黄色ブドウ球菌などの感染では、まず粘膜面で分泌型IgAが細菌の付着を妨げます。 他方、病原体に対する抗体がオプソニンとして働き、サイトカインによって好中球や活性化したマクロファージが集められ貪食、殺菌が行われます。 これに補体が加わって殺菌の効率が上がるのです。
http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-04-22
http://www.biken.osaka-u.ac.jp/biken/BioScience/page16/index_16.html
1.2.2. バクテリアを飲み込んで殺し、分解する食細胞
血液に存在する白血球のうち好中球と単球は、バクテリアなどの異物を膜で取り囲み内部にのみ込んで処理する食細胞である。また、単球が血管から外に出て分化したマクロファージも食細胞である。食細胞は裸のバクテリアを直接貪食する効率はあまりよくないが、食細胞表面にはIgG型抗体のしっぽの部分(Fc部分)に結合するFcレセプターと呼ばれる分子がある。バクテリアにIgG型の抗体が結合していると、食細胞はFcレセプターを使って捕まえ、効率よく貪食する。またIgM型抗体がバクテリアに結合すると、引き続き補体が反応して補体第3成分C3の断片がバクテリア表面に結合する。食細胞はC3の断片に結合するC3レセプターを持っており、バクテリアにC3断片が付いていると結合し、効率よく貪食する。IgGとC3断片の両方が付いていると、非常に効率よく貪食が起こる。