医療保険についてお話しします。
日本では会社員の場合健康保険組合などに加入します。それ以外の場合には国民健康保険に加入します。これらの日本の健康保険は、病気によって治療の内容が定められ、治療によって保険点数が決められています。国の健康保険財政が苦しいので医療費はとても安くおさえられています。日本の医療機関で保険内治療を受けた場合、患者は3割だけを病院に支払えば良い仕組みになっています。海外で治療を受けた場合、海外の病院に治療費の全額を支払って、日本で申請すれば医療費のうち、日本の基準の保険治療に該当する部分の7割を還付してもらえることになっています。しかし、アメリカの医療は進んでいるので、アメリカで受けた治療は日本では保険外治療になってしまいます。大きな病気をしたときには実際にはほとんど役に立ちません。しかもアメリカの医療費は日本とは比べ物にならないくらい高いです。アメリカの海外の健康保険に加入してください。2014年からオバマ大統領の健康保険制度が始まりますが、それまではどのような保険に加入できるかは、どんなビザでアメリカに住んでいるかにもよるし、健康状態によっては加入できません。加入できなかった場合は、日本に一旦帰国して、海外旅行保険に加入します。
アメリカでは、州にもよりますが、救急車も有料で保険に入っていないと乗せてもらえません。盲腸の1泊2日の治療で200万円から300万円、心筋梗塞や脳卒中などだと、数千万円の医療費がかかることがあります。アメリカの保険に加入していなくてアメリカで急病になったら、運良く治療を受けられても後の一生はその治療費の借金地獄になりますので、保険はすぐに入った方が良いと思います。
日本は国民皆保険制度なので、日本に帰国したら健康保険には加入することになります。医療保険はそれで足りない部分を補う保険です。医療保険は健康保険があることが前提なので、日本でしか役に立ちません。日本の医療保険には日本に帰国してから入ってください。