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なぽりん ベストアンサー |
◎「その前提が確かなら何故 野菜や果物に含まれる消化酵素は胃酸で失活せずにでんぷん、たん白、脂質の分解に寄与するのでしょうか、どういう仕組みにより分解するに到るのか知りたいです。」
→ まず、逆にどうやって野菜や果物に含まれる消化酵素が胃酸で失活しないという考えに至ったのでしょうか。タンパク質を消化する酵素は唾液にはなく、胃そのものや、胃の先の器官たとえば膵臓などから新たに追加されます。
ところで、もしかしてあなたは今ちまたでよくいわれている「酵素があるから生野菜を食べろ」をみて質問しているのでしょうか。あの理屈は、ヨーグルトの健保のようにきっちりした化学的根拠はまだ認められていないです。(ヨーグルトはちゃんと公式に効果を認められたのだという意味で、生野菜も当然体にはよいとおもいます)
ただし、根拠が100%ないとも言い切れません。
というのも、噛んだだけで野菜や果物の丈夫な細胞壁がすべて粉々になって中に存在していた酵素まで全部胃液に触れて失活…というのも不自然な話なので。
要はなまあたたかく水分のあるところにジューサーでざっとくだいた野菜果物を入れるとまあそれなりに表面についてた乳酸菌などが内部の栄養に届いたりしたことで部分的に活動しはじめたりして、胃液で殺されるまでの時間で多少は自己消化するかもね…というレベルのわずかな確率の話だとおもいます。
(なお、植物自体の酵素と、表面にいるかもしれない乳酸菌は活動域は重複するかもしれませんが一緒のものではないです。私はもし生野菜の表面に乳酸菌など有用菌がいても洗い落としてから食べたいタイプです)
◎「また、唾液による分解が胃の直前までで終了し、ごくわずかであるなら、よく噛むより消化に寄与する野菜や果物を組み合わせて食べた方が内臓にかかる負担を和らげる方法としては有効なのではないでしょうか?」
→唾液酵素が胃で失活するからといって食べ物はよく噛んだ方がいいですよ。噛むということは唾液が出るだけではなく、細胞壁が壊れて中身の栄養がでてくるためにもやっているので。
ひらたくいうと、噛まないと蜜柑のひと房の中身の味もわかりませんよね。内臓には歯が生えている場所はありません(鶏にはスナズリという、砂を溜めて穀物をつぶす器官がありますが、人間にはありません)
さらにいうと細胞壁の丈夫なセルロースは人間のもつどの酵素でも消化できません(人間はシロアリとか牛じゃないので、胃に微生物を飼って消化してもらうわけにもいきません)。もし脱脂綿(=純粋セルロース)を飲んだらそのまま茶色くなっただけででてくるとおもいます(いろいろと健康に悪いことが起こる可能性もあるので実際にはためしてみないでください)
ですからちゃんと噛んで、植物の細胞壁を壊したり何より大事なことですが歯ごたえや味わいをたしかめて食べてくださいね。
◎「唾液中にはアミラーゼ マルターゼ リパーゼ などの消化酵素が存在し、咀嚼中に内容物と混ざり、消化に一部貢献するが、胃まで到達すると胃酸により失活しその機能を失うというのをどこかで見ました。」
→ あ、ウィキペにもそうかいてありますね。でもこの場合は
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/community-medicine/child/syoukaki/syoukaki1.htm
のほうがわかりやすいとおもいます。