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●質問者: GM91
●カテゴリ:芸術・文化・歴史 ネタ・ジョーク
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 10/10件

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6 ● たけじん
●44ポイント

『題未定』

私の視界が、暗くなりそして赤くなった。
顔に衝撃を受けると、また視界が暗くなった。気を失う様な感じがした。
それを確かめる間もなく、私は気を失っていた。
目覚めたのは、車の中だった。
「病院に向かってる。気を確かに持て。 」
私がもたれかかっているのは、報道を支援しているNPOの冨樫さんだった。
「カメラ、カメラどこですか?」
「わからない、君の倒れていたところには無かった。 」
「あの人たちは?監視団はどうしてます?」
「反政府勢力に、拉致されてしまったよ」
「なんてこと。」
「発砲するような武装集団を拘束するっていう声明が、さっき」
「え、撃ってないのに」
「証拠がないんだ。しょうがない」
「…」
私はそのまま眠ってしまったらしい。


見上げると、シミとひび割れと弾痕のある天井だった。割れた窓から青空が見える。
どこかでラジオが鳴っている。早口のアラブの言葉は、ノイズとがなり立てるだみ声で、何を言っているのかほとんど聞き取れない。
ケータイのメールがたくさん届いていた。
富樫さんからだ。
『明日なにか動きがあるかもです。不穏な情報が飛び交っています。あとで伺います。』
不穏て。
ここでは、命の価値が紙幣よりも低い気がする。
不当に、彼らに何かあってはならないとは思う。
でも、情報を世界に発信しようとしても、絵が無い。
「絵があれば…」
私は、ほほに触れた。目の周りに違和感がある。
大きく腫れているにちがいない。
「あの時」
ぶつかる前に見た、目の前の画面。
私は、左腕に刺さっている、点滴を抜いた。


暮れかけた市街地は、がれきでいっぱいだった。砲撃でえぐられた壁の向こうには、床が無い。
たしか、ここだった。この壁の穴から構えていた。
恐る恐る床の穴を覗き込むと、はるか下にコンクリート片と黒い何かが見えた。
取って返して、階段を下りる。下についたとき、遠くで砲撃の音が始まった。
「確か、ここ」
薄暗くて、床の上の石ころもよく見えないところで、手探りで物陰を探す。
ふと、柱の向こうから小さな声が聞こえてきた。とぎれとぎれに歌っているようだ。
この歌、聞いたことがある。
足音を立てないように、柱を回り込むと、そこにはボロをまとった少年がいた。
ラジオをイヤホーンで聞いているらしい。夢中で、手に持ったカメラをいじりながら、歌を歌っている。
私は、自分がその歌のサビを、思わず口ずさんでいることに気づく。少年も、こちらを向いた。
彼は口を開けて、私を見ている。
私は堂々と、ラジオの歌を合唱する。
「この世界から、脱獄させてやる。」
少年も歌う。
「ミッドナイトエクスプレス」
私は微笑んで、少年が手に持っているカメラを指差した。
首を横に振る少年に、3枚コインを渡す。
はにかんだような、うっすらと浮かぶ微笑みを返し、彼はカメラを手渡してくれる。
「ミッドナイトエクスプレス」と言いながら。
その背中を見ながら、私はつぶやいた。
「ありがと。ケン。でも、どうしてあの曲が?」


メモリの画像には、反政府勢力の不当な発砲と、無益な殺傷状況が映っていた。
「富樫さん、この記事でどうかしら」
揺れる車内で、ノートパソコンに打ち込みながら、私は問う。
「うん。これなら何とかなるんじゃないか?」
冨樫さんが請け負う。その記事を世界中に送信しながら、私は鼻歌を思わず歌っていたらしい。
「ん?その歌は」
富樫さんに聞かれて、私はその歌に気づいた。
「知ってます?」
「知ってるも何も、この曲の売り上げの10%は、このNPOの資金になっているんだよ。」
ケン君。
「ユミさんこそ、ヒットしてるの知らないのに、歌えるの?」
「え、ええ。」
富樫さんは感慨深げに言った。
「君も、ミッドナイトエクスプレスを走らしたんじゃないかな?」
「え?」
「その写真でさ、囚われの人たちを開放できるんじゃないかってことだよ。」
私は、大きく割れた長い望遠レンズを抱えて、富樫さんを見つめた。
「その画像、世界を動かせると思うよ」
私のカメラのディスプレイには、カメラにライフルを向ける人物と、まっすぐカメラに向かって飛んでくる弾丸が写っていた。


たけじんさんのコメント
とりあえず、第一稿ですが置いておきます。 ま、直せるかどうかわからないので。

GM91さんのコメント
設定、ストーリー共に楽しめました。演出がいい感じですが、文章がちょっと雑でござるな。時間切れでしょうがああ無情。

7 ● たけじん
●29ポイント

背の高い男性が、都会の裏通りをゆっくり歩いている。
周りを見回し、懐かしがってい様子だ。
小さな映画館の前で止まり、看板を眺めている。
「こんな映画やってるんだ。久しぶりだなぁ」


自動販売機で、切符を買って入口へ。
カウンターの女性に切符を渡し、半券を受け取り、ポップコーンも買っている。
「いやいや、一般人ですって。普通の人、普通。」
一つしかない入り口から、姿を消した

誰も座っていない劇場を眺め、男性は真ん中の席に座る。
ポップコーンを置く場所を探す。
「あれ、置けないや。やっぱ小さいな。」
周りを見回して、誰もいないことを確かめると、
「こんなとこで、映画見る人なんていないよねぇ。DVDでいいよねぇ」
ブザーが鳴って、場内が暗くなり始める時、人影が入ってきた。
「ここよろしいですか?」
と男の隣に座る。
埃っぽい大きな荷物を自分の隣の席に置き、左手のコーラを置こうとする。が、置く場所がない。
「ここ、置けないみたいですね」
と男が小声で言う。
女性は小さく頷き、こう言った。
「この映画の題名、すごいかっこいいですね」
はっと横を男は見る。微笑む彼女の横顔を見て、男は言う。
「どんな映画かは、見てみればわかるよ」


場内が暗くなり、映画が始まった。
そのタイトルは、
「ミッドナイト・エクスプレス」


たけじんさんのコメント
時間切れです。もう一本有ったんだけど。

GM91さんのコメント
未完成?話の内容がよくわからず。すみません。

たけじんさんのコメント
三部作(0番目を入れたら四部作か)のラストなのです。 間の1本が全然進まなかったので、説明不足なのですが最終章を。

GM91さんのコメント
>三部作(0番目を入れたら四部作か) わくわくo(^^o)(o^^)o

たけじんさんのコメント
成人式終わったらね。 ブログにでも。

GM91さんのコメント
わくわくo(^^o)(o^^)o

8 ● グラ娘。
●48ポイント ベストアンサー

『深夜急行#1』

さる大国のメインコンピュータの暴走に端を発した世界戦争。国対国、つまりは人間対人間の争いから、ロボット対人間、さらにはロボット対ロボットと戦局は混乱を極め世界は崩壊を迎えた。
僅かに残った人間達は、ちいさなコミュニティーを築き、ロボット達の襲来に怯えながら、細々と暮らしていた。
ここにひとつの集落がある。突然の来訪者によって、にわかに緊張感が高まっていた。

「あのじいさんの話が本当だとすると、俺たちの集落も長くは持たないということだ」
そう取りまとめたのは、戦闘にも長け、若者達のリーダー格でもある、ケインだ。
じいさん……ケフィルと名乗った旅人は、元々は武器職人であった。彼は、自身の技術を活かして、強力な武器を携えながら世界を旅していたらしい。
彼が見たのは、大規模なロボット達の行進。目的地はケイン達の集落である可能性が高いという。
「そんな……せっかく畑も開拓も軌道に乗って、ここでの生活も落ち着いてきたところなのに……」
ニーナが言った。彼女は、数年前に記憶を失った状態で、この集落に辿り着いた。それ以来、ケインに付き従うように、行動をともにしている。
そもそもこの集落の年配の人間達は保守的だ。機械、つまりはロボット達との無益な争いを避け、平穏を望んで暮らすことを目指していた。しかし、そんな暮らしは若者達には刺激が少ない。
ケインやニーナ、それに少し年少のジャッキーなどは、武器を手にして、集落の周辺を見回るのがもはや日課となっている。本隊とはぐれたロボットや、自律機構に支障をきたし、目的地の定まらないロボットなどを発見してはハントしている。
しかし、旅人ケフィルの伝える話は、そんな安全に裏打ちされた彼らの冒険心をぎりぎり満たすような内容ではなかった。
ごく稀に、ケフィルのような旅人がもたらす噂話によると、人々は様々な箇所で同じような集落を作って、細々と暮らしているようだが、ロボット達の気まぐれで攻撃を受け、滅ぼされたところも数多いという。
今、まさに、ケイン達の集落も同じ危機にさらされている。

「俺たちの村にはそんな大勢のロボットを相手にするだけの武器も弾薬もないじゃないか!」
ジャッキーがヒステリックに叫ぶ。
「可能性はひとつだけだ……」
そう言いながら、ケインは地図を広げた。
そこにはケインたちの集落、そしてその近辺にひとつの×印が付けられていた。
「ここって……?」
「大戦以前に存在していた何かの研究施設だという。ケフィルから聞いた話では、軍事工場だった可能性が高い。そして、そこには大規模な破壊兵器が眠っているはずだ。保存状態さえよければ利用可能なはずだ。もしそれがあまりにも大きく動かせないものであったとしても……」
そう言いながら、ケインは地図の一点を指し示す。
「ケフィルの言った、ロボットの一団の進行ルートに大きな迂回が無ければ……」
「その研究施設で迎え撃つことが可能ってことね」
と、ニーナが後を請け負った。

問題はいかにして、敵軍より早く、その施設に辿り着くかだった。時間は残り少ない。
しかし、活路はあった。
「これだ。今は当然廃線になっているが、この集落のすぐ側、ここから施設までレールが今も続いているはずだ。そして、その上を走る列車、みんなも知っているだろう?」
バッテリーを搭載して、かつて乗客を運んでいたそのままに、集落の中央に一両の車両が置き去りにされていた。
それを利用すれば、ロボット達の行軍に先んじて研究施設に辿り着くことができるだろう。
「でもあれをどうやって、線路まで?」
ジャッキーの疑問は当然である。
「あれは、ある程度の平坦な道ならレール無しでも自走できるらしい。問題はバッテリーだ。この村に残る僅かなバッテリーを全部使って間に合うかどうか……」
ケインの言葉にジャッキーが応えた。
「でも……やるしかないんだろ?」

結局、来るべき集落の存亡をかけた危機に対して立ち上がったのはケイン達の3人と、たまたま集落に立ち寄ったケフィルだけであった。若者がそれ以外に居ないということもあるが、他の大人達はもはや絶望に疲れ果て、運命をありのままに受け入れる覚悟を持って静かに残りの余生を過ごすと決めたようだ。

列車にバッテリーを運び込み、始動させた。一瞬の間を置いてコンソールに光が灯る。
そしてそのまま、廃線まで移動し、線路に車輪を載せた。
「さあ、出発だ!」
列車は走り出した。深夜の闇を切り裂き急行する。
たった四人だけの迎撃軍。彼らを待ち受ける運命を鼓舞するかのように、列車は力強い走行音を響かせながら、暗闇の荒野を走り抜けていった。


GM91さんのコメント
ちょっと古典的だけど新谷かおる的ストーリーがツボ。文章も読みやすくてステキ。気になったのは廃車の車両は線路続きでも良かったかも。大宮工場の外に置いてあるD51みたいな感じで保存してあって、線路が途中で切れてるけどなんとか工夫してつないだ、みたいな。

9 ● 楽1978
●43ポイント

『理想と現実に揺られて』

「早く、早く!」
バスの乗降口から顔を出して卓はイライラした様子で声をかける。
「うおっ、やべっ!」
栄治が荷物の詰め込みスペースにスポーツバッグを押し込んで乗降口に向かう。
「東京行きの夜行バスが出発します」
深夜急行の従業員がそう合図をすると
「ガシャーン」
とバスの扉が閉まる。
「ふぅー、ギリギリセーフ」
栄治はホッと胸を撫で下ろしながら一息つく。
「ったく。栄治は時間にルーズだよな」
あのなーと説教を言わんばかりの顔で栄治に言う。
「いや、これは日本が時間に正確なのがいけないんだ」
栄治の言い訳に卓がつっこむ。
「なんだよ、その言い訳。ここは外国じゃないし」
「とにかくコミケに間に合ったから細かいことは言わない」
栄治が今までの話をうやむやにする。
そう、時間上明日の朝は、アニメオタクが集まる同人誌の即売会、コミックマーケットの最終日だった。
お互い仕事の都合で最終日しか行けず年末最後のチャンスだった。
「まぁ、間に合ったからよしとしよう、とっとと席につこうぜ」
卓は栄治に席座るように促し、シート番号を確認する。
「おっ、ここだ。栄治」
二人は席につき、早速明日のお目当ての商品の話になる。
「明日到着したら速攻で並んでエモルちゃんの初回限定フィギュアをゲットだ。栄治お前は何が狙いだ?」
「うーん、俺は、コミケは初めてだからしばらく様子見かな」
「栄治?、相変わらず無計画だな?。そんな事言っているとあっという間に欲しい物がなくなっちまうぜ」

「ところで栄治、フィギュアゲットの興奮を鎮めてくれるような暇つぶしは持ってきたんだろうなー?」
「おー、頼まれていたトランプとかお菓子とか持って来たぜ」
栄治は背負っていたリュックサックをゴソゴソと手で探った。
「ゲッ」
栄治は青ざめた顔で卓に言った。
「バス横の荷物入れにスポーツバックごと入れちゃった・・・バスが着くまで取り出せないな・・・」
「バカやろー!」
卓は栄治の腕に思いっきりしっぺをした。おめ当ての商品で興奮しているせいかテンションが高かった。
「しーっ」
周りの乗客が二人にうるさいと警告する。
卓は、すみません、すみませんと謝って小声で栄治を責める。
「お前なぁー・・・お前のせいでこうなったんだから何か暇つぶしを考えろよ」
「わかった、わかったよ。今考えるからちょっと待てよ」
栄治はそう言うと腕を組んで考え始めた。
「ったく。行き当たりばったりな奴め」
卓は呆れた顔で栄治を見る。
しばらくして栄治の頭の電球がピカッとついたようにひらめいて口を開いた。

「そうだ、俺達で賭けをしないか?賭けに勝った奴は負けた奴に何でも一つだけ命令できるのはどうかな?」
「いいねぇー、特に俺の命令はエモルちゃんのフィギュアをおごってもらうことだがな」
メラメラとした闘志を剥き出しにして卓が栄治の提案にのってくる。
「賭けの方法は、トイレに行く時に後ろに座っている小太りの青年の前でワザとハンカチを落として『ごめんだってばよ』と言ってその青年がどんな反応をするか当てることにする」
卓が頷いて栄治に誰がハンカチを落とすか、青年の反応をどちらが先に予想するかを決める。
「栄治、お前のミスでこうなったんだからハンカチの落とすのはお前、先に予想するのは俺でいいな」
「いいぜ、卓。で、お前はどう予想する」
「そうだなー」
と卓は頭で考えた。
――たぶんこいつは俺達と同じオタクだ。そんなことで動じないだろう。よって・・・
「なんの反応もない」
「卓、そうきたか。じゃあ俺は裏をかいて青年はその言葉を聞いて引く方に賭ける」
「フフフ、栄治。ヤケになって大穴をついたな」
早速、栄治はトイレへ行き、その帰り際にハンカチを落として「ごめんだってばよ」と青年に言った。
青年は、
「・・・」
無言のままでその顔は・・・

なんと引きつっていた。

栄治は勝ち誇った顔で卓の席の隣に座って
「俺の勝ちだな、卓」
と言った。
「ちくしょう、てっきり俺達と同じオタクと思ったのに」
悔しがる卓に栄治が
「隠れオタクの卓の長い付き合いですぐに隠れオタクだと分った。表面上は引いているけど内心は嬉しそうな感じがしたよ」
と自慢気に言った。

「隠れオタクか・・・俺と一緒だな・・・」
卓は隠れオタクに特別な心情を持っているようだった。
「隠れオタクはいろいろと辛いよな・・・」
見かねた栄治は前々から卓に対して黙っていたことを勇気を出して言った。
「オタク自体は悪くないんだから後ろめたく感じる必要はないし、そう思う気持ちが良くないじゃないの?」
「・・・」
卓はしばらく黙って重たい口をようやく開いた。
「どんなに素晴らしい事言っても所詮オタクはオタク。現実は、学校の仲間内の会話でアニメの事について熱く語った時に『それってオタッキーじゃん』と笑われたり、アニメ即売で通りがかりの親子の会話が
子:『この大きいお兄ちゃん、アニメの人形で何で喜んでるの?』
親:『だめっ、近寄らないの』
と心にグサッと刺さる一言をかけられていのには変わりがない」
栄治が卓に語気を強くして言う。
「それは、お前が細かい事で気にし過ぎる性格なのと、現実を言い訳にしてお前自身が腐っているだけだぞ」
「そんな事を言えるのは・・・」
栄治の言い分に対して卓が続ける。
「オタクに対する社会の扱いが酷いことを知らないからだ。実際にエモルちゃんのように実際の女の子で遊んでみたくて誘拐したという事件も起こっているんだからな。お前の言い分は甘ちょろい戯言だ」
しばらく二人の間に沈黙が続いた・・・

バスの前のシートに座っていた老人の男性が口を挟んだ。
「一部始終聞かせてもらったよ。余計なお世話かもしれないが・・・」
老人は続ける。
「わしもオタクじゃ。確かにオタクだからといって心まで腐ってしまうのもどうかと思うが、情熱的になり過ぎるのもどうかと思う。詰まる所オタクだからといって力まずにボチボチやっていくしかないと思うんじゃ」
その老人の言葉が異なる意見を持つ二人をバスの到着まで考えさせた。

夜が明け目的地に到着した二人の顔に雨雲のような暗さはなかったが、晴天のようなすがすがしさもなかった。
今日の天気ように。


楽1978さんのコメント
最終便到着! 笑うようなおもしろさではないけど書きたいことは書きました。 「」内の改行の仕方が分らずそのままにしました。ごめん・・・ もちろん、講評希望でお願いします。

GM91さんのコメント
なかなか面白かったです。前作(山賊)と違って文章が生き生きとしている感じがします。今後もこの路線の作品を読みたいです。強いて言えばラストの老人の言葉が半端な印象なのでバッサリ捨てるかもちょっと練るかした方が良いかも。あと、作品の評価とは全く関係ないですが夜行バスはとっとと寝ませう。

楽1978さんのコメント
すいません。読み返したら凄く酷い文だったので途中からですが、申し訳ないです。 卓はしばらく黙って重たい口をようやく開いた?最後まで下記の文に差し替えて下さい。

楽1978さんのコメント
卓はしばらく黙ってようやく重たい口を開き、 「どんなに素晴らしい事言っても所詮オタクはオタク。」 とゆっくりと話を続けた。 「現実は、学校の仲間内の会話でアニメの事について熱く語った時に『それってオタッキーじゃん』と笑われたり、アニメ即売会で通りがかりの子供が『この大きいお兄ちゃん、アニメの人形で何で喜んでるの?』と親に聞いた時に『だめっ、近寄らないの』と親がまるで危険人物のように言われたりするのには変わりがない」 栄治が卓に語気を強くして言う。 「それは、お前が細かい事で気にし過ぎる性格なのと、現実を言い訳にしてお前自身が腐っているだけだぞ」 「そんな事を言えるのは・・・」 栄治の言い分に対して卓が続ける。 「オタクに対する社会の扱いが酷いことを知らないからだ。実際にエモルちゃんのように実際の女の子で遊んでみたくて誘拐したという事件も起こっているんだからな。お前の言い分は甘ちょろい戯言だ」 オタクだからといって腐ってはいけない。だが現実はそうはいかない。 二人ともそれを分っているからこその意見だ。 それっきり二人はバスの到着まで黙ったままだった・・・ 夜が明け目的地に到着した二人の顔に雨雲のような暗さはなかったが、晴天のようなすがすがしさもなかった。 今日の天気ように。

10 ● グラ娘。
●37ポイント

『深夜急行#2』

廃墟と化した工場に辿り着いた彼らは、二手に分かれることにした。
ケインとニーナは工場内部の探索を。ジャッキーは、ケフィルに伴われて、ロボットの進行状況を確かめるために、偵察にでかけた。都合の良いことに、工場の入り口付近にバッテリー式のバイクが放置されていたのだ。 かなり、古びた機体であったが、なんとか走行することはできた。

崩れ落ちた外観にそぐわず、工場の内部はまだ、汚れはすれども、朽ちてはいなかった。ケインとニーナはとりあえず、中央ブロックへ向かう。
コンピュータの端末が幾つも置いてある。
予備バッテリーなのか、太陽光なのか、他の何かなのか、とりあえず、電源は生きていた。
「くそっ、動いていても……さっぱりわからねぇ」
ケインがコンソールを叩き、吐き捨てた。彼には、いや彼以外のほとんどの若者は大戦前の生活を記憶していない。このように大きなシステムと対峙するのは始めてである。
操作がわからなくても当然ではあるが、一刻を争うこの場面で、てぐすねを引いて、無為に時間を過ごすのはくやしかった。
そんなケインの背後で、コンソールを眺めていた、ニーナが突然キーボードに手を伸ばした。
ニーナの操作で画面が次々と変わっていく。しかしそこに映し出された文字は、ケインの知っている、学んで使用している言語とは異なるものだった。
「ニーナ? どうして動かせるんだ? それに……この文字……」
「ええ、読めるわ、何故だかわからないけれど……」

しばらくニーナのオペレートで得た情報によると、この施設はやはり軍事工場であったようだ。それでいて一種の要塞を兼ねている。
大出力のレーザー砲があるというのだ。レーザー砲のコントロールルームの位置までがわかった。発射方法まではここでは得られなかったが、後はコントロールルームで調べればよい。
二人がコントロールルームに向かっている途中で、偵察に出ていたジャッキーが青ざめた顔で帰ってきた。
「やばい、やつらの進行は思っていたよりも早い! 後数時間でここに辿り着く!」
「それで、じいさんは?」
姿の見えないケフィルを心配してケインが訊ねた。
「時間を稼ごうと、少し距離を置いたところで待ち伏せをしている。ロケットランチャーの弾が数発。それだけ撃ったら、また合流するって! それよりそっちの状況は?」
ジャッキーの問いかけにケインは、
「レーザー砲があった。それを機動して上手く使えれば敵のほとんどを殲滅、いや全滅させられるかも知れない。でもそのコントロールルームへの路が……」
ケインの見つめる先には、硬く閉ざされたドアがあった。
コントロールルームはすぐ先なのだ。しかし、開け方がわからない。
「ケフィルのじいさんから預かってきた爆弾がある。これでこじあけられないか?」
そう切り出すジャッキーに、ニーナが静かに首を振った。
「だめなの、そんなことをしたら、ここの警備システムが起動して、私達も閉じ込められてしまうわ……」
「くそ! どうすりゃいい……」
壁を叩きつけるケインを見つめたニーナが意を決したように、目を閉じた。
突然ニーナの指先辺りから、チュイーンという機動音が鳴り響く。
ニーナは収支無言で作業を開始した。彼女の指先が割れ、複雑な機械がそこから現れる。
そして、そこから幾束ものコード類が伸びて、閉ざされたドアの横にあるコンソールパネルに接続された。
しばらくして、ドア横のコンソールに灯っていた赤い光が緑に変わったかと思うと、静かな音を立てながらドアが開いた。
「こ、これは一体……」
「騙していてごめんなさい。私は実は人間ではなかったんです。反乱を企てた機械たちよりもはるか昔に製造されていたアンドロイドなんです……」
「機械って……いまここに向かっている奴らの仲間なのか?」
ケインが問いただした。
「いいえ、私達には人間に敵対する意思を持ちません。人間に奉仕するようにプログラミングされています」
「とにかく……これで集落は救われる。あとはレーザー砲をコントロールして敵を撃つだけだ!」

ケインは、コントロールルームに駆け込んだ。そこで彼は知るだろう。彼も実は人間ではなく機械だったことに。
世界には既に人間など存在していなかった。終末の直前に人間を演じる役割を担わされた機械たちが、人間と同じように暮らしていた。
ケインは戦闘形のアンドロイドである。この施設の武装兵器は、そのオペレータにアンドロイドを使用していた。
人間には操作できないのだ。ケインのような戦闘形のアンドロイドと神経接続することで始めてその機能を発揮する。
そして、ケインのほかには戦闘目的に創られたアンドロイドは存在していない。彼は自身が人間であることを信じ続けるだろう。そして彼の守るべき集落に住む人々が人間であると信じ続けるだろう。そのためには、接近するロボットの軍隊を打ち滅ぼすしかない。しかし、それは人間だと信じているケインにはできないことだ。彼の本来の記憶を呼び覚ますことが必要なのだ。
ニーナが目覚め、ケインが目覚める。
徐々に人間がアンドロイドへと変貌していく。
それでも生き残ったアンドロイドたちは自分を騙し、仲間を騙し、人間としての生活を続けるのだろう。
何故なら、それが彼らに課された、今は無き人間達から与えられたたったひとつの命令なのだから……。


GM91さんのコメント
まさか続きがあろうとは。ストーリー展開がちょっとご都合主義な感じもしなくもないですが、藤子FっぽいSF設定は結構好きだけど、ちょっとまとめ切れなかったみたいな気がするような。あと、お題拾ってませんぜダンナ。

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