有効な検索のためにまず連続スパム質問の通報などの入力作業を必須とされる検索サイト
になりつつあるのでイヤですね。
入力検索はてなって、どんなサービスですか。
トップページには、こうあります。
「人力検索はてな」には、ヘルプのページがあって、そこでは、こう説明されています。
人力検索はてなは、株式会社はてなが提供するQ&Aサービスです。無料で質問、回答できます。
人力検索はてな
また、はてなには人力検索以外のサービスもたくさんあって、「はてなキーワード」というサービスでは、このように説明されています。
はてなのサービス。ナレッジコミュニティサービス。
人力検索はてなとは - はてなキーワード
知りたい情報について質問をすると、その情報について知っている人が回答してくれる。
画像を付けて質問したり、アンケートを立てる事もできる。
はてなキーワードと一部重複しますが、沿革としてはこのような感じになってます。
サービスが開始してから、もうすぐ13年が経とうとしています。
ぼくも人力検索を利用し始めたのは、割りと最近のこと(2010年10月から)で、一番 盛況だったころのことは知りません。
その頃とは、随分と様相が変わったらしいです。
とはいえ、質問者さんが知りたいことは、今の状況だと思いますので、最近の数字を使って、もう少し説明を加えたいと思います。
# ここからの説明では、2014年1月1日からのデータを使っています。
Q&Aサイトは、質問が無いことには始まりません。一日当たりの質問数をグラフにしたのがこちらです。
緑色の線は、一週間当たりの平均をプロットしたものです。
概ね、一日当たりで 20件の質問が投稿されています。
人力検索はてなには、質問をする時に三つのタイプが選べます。
それぞれの質問数を積み上げのグラフにしたのがこちらです。
それぞれの質問の比率が分かりやすいように、普通にプロットしたものがこちらです。
三つのタイプの質問がありますが、おおむね、同じくらいの数が投稿されています。
集計してみたのがこちらです。
全て | ポイントあり | ポイントなし | 匿名 | |
---|---|---|---|---|
質問 | 5082 | 1571 | 1907 | 1604 |
回答 | 10089 | 5363 | 2303 | 2423 |
質問当たりの回答数 | 1.985 | 3.414 | 1.208 | 1.511 |
BAありの質問 | 1628 (32.0%) | 700 (44.6%) | 516 (27.1%) | 412 (25.7%) |
回答が付かなかった質問 | 1047 (20.6%) | 98 ( 6.2%) | 579 (30.4%) | 370 (23.1%) |
キャンセルされた質問 | 1076 (21.2%) | 131 ( 8.3%) | 575 (30.2%) | 370 (23.1%) |
平均してみると、ひとつの質問当たり、2件くらいの回答が付きます。
ただし、内訳は大きく偏っていて、換金性があるポイント付きの質問の方が、回答が付きやすい傾向があります。
BA(ベストアンサー)は、知恵袋のように投票では決まらないので、質問者が満足した回答だった、と考えられます。
全体としては、3割くらい、ポイント付きの質問に限って言えば、半数近くの質問者が、付いた回答に満足しているらしいです。
逆に、回答がひとつも付かなかった質問もあります。
全体としては、2割くらいの質問に、回答が付いていません。
ポイント付きの質問に限って言えば、9割くらいが何らかの回答が付いています。
目の前にある困った問題は、できるだけ早く解決したいのが人情です。
どれくらい待てば、回答が付くのでしょうか。
次の表は、回答した日時から、回答が投稿されるまでの相対日数を集計したものです。
全て | ポイントあり | ポイントなし | 匿名 | |
---|---|---|---|---|
平均回答日数 | 1.068 | 1.45 | 0.72 | 0.56 |
平均して、1日経つと、何らかの回答が得られます。
何か気が付きませんか?
そうです、ポイントという対価があるポイント付きの質問の方が、回答が付くのが遅いのです。
購入する必要があるポイントを払ってまで解決したい質問なので、難しい質問が多いのかもしれません。
ポイント付きの質問は、最低 100pt から質問できます。
ポイント付きの質問について、集計してみました。
質問数 | 1571 |
---|---|
総額 | 345591 |
平均 | 243.541 |
最大 | 12815 |
質問をするときに付けたポイントは、質問を終了するときに増やすことができます。
ですので、回答終了時にポイントを増額して終了させる質問者の方もよくおられます。
平均してみると、ひとつの質問当たりで、243pt が支払われています。
最高額では 1万ポイント以上が支払われたこともありました。
どんなユーザが、このサービスを使っているのでしょうか。
匿名質問は、どのユーザが質問したり回答したかが、ほとんど分からないので、以降のデータは匿名質問を除いています。
全て | 1804 (twitter: 5) |
---|---|
質問 | 1342 (twitter: 3) |
回答 | 666 (twitter: 2) |
質問&回答 | 204 |
質問のみ | 1138 (twitter: 3) |
回答のみ | 462 (twitter: 2) |
# はてなには、サブアカウントというものがあるので、本当に手を動かしている人数ではなく、ID の数です
利用者は 1800人ほどいるうち、質問も回答もしているユーザは、たったの 204人です(私も、そのうちの一人です)。
回答者 666人のうち、462人は回答を専門にやっているようです。
こんなデータを取ってみました。
全て | 回答数が5回以上 | |
---|---|---|
ポイントありにだけ回答 | 256 | 33 |
ポイントありが回答数の95%以上 | 265 | 42 |
ポイントありの質問にしか回答していない、もしくは、回答のほとんどがポイントありの質問だという回答者は 250人くらいいます。
その内訳のほとんどは、1、2回だけ回答をしてサービスの利用をやめてしまった(と思われる)利用者のようですが、継続的に回答を続けている利用者が 40名ほどいるようです。
このような回答者が活動していることで、ポイントを付けて質問すれば、95% くらいが何らかの回答がもらえるということなのでしょう。頼もしい限りですね :-)
先ほどの表の一部を抜粋したものがこちらです。
ポイントあり | ポイントなし | |
---|---|---|
BAありの質問 | 700 (44.6%) | 516 (27.1%) |
回答が付かなかった質問 | 98 ( 6.2%) | 579 (30.4%) |
ポイントなしに比べて、ポイントを付けた質問では、回答が付く割合が 25ポイント近く高くなるのですが、ベストアンサーが付く割合は、17ポイントしか増えません。
いったい、どういうことでしょう。
質問は、「キャンセル」という操作ができます。
ポイント付きの質問でしか意味のない(*)操作なのですが、ポイントを回答者に支払わずに質問を終了させることができます。
ポイントありの質問では、回答が付かなかったものは仕方ないとして、2% くらい(33件)の質問が、回答は付いたものの、ポイントを支払うべき回答ではなかった、という判定が下されています。
(*) ポイントなしの質問でも、一件だけキャンセルされた質問がありました
これでは 17ポイント差の説明としては足りない感じです。
先ほど回答終了時にポイントを増額することができる、と御説明しました。
では、増額しない場合にはどうなるのでしょう。
質問を終了する操作をした場合、ポイントを配分する画面が表示されます。
ここでのポイントの初期値は、ポイントの総額を回答数で割った値です。
割り切れない場合の小数点以下は、先に回答した方に割り振られて、ポイントが整数になるように調整されます。
終了操作をしない場合には、質問開始から一週間(正確には 24×7時間と少し)経つと、自動で終了されます。
ポイントは、終了操作をしたときのポイントの初期値で割り振られます。
質問している期間の長さについて集計したのが次のグラフです。
質問のタイプごとに、その総数で割った割合でグラフを書きました。
なんと、大部分が自動終了なんです。
ポイントを使った質問でも、多少、他の質問と割合は違いますが、同じような傾向です。
質問数 | 自動終了 | 自動終了の割合 | |
---|---|---|---|
ポイントあり | 1511 | 808 | 53.47% |
ポイントなし | 1814 | 1384 | 76.30% |
匿名 | 1517 | 1223 | 80.62% |
全体 | 4842 | 3415 | 70.53% |
自動終了以外の内訳がよく分からないので、縦軸を拡大してみたのがこちらです。
どの質問のパターンでも、大体 3日くらい経つと質問が終了します。
例えば、ポイントありの質問では、回答が付くまでの平均日数が 1.45日でしたから、なるほどという感じです。
よく見ると 5日目のところに、小さなピークがあります。
質問を投稿すると、4日目くらいに「質問が自動終了します」というメールが届きます。
質問をしたまま忘れている人に教えてくれるんですね。
ここで回答が付いていることに気が付いて、質問を終了する人がいるということでしょう。
一週間ぎりぎりまで質問を終了させない人が、ポイントありの場合には一定数いるようです。
大切なポイントを使っていることですし、少しでも良い回答が欲しい、という心情が表れているようです。
自動終了になっている質問は、どうなっているでしょう。ポイントありの質問だけ、カウントしました。
ポイントありで、 終了している質問 | 1527 |
---|---|
自動終了した質問 | 808 |
自動終了で BA が選ばれた質問 | 97 |
自動終了しても、12% はベストアンサーが選ばれています。
実は、ベストアンサーを選ばずに質問が終了すると、ベストアンサーを選出してください、という通知メールが来ます。
それに反応した方が一割ちょっといるということでしょう。
でも、残りの九割は、せっかくポイントを使っているのに、何かもったいないような気がします。
多分、自動終了する使い方をする利用者は、質問するときに払っているポイントを「手数料」のように考えているのだと思います。
回答に対して支払うポイントではなく、質問をするために必要なポイントだと考えているのであれば、質問をした後に何もしないという行動も納得できます。
実は、自分が期待した回答が一週間以内に投稿されないと判断したときには、質問のキャンセルという操作をすることができます。
質問のキャンセルをすると、質問を投稿するときに支払ったポイントが、そのまま返却されます。
一週間の期間が過ぎても、回答がひとつも付かない場合には、キャンセルの操作をしたのと同じ扱いになります。
また、回答には不適切な回答というチェックを途中で付けられるのですが、このチェックが付いた回答だけで自動終了の場合にも、キャンセルに準じます。
キャンセル操作 | 31 |
---|---|
回答が付かなかった | 71 |
回答は付いたけど、全て不適切 | 13 |
合計 | 115 |
自動終了した質問でキャンセル扱いになった質問は、84件あります。
自動終了した質問で、キャンセルにもならず、ベストアンサーも選ばれなかった質問は 596件ということになります。
デフォルトのポイント配分は、全ての回答に均等に行われるのでした。
どれくらいの質問が自動終了で均等配分になっているのでしょう。
ポイントありで、終了している質問 | 1527 |
---|---|
自動終了した質問 | 808 |
そのうち、回答数が2件以上 | 626 |
そのうち、回答についたポイントの分散が5以下 | 615 |
そのうち、BAがついていないもの | 536 |
それらの質問の平均ポイント | 190.67 |
それらの質問の延べ回答数 | 2543 |
ポイントありの質問のうち、約 1/3 が自動終了+均等配分になっています。
もしかしたら、回答に何を書いてもポイントがもらえちゃう?
いえいえ、人力検索にも利用規約や利用ガイドラインというものがあり、違反すると利用停止や書き込みの削除があります。
じゃあ、回答っぽい内容をちょろちょろって書けば、それなりに稼げるんじゃね?
あなた、人力検索では初心者なのに、鋭いですね。
別の数字をお見せしましょう。
先ほど、ポイントありの質問では、質問投稿から平均して 1.45 日で回答が付く、と言いました。
次のグラフは、質問が投稿されたときから回答を投稿するまでの時間を、利用者ごとに平均を取って、その平均回答日数で利用者の分布を調べたものです。
集計対象には、ポイントありとなしの二つのタイプで平均を取りました。
質問の 1/3 が自動終了とは言え、1?2日で終了する質問もありますから、平均回答日数が 1?2日になっている人が多いのは当然です。
平均回答日数が 4日を超える利用者も結構 いるようです。
ひとつの原因は、1、2回だけ回答した後に辞めちゃう人がいるので、全体像が分かりにくくなっています。
先の集計を、ポイントありの質問に10回以上回答したことがある利用者だけに絞ってみます。
全部で71人いるうちの、TOP5 とぼくの回答までの日数の平均と標準偏差を平均回答日数が大きい方から表にしたのがこちらです(利用者ID を晒すと差し障りがありそうなので、ぼくの以外は伏字にしてます)。
順位 | 利用者 | 平均 | 標準偏差 |
---|---|---|---|
1 | ×××4 | 5.93 | 0.80 |
2 | ×××u | 5.55 | 1.77 |
3 | ×××d | 5.32 | 2.00 |
4 | ×××n | 4.51 | 2.14 |
5 | ×××v | 3.82 | 2.13 |
… | … | … | … |
33 | a-kuma3 | 0.92 | 1.69 |
この歪な数値については、説明しなくてもその意味が分かると思います。
こういった利用者は、回答の内容も、推して知るべしといったものがほとんどです。
手間をかけずに稼いでいる、という見方もできますが、多少の分別はあるであろう いい大人がやっていることを考えると、あまり体裁が良いものではありません。
ここまでに出した数字で、一回あたりでどれくらいのポイントが手に入るかは、計算できます。
こんなことを何度か繰り返して、ようやく缶コーヒーを一本買える程度のポイントです。
あなたは、こういったダークサイドに陥らないことを切に望みます。
# ちなみに、先のランキングの TOP1 の方は、利用停止になってます
長々と書きましたが、某巨大 Q&A サイトに比べると荒らしも少なく、ほどよく利用者同士の人柄が見える程度の規模(過疎ってるという言い方もできますが)で、大半の利用者は良い方たちです。
まずは、気軽に質問、回答をしてみてはいかがでしょうか。
最後になりましたが、これからもよろしくお願いします。
はっ! 人力検索初心者が質問しているのかと思ったら…… Σ( ゚Д゚)
「ねえねえ、水野さん。」
「なんだい望月君」
「をを、普通の呼びかけと応答なんて、我々ができるとは思わなかったでござる」
「なんの、貴様が普通に呼びかけないからであろう」
「でね、にゅうりょくけんさくなんだってさ」
「そんなもの、人力検索の先っちょの向きだけだろうが」
「でもね、音が違うし」
「じゃあ、入力研削の間違いなんじゃないの?」
「研削装置に電源を入力するって?」
「そうそう」
「にゅうか検索だったり」
「入荷ってこと?入ってきた荷物を探すの?」
「なんか決め手がないなぁ」
「NEW力羂索でどうよ」
「なんすかそれ」
「不動明王が持っている罠を”羂索”という」
「これは、衆生救済の象徴なのだな」
「だから?」
「皆を救う、新しき力ってところ」
「水野さんらしくない落ちだな」
▽9
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fiwa ベストアンサー |
「入力検索はてな」は人力検索はてなのプレミアムオプションサービスで、高度な形態素解析エンジンにより人力検索における回答文の生成を自動的に行うことが可能になります。
このサービスでは質問文を解析し、取得されたキーワードを検索、得られた結果から回答文を生成して入力するところまでが自動的に行われます。
これにより人力検索において効率良くポイントを獲得することが可能になります。
誤って無料質問に回答しようとした場合には警告する機能もあります。
実際に少し使用してみたのですが、多くの場合は回答文の書き出しが「こちらが参考になると思います。」とか「こういったものはいかがでしょう。」になっていることが多く、高度な形態素解析エンジンという割には荒削りな印象です。
現在のバージョンでは回答文生成モードにおいて「普通」「丁寧」の2モードが利用可能ですが、次期バージョンでは「高飛車」「おネェ」モードが追加されるそうですから、今後に期待したいところです。