵の場合ガウス曲線のような経緯を取るんですよねぇ。 という辺りで今回は筆を置きます。

hathiさんのコメント
きょくせんさんありがとうございました。 岩波科学ライブラリーの『新型インフルエンザH5N1』はまだ読んでいません。近々読むつもりです。放送大学に感染症の教科書があるのでそれも探そうと思っています。 返事が遅れて済みません。 自力で何かして見ようと悪戦苦闘していました。 EXCELのVBAで、人口1万人の街区が10ある10万人の町をつくり、2.5街区(2つの街区、1つは隣に街区の側)に9人の初期感染者を発生させ、その後の365日の感染状況をチェックしてみました。結果でいうと、ある条件などでは280日目辺りで急速に感染の終息を迎え、300日過ぎでは5000名近くの未感染者がいるのにほとんど新規感染が起きない状態を作り出すことが出来ました。 このときのVBAでの設定は、感染後2日は潜伏期、3日間が発症し感染させる可能性のある時期、6日目には死亡です。感染初日から当日で回復する可能性を7.5%とし、当日に感染させる可能な人数を付近の住民15人の中で最大4名(感染済み、回復者、死亡者が増えると感染させられる人が減る)、食料や介護、死体処理などでコンタクトする可能性のある者1名にも感染の可能性があるとして(最近1週間の新規感染発生状況で)遠近の訪問度合いやダウン状況を調整。 当初感染が進んでほとんど終息しないため、次々色々な要素を組み込んだためこういう条件がうまく機能するのかどうか自分でもわからなくなっています。 ただ、一人の人間が感染した場合に最終どの日で治るかは別として最終的に助かり再発しない再感染しない確率が12&程度でも、大きな都市の一地域から感染症が発生し蔓延する場合、都市全体では5%程度の未感染者、30%程度の回復者、60%程度の死者で終息してしまうことのシミュレーションも可能なことはわかりました。モデルを工夫すれば、200日以内で終息し60%が死亡するというのも作れそうな気がしています。 ポイントは一部地域から流行が始まること、当初は各街区相互や町中での交流も多いが、流行がひどくなると行動を自重し動く人は少数になり移動範囲も減ってしまうこと、人の中には先天的か流行期間中の獲得免疫かはともかく、罹らない人、発症しない人、発症しても重症にならない人、重症になっても治る人がいることではないかと思います。もちろん、感染後すぐに発症する人、発症後すぐに死亡する人もいるのでしょう。 全員が均一の進行をするとどうなるかのシミュレーションはしませんでした。全員の免疫力、疾病抵抗性が同じであるというのはあまりにも非現実的です。一般に加齢と免疫力のカーブがあると思われていますが、そのカーブの形も、免疫力のレベルも個人差が大きいのは日常知られていることです。 http://www.menekiplaza.com/kinou.html 1)外入の患者が【ある地域(局部)に】病原体を持ち込む 事から始まり、 2)初期の患者発生で医療リソースが消耗し (今回考慮しませんでした) 3)中期の患者は手当を受ける事ができず死亡し (潜伏期間は問題なしとした) (発症から死亡直後遺体処理の終わるまで間に感染を広げる) (本人の行動範囲は限定的、周囲に近づく人間が巻き込まれる) 4)生き残った患者/病原体に低度の露曝をした無症状者は免疫を獲得し (なぜ免疫を獲得する人と結果死亡する人とが出来るのかは謎です) 5)ある時点において、その地域ではその病原体によって死ぬ人がいなくなる (ある地域では、新規に感染する人がいなくなる) 未感染のまま残る人、回復し感染源ではなくなる人、死亡して感染源ではなくなる人に分かれる。(確率現象なので統計的にしかいえないが、ある条件を前提にすれば、起きそうな分布は計算可能) 結構、面白そうなことなので、何かの機会があったら、また調べたいと思っています。 ウイルスや病原菌のそれ自体の変化でも、(数が、人口よりも数億倍多いでしょうし、色々のことが起きるでしょう)、感染経路や中間宿主の状況も都市内でも様々のはずです。人の生活の形態、家族や使用人、出入りする関係者の多少や種類の差も様々でしょう。個々人の生育歴からくる健康状態や溌剌さなどの元気さ加減も大きいでしょう。遺伝的な生物的なタンパク質や遺伝子的な違いも大きいでしょう。医療も多少は関係するでしょう。 きょくせんさん、ご回答、コメントありがとうございました。
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