中学受験から大学受験にまで登場するタイプの問題ですよね。学年によっても、どういう選択肢にひっかかりやすいのかによっても対策の仕方は違ってくると思います。
・論理的な構成を読み解くのが苦手
・感情やプラスマイナス評価を含んだ表現を読み解くのが苦手
とか、パターンはいろいろあり得ますから。
なんとなく回答するのではなく、自分なりに理屈を考え、間違ったならばなぜなのかを先生に確認する。そうしないと伸びません。
がっつり時間を使って取り組む方法です。お手軽にすぐできるようになる方法は知りませんしおそらく存在しません。覚悟を決めましょう。
評論・論説の文章については、
という2つの要素で構成されていることをまず意識してください。
Aの「最終的な結論」というのは、質問で言うところの3番、「筆者の言いたいこと」と同じ意味です。
そしてBの「補強するための文章」というのは、たとえば筆者の実体験であったり、歴史的な扱いであったり、統計データであったりしますが、それらはどれも単体で完結するエピソードではなく「ここで述べたBという根拠がある。だからAという結論であるのだ」という流れのためにあります。(Bをさらに補強するための文章もありますが、まとめてBとして扱います)
なぜAを探したいのに邪魔なBが存在するかというと、評論は自分の意見を相手にわからせるためのものだからです。質問者さんは履歴から察するにゲーマーのようなので、「お友達にとあるゲームを勧めるとき」を例にとって説明しましょう。
おそらくは、ただひたすら「このゲームやれよ!」とだけ言ってゴリ押しするよりも、「面白いからやろうよ」「一緒にやりたいからやろうよ」「みんなやってるからやろうよ」と何かしらの理由と一緒に勧めるかと思います。ここでは「面白いから」「一緒にやりたいから」「みんなやってるから」がBで、そこから導かれる「このゲームやろう」がAになります。A(意見)だけでゴリ押しするよりも、B(補強)を添えた方が説得力が出るのがわかりやすい一例ですね。
さて、本題に戻ります。このAとBが混在する文章からAを拾い上げるためには、「Bであるから→Aなのだ」の「→」部分にあたる、文章どうしの繋がりを把握することが必要になります。そこで、以下の作業を、どれだけ時間をかけてもよいので、手元にある問題文(回答を知ってるものでOK)に対してやってみてください。
はじめは時間がかかるかもしれませんが、根気強く取り組んでください。ある結論がさらに別の結論を導く理由であることもしょっちゅうです。そして全ての矢印が行き着いた先が、本文全体の最終的な結論Aになります。
また、この方法を使えば質問の1番と2番についてもかなりの精度で解決することができます。書き出した概要のどこに下線部や指示語が出てきたのかを探して、そこから矢印を逆向きにたどっていくと、矢印の根本にあるものが答えであることが多いです。
ちなみにここまでの文章にこの手法を適用すると、
という構成になっています。
小説・物語については、ぶっちゃけいろいろな小説を読み倒して「こういうキャラはだいたいこう」という引き出しを作るのが一番なのでどうにも……
小説がどうしても苦手なら漫画でもいいので「このキャラがこういう行動をするに至ったバックグラウンドはいったい何であるのか」を普段から深く考察していると自然と得意になると思います。
評論・論説文の場合、筆者が言いたいことは、「私が言いたいのは」とか「つまり」「要するに」といった言葉に続く場合が多いですね。「しかしながら」など逆接の接続詞の後に、筆者の言いたいことが含まれていることも多いと思います。
答えは必ず、問題文の中にある、というのはご存じかもしれませんが、大切なことです。すべて問題文のどこかから抜き出して書く、くらいに思っていればいいと思います。
また、解説がくわしい問題集をすることをおすすめします。問題を解いて合っているかどうかをみるだけでは実力は伸びません。答え合わせをするときに、「どのように正解を導いているか」をじっくり研究するのです。なるほどこう解くのか、と思ったら、次はそれを実行してみるのです。