純文学と大衆文学というジャンルがまずあって、
その他、通俗小説というジャンルがあるようです。
ラノベっていうのは通俗小説をより娯楽的に、
技巧に囚われずに表現したものだと思えるんですけれど、
質問者さんはそのへん、どう捉えているんでしょうか?
なお、『文学部唯野教授』(筒井康隆著)って、
文芸批評を批判的に扱った小説みたいですね。
ここを読んでの感想。的が外れていたらごめんなさいね。
http://ameblo.jp/pass-that-dutch/theme-10000217746.html
印象批評っていうのは自分の尺度のみでの解説、
悪く言えば感想文に過ぎないようだし、
ロシア・フォルマリズムは表現の中に見出される、
文学的技巧という視点からの批評のようです(フォルマリズム=形式主義)。
後者に至っては、そうした手法でラノベにメスを入れたところで、
跡には批判しか残らないんじゃないでしょうか。
構造主義、ポスト構造主義に至っては、衒学的との批判があり、
哲学的な手法でもってメスを振るう事のようなので、
ラノベがそうした批評に耐えられるとは到底思えませんけれども。
お刺身は優れた職人が刺身包丁で捌いてこそ美味しくいただけるのであって、
解剖学の知識を持った頭のいい人が手術台の上で解剖した刺身を是非とも食べたい、
などと思う人は稀でしょう。
文芸批評は純文学の批評に留めておくべきなんだと思いますけれどもね。
それでもどうしてもラノベの批評を書きたいというのであれば、
印象批評で十分なんじゃないでしょうか。
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匿名回答2号 ベストアンサー |
前回ベストアンサーありがとうございました
自分の興味のある方法でいいと思います。
個人的には近現代文学の印象批評は何の意味もない感情論なのでやめたほうがいいと思います。シンパが多ければそれが正論になるような手法です。
多くのブログに関していうならば、印象批評です。
そして、そこで共感を多く得られたものが「一般論」「共通の見解」となってしまっています。
古典的ではありますが、書誌学やフォルマリズムが良いのではないでしょうか。
ライトノベルはどれをやればいいというほど成熟した研究環境がありません。
どの方法であってもあなたが先駆者に近い存在になると思われます。
学術に何を求めるかですが、だれが見ても賛否はあれど一定の理解を得られるものを目指すのであれば良いと思います。
自分の興味のある切り口でないと楽しく研究できませんよ。
嫌々自分に合わない方法で挫折してしまうより、自分独自の方法であっても継続して研究していただける方が研究者としてはありがたい限りです。
大学では教員がライトノベルについて知識が不足しすぎていて、近現代文学の指導者が近現代的方法(自分の方法)を強要して意欲をそぐという現実が多くあります。
話は少しそれますが、古典作品がいまだに研究の題材となりうるのは、既存の方法だけでなく新しい自分の視点で切り込む人がいるからです。
理解がある既存の分野を書いておきます。
・言語学
・社会学
・現代思想
・出版ビジネス
これらの分野であれば学会でも発表できる状況がそろいつつあります。
本丸の文学会では…なかなか残念な状況であると言わざるを得ません。
少しでもご参考になれば
ライトノベル研究者の大橋崇行氏の文献をよく読んで勉強すれば良いでしょう。
ライトノベルから見た少女/少年小説史: 現代日本の物語文化を見直すために