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匿名回答1号 ベストアンサー |
英語の prince には、大きく2つの意味があるのはご存知と思います。
「2の意味でのプリンス」の息子(プリンスのプリンス)はなんと呼ぶか、というご質問と推察します。
少なくともドイツ語では、この2つは別の言葉になります。
2の意味でのプリンスに当たるのが、Fürst(フュルスト)という言葉です。
帝国(引用者注:神聖ローマ帝国)諸侯は時代を経るごとに権限を増し、もはや領主や代官ではなく、帝国(実態は皇帝を盟主とする連邦であった)の構成国家たる領邦の君主というべき存在となった。
フュルスト - Wikipedia
爵位としてのフュルストは公爵(ヘルツォーク)と伯爵(グラーフ)の間に位置しますが、リヒテンシュタインやモナコの国王もドイツ語ではフュルストです。
The present-day rulers of the principality of Liechtenstein bear the title of Fürst, and the title is also used in German when referring to the ruling princes of Monaco.
Fürst - Wikipedia, the free encyclopedia
これに対して、1の意味でのプリンスは、Prinz(プリンツ)になります。
英仏においてはprinceという称号は、爵位以外の役割を果たすことがある。例えばイギリスにおいては、princeという称号は国王の親族男子の称号として、フランスにおいては国王の遠縁の親族男子の呼称(prince du sang)や公爵の長男の称号として用いられる(日本の皇室における親王や王に近い。)。このような称号としては、ドイツ語圏においては Prinz(プリンツ)が用いられており、フュルストは用いられない。
フュルスト - Wikipedia
なお、世継ぎの王子(日本で言えば皇太子)を表すものとして、Erbprinz(エルププリンツ)という言葉もあるようです。
調べてみました。リヒテンシュタインの君主は、ドイツ語でフュルストでした(英語ではプリンス)、長子は、ドイツ語でエルブプリンツ(英語でプリンス)、次子は、ドイツ語でプリンツ(英語でプリンス)でした。英語を見ると、長子の方がもったいぶって見えるから不思議です。
このようなことは、モナコについても同様だと思います。しかし、英国人は不都合を感じていないわけですから、日本人が、リヒテンシュタイン候国か、モナコ公国か、と公国と侯国で頭を悩ます必要もないと思いました。ただし、西欧人と社交で話す場合に、敬称の付け方を誤ったりする危険はあります。また、英文記事を読んだとき、予備知識がないと混乱します。