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「予告だよ!」【人力検索かきつばた杯】#46

かきつばた杯を開催しようと企んでいます。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%CE%CF%B8%A1%BA%F7%A4%AB%A4%AD%A4%C4%A4%D0%A4%BF%C7%D5

我慢ができない人間なので、本戦が明日にも始まっているかも知れませんが、締め切り希望とかあればご意見ください。遅くともこの質問の自動終了までには本戦も開始します。

回答は、本戦と同じストーリでもいいですし、暇つぶしに書いたSSでもいいですし、
開催期間の要望でもいいですし、くらだない世間話でもいいです。

お題:
「Wizard of ○○」


●質問者: グラ娘。
●カテゴリ:芸術・文化・歴史 ネタ・ジョーク
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

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1 ●
ベストアンサー

『Wizard of woulds』

少し昔話をしてやろう。お前にはどうも初めて会った気がしなくてな。

遠い遠い地の果てだ、神の加護も届かぬ深淵のすぐ隣に、最果ての国がある。名をメリザ。三大国のうちの一つとして知られている。ああ、そうだ、カスパールの名は聞いたことがあるだろう。彼の賢者の祀られた神殿は死の爪と呼ばれる石のはめ込まれた石板がある。聖書を知らないだと?長い話はしたくないんだ。死を象徴する賢者を祀っている。ああ、様々な理が違うからな、きっと俺の知る聖書と君の知る聖書は違うかもしれんが。
鬼子が捨てられていたという。牙のような犬歯を持った、半年にも満たない赤子だったそうだ。鬼子というのは親の罪から生まれるものだが、その子供が神殿の中央に、石板の上に寝ていたそうだ。賢者カスパールの生まれ変わりのようだったという。聖書の理解は物心ついた時から既に賢者たちや学者たちを超え、神の声を聴くことができたと。しかし鬼子のその牙は神の与え給うたものでないと、彼をよく思わない者も多かった。彼も聡い子供だった、神への言葉をその口で申し上げるのは憚られ、次第に口を閉ざし声一つあげなくなった。
神というのは父を指す。母は神ではない。ああ、大事なことだ。我々は父なる神を信仰し、実の父の愛を受け、母の痛みを糧に産まれる。君とは違ってね、父もまた愛であると思うのさ、俺たちはな。父なる神の愛、母の愛、そして父の愛。子を産む苦しみを味わう女を、その痛みを糧に産まれた幼子を、優しさという強さで包むのが男親。そうだ、全ては愛だ。彼は実に愛だったという。姿は男とも女とも言えぬ異形の民であり、魂は確かに人のものだった。
彼も儀式を経て一人の人として認められる年になった頃には、隣国との戦の話があったため兵として国に採られた。黄金の瞳は獣のように、肢体は強きを纏い、口を閉ざしたままの彼はそれでも愛であった。しかし戦は彼を待たずして始まった。神の声を聴かんと祈りをあげようとしたそのときに硝煙はその鼻を掠め、耳を裂く金属音に彼は剣を取った。
それが鬼神を作り上げた。咆哮を挙げ、彼は父なる神に背き、鬼神として己を確立してしまった。戦場は血の雨に断末魔を交え、一つの命も残らなかったという。焼け野原に一人佇む姿を、勿論誰も見ることはなかった。
その戦によって隣国はメリザに降伏し、メリザは敵味方問わず討った鬼神をすぐに手放した。消してしまおうと遣わした者は一人として帰ってこなかったという。鬼神は行く当てもなく小さな村々を転々とし、老いた頃にまたカスパールの神殿へと戻った。カスパールは老齢の賢者であり命を絶つのも三賢者の中で一番早くはあったが、その遺体は腐らずに地下に眠っていてな、その顔がまた老いた鬼神にそっくりだったという。鬼神はやはり石板の上に戻り、息絶えた。しかし骨一つ残らず消えてしまったという。異形の民の身体は研究者も喉から手が出る思いだったために、何年もの間懸賞金を賭けられていたらしい。しかし死体は見つからなかったそうだ。
兵士たちには戦の神として崇められていると聞く。死の爪を宿したような、真の戦士だと。不謹慎な輩が鬼神の縁ある地を巡り、戦地へ赴くそうだ。父なる神に背いてな。

さあ、神は一体何をしたと思う?
長い長い昔話の終いの頁さ。何と書いてあったと思う?
答えは簡単さ。

「滅ぼした」

神は作っては消すの繰り返しでね、信心深い者を残して、世界を滅ぼしたそうだ。新たな地を与えて、神はまた世界を作り、残った者たちを生かしている。遠い遠い国の話だ。
俺は何だって?
俺は逃げてきたのさ、あの地から。俺は世界を渡る風のようなものだ。あの閉ざされた世界とは別の世界に生きている。そうさ、こんな雨の次の日には道もできるだろう。次は九つの世界へと足を延ばそうか。ヘイムダルを騙せたらの話だがな。
おいおい人間さんよお、ここまで話してて俺が誰だか分からないのかい?幻術さえも解けてしまったというのに、俺の姿を見て何とも思わないのかい?素顔を見せても疑わないとは、何とも鈍感な生き物だな。そこが面白い。
さあ、俺が何だか分かったかい?そうだな、生きてはいないだろう、ならば何だ?神に背いた俺は何をした?黒魔術という言葉を知っているだろう、さあ、俺がここにいる理由が分かったかい?
はっはっは、その顔を見るのがまた面白いってもんさ。
じゃあ、もう二度と会わないだろう君に、別れの言葉だ。
俺はジル。これが君に言える別れの言葉さ。
さらば、ジャンヌ。ここでは幸せになれよな。輪廻を楽しめ、それも世界だ。


京さんのコメント
精一杯ふざけました!

京さんのコメント
ネタ晴らし↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%A4

2 ● 琴木

『瞳の魔法使い』

最近、先生たちが口やかましく、『受験だ、受験だ』と焦らせる。勿論それは今が受験期で、私が高校三年生、しかも進学校の難関校受験クラスにいるからである。さらにクラスの中で成績が真ん中をうろちょろしているものだから、先生たちにとっては恰好の標的になっているのだろう。成績上位の生徒は自分から進んでいくから手を焼かないだろうし、比較的下位の生徒は先生たちも必死で、生徒自身も授業の一言一句を逃すまいと必死だ。それらに比べて真ん中の生徒は、『とりあえず、このまま行けばそこそこの大学には入れるよね』などと言う妙な安心感があり、先生たちのやる気で上に行くか下に行くかが決まっていく。教師冥利に尽きる、ってやつがある先生もいるのだろう。私は、そう解釈している。現に私がそうなのだ。
しかし、いくら勉強を頑張ろうとしても、手につかない。学力なんかより、他に手に入れたいものがあるのだ。奥手な私にとって、きっとそれは数学の二次関数や物理の慣性の法則なんか、ずっとずっと難しい。

「ココォ!おい、相田ココロ!早くテスト取りに来いっ!」
「あ、はいっ!」
中間試験の返却日。たかだかテストの返却と解説の為だけに、朝から夕方まで学校に来なければいけないというのは、実際のところかったるい。でも、今日の七時間目――数学のテスト返却だけが目当てで、はるばる一時間かけて登校した。
「“ココォ!”、だって。教師のくせに、ココだけあだ名で呼ぶの。数学の杉田、絶対ココに気があるよね。」
「そんな事……」
「そして、そんなココも杉田に気があると。」
「ちょっと奈緒!声、大きいよ!」
数学教師、杉田敬之。私のクラスの担任でもある。スポーツマンで、背が高く、フレンドリーで顔もイケメンと言える(と思う)。とにかく、私はこのクラスになってから、杉田先生を慕っている。杉田先生の方も、私のことを気に入ってくれているらしく、あだ名で呼んでくれる。それはすごく嬉しいけれど、こそばゆくて恥ずかしくて、そしてちょっと悲しい。
「生徒をあだ名で呼ぶんだよ?私たちが、テレビの前で、お気に入りの芸能人をあだ名で呼ぶのと一緒の感覚だよ。」
「そうか??ココは鈍いからなぁ。ね、杉田の何に惚れたの?顔?ねぇ、顔?」
「奈緒にとって、私の恋愛なんてそんなもんよね。」私はそう言って答案用紙を見た。結果は赤点ギリギリ。補習で杉田先生に会えなくなるのはちょっと寂しいけれど、良かった。
「ウソウソ。で、本当にどこに惚れたんだい?」
「……瞳。」
「瞳?」
「そう。瞳の魔法。」

始業式の朝だった。体育館に集まる前に、終業式にやった大掃除の時に使った薬剤の、ツンとくる匂いが少し漂う教室に、私は一番乗りで入った。私の家は遠く、田舎でバスも少ないから、他の生徒よりだいぶ前に学校についてしまう。
「また一人、朝の読書タイムか……」
そう呟いて、直ぐだった。
「一人じゃないぞ。」
「え?」
声がした。確か正面玄関はまだシーンとしていて、気配なんて殆どなかったはずだ。吃驚して入口を見ると、そこに背の高い男性が立っていた。
「だ……誰ですか?」人見知りの気がある私は、恐る恐る聞いてみた。服装はスーツの下に少し大きめのカーディガンを着ていて、高校生のような格好だ。
「杉田敬之。今日から赴任した、君のクラスの担任だよ。相田ココロ。」
「……はぁ。」
「よろしく。」
口元で笑みを作った杉田先生は、あまりにも他の先生と違っていて、嫌だと思った。馴れ馴れしくて、私の苦手なタイプだと。でも、眼鏡の奥にある瞳が、綺麗だと思った。この瞳に、ずっとうつっていたいと思ったのだ。

「それから、頑張って話しかけて、この状態なわけ。魔法みたいだよね、目を見ただけで、心を持ってかれちゃった。」
「告っちゃえばいいのに。」
「ダメだよ、あっちは只の生徒にしか見てないって。」
「そんなことないよ。」
「そんなことある!」
思わず叫んでしまった。奈緒には分からない。私の心の葛藤。あの瞳にうつりたくて、頑張って頑張って、ようやっとこのポジションだ。受験間近、卒業間近、もうすぐ杉田先生とはサヨウナラなのだ。諦めている筈なのに、まだ心のどこかでまだ燃焼している恋の炎を、広げたくなかった。
「ココ?どうした?わかんないか?」
「っ……!」
「おい、ココ!」
「先生、私ら自習してますから、追っていけば?」
「それもまずいだろう、いや、でも逃げた生徒を連れ戻すのも教師の義務か。でも……」
「先生も素直になりなってー。せっかく奈緒がチャンスくれたのに。」
「……バレテーラ?」

この学校には屋上がない。ビルのような作りになっていて、最上階が生徒の憩いの場となっている。私は、そこに逃げた。完璧にイメージダウンだ。返却日とはいえ、授業中に抜け出す受験生なんて。ここまでの努力が水の泡。熱血教師の先生だから、きっと勉強に一途な子が好きなのだろうと思ったのに。
あの瞳に、私はもううつらないだろうな。そう考えると、涙が出てきた。
「頑張れ受験生……」無理やり自分を励ましたところで、どうにもならない。
「ココー!」
「え……せん、せい?」
「そうだよ、なんだよお前。逃げるなよなぁ。」
杉田先生が息を切らしながら言う。追いかけてきてくれた。走ってきても、綺麗な瞳は健在で、その魔法も絶えることがなかった。
「み、見ちゃダメですよ!ダメ!泣いて変な顔になってるし、こんな、こんな顔……!」
「綺麗だよな。」
「へ?」思わず、素っ頓狂な声が出る。
「きれい……?」
「ああ。ココの瞳。俺は、好きだよ。」
「あ、ありがとうございます……」
「始業式の日、覚えてるか?何で赴任したての俺が、声かけたと思う?」
「分かりません……たまたま居たからじゃ、ないの?」
「まぁ、それもあるけど……受け持ち生徒のリストで、綺麗な瞳だと思って。よく話すようになって、どんどん欲が出てきて。」
クラスのみんなは知っていたみたいだ。
「お前の瞳に、俺、うつらないかなとか、思ってさ。瞳の魔法にかかったんだ。」
私たちが、お互い瞳の魔法にかかっていたこと。今頃クラス中で大騒ぎだろう。奈緒にも謝らなければいけない。報告も兼ねて。
「好きだよ、ココ。卒業したら、付き合ってくれないかな。だから、受験、頑張れ!」
「うっ。」
私たち、お互いの瞳の魔法にかかっていますって。


質問者から

本戦始めました。
http://q.hatena.ne.jp/1361417652


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