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質量を与えている力について

ニュースなどで質量を与えているヒッグス粒子が発見されたとのことですが
ここで謎に思っているのは、

(1) 動きにくすさを与えているということは、与えている力に逆らって力が作用している
と素人考えでいるのですが、それとも力でない何かなのでしょうか?

(2) 力ということであれば、その力は既知の力(=強い力or弱い力or電磁気力or重力)
のいずれなのか? それとも新しい別の力?

実証も不確かな状況でしょうから、有力な理論のレベルでも構いません。

ちなみに質問者は物理を専門に扱っているわけではなく、
精々高校卒業レベルとして回答をお願いします。

●質問者: aukjs
●カテゴリ:科学・統計資料
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

▽最新の回答へ

1 ● たけじん
●50ポイント

重力質量と慣性質量との差が無いことから考える話です。
・重力質量のあるものは、重力で引き合う。その力は、重力質量に比例し、距離の二乗に反比例する。
・止まっている物体は動かそうとすると抵抗する。動いている物体は、その運動を変化させようとすると抵抗する。→慣性の法則
この慣性の法則も、抵抗する力は、慣性質量に比例する。
でも、慣性と重力って、上の記述だけ見てみると、全然関係ないじゃありませんか。
だから、それぞれの方法で見た重さって、同じとみなしていいのか?と思った人がいるわけです。でも、調べてみると、意外にもほとんど同じ。というか、実験レベルでは区別がつかない。→たぶん同じなのだろう。

そこで、慣性質量を与えるという原理を、いろいろな人が考えました。その中の一つが、ヒッグス理論になるわけです。
ヒッグス粒子で埋まっている空間に、別の粒子が静止した状態で存在しているとします。そのままでは、なにも変化しないので、その粒子に慣性質量は観測できません。そこで、その粒子を動かそうとします。すると、粒子のまわりのヒッグス粒子が「抵抗」して、動きにくくなっています。この動きにくさが、「慣性質量」として観測されるわけです。
等速直線運動している場合には、ヒッグス粒子も一緒に動いています。そこで、方向を変えたり、止まろうとしたりすると、周りのヒッグス粒子を押し分ける形になるので、「抵抗」されて、慣性質量が観測されることになります。

重力に関しては、媒介する重力子が未発見ですから、まだ実は何とも…


aukjsさんのコメント
> 粒子のまわりのヒッグス粒子が「抵抗」して、 > 動きにくくなっています。この動きにくさが、「慣性質量」として観測されるわけです。 その「抵抗」している力は何でしょうか? それがこの質問の趣旨です。 既知の力?それとも別の何か?でしょうか

質問者から

回答していただいた内容から補足です。

質問にでてくる質量は慣性質量です。
質問の趣旨は、慣性質量による抵抗というのは力による作用だとしたら、その力は何か?
それとも他の何かなら、それは何か?

ということです。


ちなみに質問者は、
電磁場にある電荷が影響を受けるように、ヒッグス場にあるヒッグスが影響あたえているために質量というのが観測されると認識しています。
この電磁場中の電荷は電磁気力による作用なので、同じようにヒッグス場中のヒッグスは
何らかの力による作用では?とかってに解釈しています。

だとしたら、その作用の力は一体何?というのが疑問です。


2 ● matryosika
●250ポイント ベストアンサー

「抵抗」とか「力」という表現は質量を与えていることの説明においてはあまり適切ではありません。なぜならば、力を受けていなくても、静止していても、質量をもつからです。
ということで、ヒッグス粒子が何をしているのか、静止している粒子についても説明ができなければなりません。そのためには静止質量を考える必要があります。

そもそも、静止質量というのは、相対性理論で知られている通り、E=mc^2の式でエネルギーと関係があります。この式の意味するところは、「物質を消すとエネルギーが出る」ということと、「エネルギーを与えると物質が生じる」ということです。今回は後者について考えますが、これをもっと具体的に言うと、エネルギーEを空間に与えると、質量E/c^2を持った粒子が生成するということです。素粒子の世界ではこのようなことがしばしば起こっています。
この現象をもう少し詳しく見てみるために、「場」の概念を導入します。量子力学では、粒子は波と等価であることが示されています。(ド・ブロイ波) いったい何が波打っているのかというと、真空中の「場」が波打っていると考えるのです。例えば、真空の電子場が波打つようになれば、そこに電子が存在するということになり、クォーク場が波立てばそこにクォークがあるということになります。電磁場の波は電磁波と呼ばれますが、これはご存じの光の粒子:光子の存在を意味することになります。先ほどの粒子生成をこのような、「場」を用いて表現すると、「真空にエネルギーを与えたことによって粒子場が波立ち、粒子が生成した」と言うことができます。

ヒッグス場(ヒッグス粒子)が行っていることは、ある特定の粒子場を波立たせにくくするということです。正確には、波立たせるためのエネルギーをmc^2の分だけ多くしてしまうようにするのです。このとき、mは粒子場の種類に固有の値となり、所謂「質量」と呼ばれるものとなるのです。
ヒッグス場は真空においては常に値を持つ(ほかの場は真空では0の値をとる)という性質を持つため、ヒッグス場が波立ってヒッグス粒子を生み出さなくても、この宇宙全体に質量の獲得を及ぼすようになります。
「粒子場を波立たせにくくする」というのは、そこに力が働いているように感じますが、波立たせるという表現も「ほとんど」概念的のものであり、それゆえヒッグス粒子による作用は普通の我々が考えている力とは別のものです。

質問の回答になっているか自信がないのですが、ヒッグス場に関して詳しく説明するとこのようになると思います。


aukjsさんのコメント
>ヒッグス場(ヒッグス粒子)が行っていることは、ある特定の粒子場を波立たせにくくする >ということです。 >正確には、波立たせるためのエネルギーをmc^2の分だけ多くしてしまうようにするのです。 うむむむむ〜。わかったようなわからないような。所詮、素人が理解するのが難しい疑問だったかもしれません。 しかしながら説得力の感じる回答で、ありがとう御座います。
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