角ありませんし、人間ですし
梶原 一騎原作漫画傑作選 キックの鬼 [マーケットプレイス コミックセット]
真空とび膝蹴りを知っているか君は!
変な仮面ライダー。太鼓で敵を倒すってなに。
緒方拳ってすごい
鬼畜だわな。人が鬼になると、鬼より怖い。
でも、心も通う。そこが人間。嗚呼
ゾッとする漫画なら、山岸涼子の他にない。
”鬼来迎”
象徴となる「鬼」。それは何なのか。
わかった時には、この漫画から逃れられないことになる。
この人を忘れちゃいけない。私が無条件で尊敬する人。
鬼瓦権造。何が面白いのか正直わかんないんだけど、「冗談じゃないよ。コノヤロウ」と言われるとどうにも笑ってしまう。鬼で笑えるんだから、いい世の中じゃないですか。
隆慶の捨て童子・松平忠輝とか。
あと、
シャア・アズナブル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%BA%E3%83%8A%E3%83%96%E3%83%AB
実妹に鬼子呼ばわりされてた。
東京レイヴンズ、土御門夜光の式神である「角行鬼」
http://www.entravity.com/tokyo-ravens-episode-24-finale-season-2-never/
スーツ姿のイケメンでツノもないですが正体は渡辺綱にー条戻橋で腕を落とされた茨木童子らしいです。
滅法強くて美味しいとこ取りな登場の仕方が素敵です。
デビルマン (完全復刻版) 全5巻完結 [マーケットプレイス コミックセット]
鬼の本来の形は人を襲う異形の者。
この作品はそういう意味で、マンガに本格的な鬼を登場させた最初の作品だと思います。
永井豪の原作は、かなり読み応えがあります。
人より優れた知性体も鬼の範疇に入ると思う。
この作品は、単純な超能力ではなく、生物としての能力に優れた「種族」を登場させ、そのアンチテーゼとしての人類の存在を際立たせているように見えます。
天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)
これも人より優れたものに人が滅ぼされる可能性を語る物語です。
締め付けられるような恐怖感を持って読み進むような作品です。
人外のものを描いた物語は必然的に「人とは何か?」という本質的な問いを語りかけてくるように見えます。
環境主義的なアプローチだけではなく、可能性を追求しているようでもある。
人に代わるものは何か?
人はいつまで栄えている事ができるのか?
いつまで続くのか?
怖い物語です。
一応、今回私の中では元が人間であっても人間とはかけ離れた異形かつ人を襲う存在ということで考えてみました。
そう考えると凶悪であったり醜悪であっても、なかなか魅力的とは言い難かったりするんですが、作品としての発想や存在がユニークなものを入れてみました。
『屍鬼』
村の洋館に風変わりな一家がこっそり引っ越してきて、その頃から村人が次々に不審な死を遂げ、「起き上がり」と呼ばれる奇妙な現象が静かに進行していった。
村が崩壊していくさまを淡々と描いた前半に比べて、一気にたたみかける後半の怒涛の展開が見事としか言いようがない作品。
コメントにまんま書かれていますから、もしかして既読かな?
質問の趣旨的にはゾンビ兼吸血鬼のような起き上がりの屍鬼よりも、人狼(字の通りの狼男ではなく屍鬼を総べる能力を持つ)と呼ばれる沙子や静信が真の主人公的な存在として魅力的ですよね。
スティーブン・キング『呪われた町』のオマージュですが、個人的にはこちらの方が閉鎖的な村の雰囲気が伝わってきて好きです。
『地獄の世紀』
大人が子供を次々に襲い殺戮するという現象が広まっていった世界を描いた作品です。
一定の年齢を境に大人たちは子供を見つけてはただ機械的に殺戮する存在(作品内ではクレオソートと呼ばれる)と化しています。それは犠牲を問わず組織的に天敵を殺すようにプログラムされた生物のよう。
似たような世界観を描いた永井豪の『ススムちゃん大ショック』という短編漫画があります。短編だけに理由も何もなく子殺しが行われる不気味さが印象に残るのですが、『地獄の世紀』ではかつてクロマニヨン人がネアンダルタール人に取って替わったように突然変異による種の闘争を描いているのではないかと勝手に解釈しました。
そう考えると世界崩壊後のサバイバルを生き抜く子供たちの強さに対して、人間らしさを失った旧世代の哀しさみたいなものを感じ取れますね。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20120114/1326539400
『憎鬼』
すれ違っただけの他人同士だったり、さっきまで親しく話をしていた友人・家族が突如殺意を抱いて相手を襲う。
そんな現象が世界各地に広がり、狂暴化した人間は憎鬼と呼ばれるようになるのです。
見た目は普通の人間なので区別のつけようがないのですが、社会が急速に崩壊してゆく中で今度は魔女狩りを思わせるような憎鬼狩りが行われるようになります。
変わっているのは憎鬼に怯えていたごく普通の主人公自身が憎鬼となってしまい、憎鬼狩りの組織に追われて遂に捕縛されて収容所に送られそうになること。
そして何時の間にやら憎鬼たちが団結し、それに対する人間たちとの戦いに発展しようかというところで終わり。
続くような終わり方だったので、続編をぜひ読んでみたい。でも続編が出るという噂だけでいつになるかはわからないです。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20110814/1313412364
【閲覧注意】グロ耐性が無い方は飛ばしてください。
『狂鬼降臨』
神と悪魔がその務めを放棄してしまったために、この世とあの世の境界が無くなり、地獄の鬼たちはわけがわからない内に現世に現れることになってしまった。
とまどう鬼たちとしては今まで通り職務―亡者を嬲り殺すこと―を続行するしかないということで、この世に地獄を再現すべく今日もせっせとあらゆる手段で人間を殺しまくる。
簡単に言うとそんな感じです。
ここで登場するのはごく正統派(?)の地獄の鬼たちであり、あくまでも職務に忠実なだけ。ただ真面目なだけなんです。単に人間の軍事力などものともしない途方もない強さがあるだけで。鬼対人間という構図ははなから存在しない。ただ狩る者と狩られる者のみ。
しかも現世に出てきてしまった影響で人間のように三大欲を覚えてしまい、次第に鬼が人間のようにふるまい、生き残った人間たちは畜生の如く堕ちてゆく。
そう考えると面白いですね。え、そうでもない?
友成純一独特のねちっこいグロ描写がこれでもかと続く血と汚物にまみれたスプラッタ小説なもんで、こんなのを出していいのか思ったのですが、コメント書き逃げだけじゃなーと思ったもので、こういう小説もありますよと。鬼は鬼だし(笑)。
ちなみにこの質問の時点では「最悪の読後感を味わわせてくれる、劇薬小説」の?1です。その後これを上回る劇薬小説が出てきたらしいので世界は広いもの。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20100327/1269671671
こうやって書いてみたら時代小説よりも現代小説それもSFに近い作品ばかりですね。
むかし読んでた高橋克彦を除けば、怪奇幻想ものの時代小説はあまり読んでないことに気付きました。
ホラーについても、想像上の生き物よりも人間の妄執が巻き起こす愛憎劇の方がよっぽど怖いです…。
ところで広い意味では殺人鬼いわゆるサイコキラーも「鬼」に含まれるんかなあと思ったのですが、そうするとまた範囲が広がりすぎるので、そこはlibrosさんに「魅力的な犯罪者」・・・が憚れるなら「魅力的なダーティーヒーロー/奸雄/悪漢」というテーマで質問していただくのもいいかもしれませんね。