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ノロウイルスの消毒薬についての質問です。

官庁が、ノロウイルスの消毒薬として「次亜塩素酸水」を公示したことってありますでしょうか。
公示しているURLなどがありましたら助かります。

厚生労働省が、ノロウイルスの消毒薬として「次亜塩素酸ナトリウムによる塩素消毒水」を公示しているのは見かけました。

よろしくお願いいたします。

●質問者: sonaeru_com
●カテゴリ:医療・健康
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 1/1件

▽最新の回答へ

1 ● a-kuma3
●200ポイント ベストアンサー

2014年に行われた食品安全委員会のフォーラムでのやりとりです。

:食品安全委員会事務局
:愛知県
△:コーディネーター



問21 今の時期的にノロウイルスが一番不安。消毒には塩素が一番だと思うが、ある業者がアルコ
ールを主体とした消毒薬を持ってくるが、次亜塩素酸に勝るものはあるのか。
今のところノロウイルスの不活化に関して、次亜塩素酸Na以外の知見を持ち合わせていない。
△ アルコール系を含めた消毒薬の資料を見たことがあるが、ノロウイルスは人間の腸管でのみ増
殖するので、類似のカリシウイルスに対する効果のデータしかないとのことだった

問23 亜塩素酸がノロウイルスに効くのではないかと期待されている。次亜塩素酸水も最近出てき
ているがどうか。
△ 亜塩素酸についてはリスク評価が行われているが、細菌についてのデータのみでノロウイルス
に関する直接のデータはない。
殺菌効果を期待している物質ではあるが、ノロウイルスについては知見がない。

会議資料詳細

PDF は、こちら。いきなりダウンロードが始まります。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20140128ik1&fileId=250

アルコールが効かない、というわけではなくて、条件を整えてあげれば消毒効果はあります。
ただ、対象はネコカリシウイルスだと。
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/pdf/houkokusyo_110613_03.pdf


ちょっと古いですが、厚労省の「次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの同類性に関する資料」でもネコカリシウイルスに対しての抗ウイルス活性が示されています。

病原菌・ウイルス次亜塩素酸水
(40ppm: HClO )
次亜塩素酸ナトリウム
(1,000ppm: NaClO)
ノロウイルス(ネコカリシウイルス: Feline Calicivir)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/08/dl/s0819-8k.pdf

また、同じ文書には以下のようにもあります。

しかしながら、濃度が低いため有機物が存在すると容易に活性が低下する。これをカバーするには、流水で使用することが肝心である。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/08/dl/s0819-8k.pdf



国立感染症研究所の動物管理室の 2012年の活動報告には、以下の報告があります。

II-3 有機物存在下におけるマウスノロウイルス(MNV )に対する弱酸性次亜塩素酸水の消毒効果
ウイルス液 50μl にマウス糞便乳剤 50μl を有機物として加え、 900μl の弱酸性次亜塩素酸水(pH6.0, 残留塩素 60ppm)を混和し、一定時間後のウイルス力価を測定することにより、その消毒効果を検討した。弱酸性次亜塩素酸水は有機物存在下でも MNV に対し次亜塩素酸 Na 溶液(残留塩素 70? 100ppm )とほぼ同等の不活化効果を示した。また、有機物存在下でも、反応時間を長くすることでウイルス力価を 105 以上低下することができた。

http://www.nih.go.jp/niid/images/annual/h24/201217.pdf

こちらはマウスノロウイルスについての知見です。
「有機物が存在すると容易に活性が低下する」とあるところで、有機物存在下で次亜塩素酸ナトリウムとほぼ同等のウイルスの不活性化を示した、というのは期待は持てます。



知見が得られているネコカリシウイルスやマウスノロウイルスは、今のところ細胞培養ができてないヒトノロウイルスの代替ウイルスとして使われるそうです。

一般に「ノロウイルス」と呼ばれているのは、カリシウイルス科ノロウイルス属のヒトノロウイルスが当てはまります(図3)。ヒトノロウイルスは、現在のところ細胞培養の方法が確立されていないため、消毒薬効果の評価が困難な状況にあり、代替ウイルスを用いて評価されています。現在、代替ウイルスとしてネコカリシウイルスとマウスノロウイルスが用いられています。
ネコカリシウイルスは、米国環境保護局(EPA)にてヒトノロウイルスの代替ウイルスとして指定されており、マウスノロウイルスは遺伝学的にヒトノロウイルスに類似しています。どちらも同じカリシウイルス科に属していますが、それぞれベジウイルス属、ノロウイルス属に分類されます。アルコールに対する感受性などの特徴が異なるため、ネコカリシウイルスとマウスノロウイルスの両方に有効である消毒薬の方がヒトノロウイルスに対する消毒効果が期待できると考えられます。

http://med.saraya.com/gakujutsu/pdf/038.pdf



ということですから、消毒効果の期待は持てるけれど実際にヒトノロウイルスに対して効果があったという実験結果がない、ということのようです。
また、有機物存在下では活性が簡単に落ちるということですから、次亜塩素酸ナトリウムのようにボトルに詰めて販売するのには向いてなくて、利用場所で電気分解などをして必要量を作ってすぐに使いなさいということになります。


sonaeru_comさんのコメント
次亜塩素酸水は、公的には"期待されている"くらいになってしまうのですかね。 詳しく調べていただきありがとうございます。 とても参考になりました。

a-kuma3さんのコメント
回答中にもチラッと引用しましたが「医薬品食品衛生研究所報告」から「ノロウイルスの不活化条件に関する調査」と題してちょいちょい報告されてます。 一般的に殺菌力という意味では次亜塩素酸イオンよりも次亜塩素酸の方が殺菌力が高く、次亜塩素酸ナトリウムでは遊離有効塩素の割合は次亜塩素酸イオンがほとんどを占めます。 また強いアルカリ性を示すので金属や繊維に腐食性を示します。 なので、次亜塩素酸ナトリウムに替わる消毒手段は(次亜塩素酸に限らず)求められているということでしょう。 なんてことは、↓の受け売りですが。 http://www.nihs.go.jp/library/eikenhoukoku/2011/037-054.pdf また、塩素系の殺菌剤は有機部と化合してトリハロメタンを生成します。 最近はあまり聞かなくなってしまいましたが、発がん性があるとか結構 問題視された時期もありました。 同じ殺菌効果があって、塩素系と同じくらい安く作れるもの(他にも評価項目はありますが)が開発できれば、そちらへ移っていくでしょうが、現在のところはそこまでには至ってません。

sonaeru_comさんのコメント
なるほど、現段階ではまだ次亜塩素酸ナトリウムが主力になりそうですね。 勉強になりました。 ありがとうございました。
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