このマンガは、マンガとしてはあまり面白くありません。
現実的な評価だと二流の下です。
売りは原爆を扱っているということ。
ストーリーは単調で冗長です。
魅力と言えるかどうかは微妙ですが、原爆の被害について具体的な描写があることと当時の風俗についての描写が物珍しいことでしょう。
例えば、当時は物資が極端に不足していましたので、この質問の頭にあるような廃物で遊んでいたというようなことです。
自転車の車輪は闇市で値が付いた可能性もあるけど。
くず鉄を拾って売って生活していた戦災孤児も多かった。
しかも、当時の栄養事情を考えればゲンは栄養状態が良すぎます。
特に爆心地周辺だと食糧事情は劣悪でした。
みんなあばらが浮くほど痩せていて、頬が痩けて見える人も多かった。
足腰の肉付きもあれほど筋肉が付いている子供は少なかった。
学生服と制帽があるだけでも珍しい。
ズボンとシャツが普通だった。
このように、些か歴史的な事実とは遊離した面もありますが、原爆を扱ったマンガの中では一番有名なものです。
ぅ??ん、あまり魅力の説明になってないな・・。
ゲンの魅力は僕には三つあるように感じました。
一つ目はとても元気が良くて、明るい事です。
原子爆弾が落ちて、沢山の人が死んでお父さんや弟や妹も死んだりしましたが、ゲンは残ったお母さんのために明るくふるまっていて、とても良い子です。
二つ目は何があってもくじけない事です。
妹が病気になり、お金が無くても何とかしようと一所懸命に頑張ります。
そんなゲンを助けてくれる人も多く居るのが、とても印象的です。
きっとゲンの諦めない心が他の人にも魅力的に見えるのでしょう。
三つ目は人を差別したりしない事です。
お父さんの教育で、人を差別しないように育てられたゲンは、お父さんが死んでも絶対に差別したりしません。
原爆症にかかった人が居て、多くの人に差別されてもゲンは差別しませんでした。
当時差別されていた在日朝鮮人の人も差別しないで、お父さんのお葬式を手伝ってあげました。
そんなゲンの姿を見て誰もが助けてあげたくなるのでしょう。
はだしのゲンは原爆の漫画というより、僕には原爆にも負けない、元気で真っ直ぐに育っていく、たくましい少年の成長する漫画に思えました。
このような名作の漫画は、やはり僕のような小学生の人にたくさんみてもらいたいと想いました。