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【謎解き・偽怪談クイズ・残酷なゲーム】

J尼家のリビングで、B美、D菜、F吉がJ尼の話を聞いている。
ゆらめく蝋燭の光と、不気味なBGMの中、J尼は悲しそうな顔つきで話しはじめた。

J尼「・・・修学旅行ノ夜ノコトデス。真夜中ニ同室ノ1人ガ、小声デ『ニッポンノ、ゲームヲシマショウ』ト囁キマシタ。同室ノミンナハ部屋ノ中央ニ集マリ、私モ、参加シマシタ。トコロガ、彼女ガバッグカラ取リ出シテキタゲームハ、恐ロシイモノデシタ。罪モナイ成人男性ヲ傷ツケル、拷問ノヨウナ、ゲームデス。ソレヲミンナ、オソルオソル、デモ楽シソウニ、ヤッタノデス。トウトウ、私ノターンニ、ナリマシタ。トテモ嫌ダッタノデスガ、『J尼ダケ、ヤラナイノハ、ズルイ』ト言ウノデ、私モ、ヤリマシタ・・・トコロガソノ直後、真ニ恐ロシイコトガ、シカモ連続シテ、起キタノデス・・・ソノ後ノコトハ、イマデモ、同室全員ノ、暗ク哀シイ思イ出デース・・・。コトニ、アメリカ人ノ私ニハ、辛イ体験デシタ。アノゲームハ、ナントイウ、ゲームダッタノデショウカ・・・」

※回答は2月24日(日) 21:00-21:59。22:00以降締切。他の注意は「質問者から」に。

●質問者: lionfan2
●カテゴリ:ネタ・ジョーク
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

▽最新の回答へ

質問者から

いつもどおり、小説風回答を熱烈歓迎です。
このクイズの回答方法については、過去の問題を参考にしていただければと思います。
答えが分かった方も、コメント欄やtwitter、ブックマーク等でネタばれしないようにお願いします。
回答予定であることをコメント欄に書いていただけると、少しうれしいです。

偽怪談クイズのルールや回答方法は、過去問を参考にしてください。

http://q.hatena.ne.jp/1471793194 首が分離したイラスト


1 ●
●200ポイント

修学旅行最終日の夜。
ジェニーは浅い眠りを繰り返していた。
そっと布団から抜け出し、バッグに入れていた水を飲み静かにベランダへ出た。
夜の風は冷たくジェニーの頬を撫でる。
――明日も早いんだし、寝なきゃ
「眠れないの?」
「ごめん、起こしちゃった? 亜由美さん」
「ううん、わたしもなんだか寝付けなくて。そうだ、みんなでやろうと思ったゲームがあるの」
「ゲーム?」
「そう、日本のゲーム、しましょう?」
「でも、みんなを起こしちゃ」
「起きてるんでしょ、祥子さん、麻衣子さん」

四人は部屋の中央に集まった。
亜由美の説明が始まる。
「この木箱には、とある霊が封じ込められてるの。祈りを捧げながら針を刺し、その祈りが通じれば願いがかなうと言われているわ」
「なにそれ、怖い!」
ジェニーが木箱を恐る恐る眺めた。木組みのそれは樽のような見た目をしていた。用意された針も剣のような形をしている。
「大丈夫、ほんのお遊びよ。ね? 祥子さん、麻衣子さん」
「……」
「……そうね。暇つぶしにはちょうどいいかも」
四人は順番に針を刺していく。
初めは、これを持ちだした亜由美。
「封じられているのは海乱鬼だと聞いてるわ」
「かい……らぎ?」
「海を乱す鬼と書く」
祥子はそう答えると針を刺した。
「……」
続いて、麻衣子が無言で針を刺す。
「麻衣子さん、どんな祈りをささげたの?」
亜由美の問に、
「この馬鹿馬鹿しいゲームが何事もなく終わること」
と冷たく言い放った。
「馬鹿馬鹿しいかどうかは最後までわからないわ。次はジェニーさんの番ね」
「あたしも……?」
「一人だけやらないのはずるいわよ」
「怖い……できない」
怯えるジェニーに、
「大丈夫」
と祥子が手を添えた。
「何事もなく終わりますように。修学旅行が無事に終わりますように……」
ジェニーが震えながらも針を刺す。ふいに添えられた祥子の手から冷気が発せられたように感じ、
「いや!」
と声を上げて、手を引いた。
「ほら、大丈夫だったでしょう?」
亜由美が言うが、
「あ、あれ! 何かが飛び出した!」
ジェニーには見えていた。木箱から飛び出した黒い靄のようなものが。それは空中を漂い、亜由美のほうへと一直線に向かって行った。
「亜由美さん!」
ジェニー叫び、恐怖から倒れそうになると祥子の手が添えられた。
「麻衣子!」
「任せて!」
麻衣子は、木尺のようなもので黒い靄を掬うと、
「封印完了」
と札を張った。
「馬鹿な!」
亜由美は立ち上がって逃げようとするも麻衣子に取り押さえられる。
「あなたたち、知ってて!」
「そうね、これが私たちの仕事だから」
「まあいいわ、海乱鬼の封印を解き、我が力としたかったけど。急ぐことではないわね。小物だけど同じような鬼たちが他の部屋でも解放されてるはず。あなたたちだけで対処できるかしら?」
亜由美は不敵に笑った。
そこに教師の須藤が飛び込んできた。
「祥子、麻衣子! 封印はひとつじゃなかった!」
「今そこの亜由美さんから聞いたわ」
「大丈夫、私たち二人の力にかかれば」
祥子と麻衣子は部屋を飛び出す。
「こっちだ!」
須藤はジェニーの手を引き、廊下の一角に連れ出した。
「ここに彼女たちが張ってくれた結界がある。正座してこの真言を唱えるんだ」
「正座は苦手で……」
「そんなこと言ってる場合か!」
……
そして夜が明けた。
ジェニーの隣で須藤が目をこすりながら立ち上がった。
「あれ? どうしてこんなところで……?」
「え? 結界に避難してたんじゃ……」
「結界? 何を馬鹿なことを、夜中に騒いで罰を食らったんだろう。俺も見回りに来てそのまま眠ってしまったようだ」
「だって、祥子さんと麻衣子さんが」
「祥子? 麻衣子? 誰だ? そんな生徒はうちには……居ないぞ?」
「そんな……、じゃあ亜由美さんは!?」
「あいつは体調を崩して修学旅行には来ていないだろ」
「!?」

驚くジェニーを見て、須藤は、
「やれやれ、真相を知られずに済んだようだ。危機一発ってとこだった」
と黒い口髭を撫でながら独り言ちた。


lionfan2さんのコメント
grankoyan2様、いつも楽しい回答ありがとうございます。 正座もばっちり当てていて素晴らしい!! たいへん楽しく読みました。 また次のクイズもよろしくご回答お願いいたします。

2 ● meefla
●200ポイント ベストアンサー

B美の顔が青ざめた。
B美「それは、もしかすると、日本の裏社会で伝説になっている恐怖のゲーム。その名も『小指切断ゲーム』」
D菜「『小指切断ゲーム』?」
B美「ルールは簡単。まずライターが必要。ジッポーのオイルライターが推奨されてる。ライターで10回連続して着火すれば勝ちで、豪華な賞品、例えば高級乗用車が手に入る。でも、一回でも失敗すれば……」
F吉「失敗すれば?」
B美「エンコ詰めで小指を切断される」

J尼は引きつった顔で言った。
J尼「今デモ恐ロシイデス」
J尼はうつむいて、両手で顔を隠した。その左手の細い小指は右手よりも短かった……


……ような気がしたのは、蝋燭の明かりが揺らめいたせいかもしれない。
B美「あるいは、『黒ひげ危機一発』ね」
J尼が両手の隙間から微笑んだのを見て、B美は続けた。
B美「樽に入って頭だけ出した黒ひげに剣を刺すという、ある意味拷問のようなゲームだわ。発売当初は黒ひげを飛び出させた人が勝ちだったようだけど、今は公式でも、飛び出させた人が負けになっているようね」
D菜「じゃあ、連続して起こった怖いことって?」
B美「J尼の番で黒ひげが飛び出て、みんなが盛り上がっている所に、巡回の先生が入って来たのよ。『消灯時間はとっくに過ぎてるのに、ゲームをしているとは何事だ!』てな感じでお目玉を食らったんじゃないかしら」
J尼「アメリカデハ、スクール・トリップデ、ティーチャーガ夜ニ巡回スルナンテアリマセーン」
B美「アメリカなら、先生も一緒にゲームをしそうね」

(了)


蛇足:ご存知の方も多いとは思いますが、『小指切断ゲーム』の元ネタは、ロアルド・ダールの短編小説『南から来た男』です。元ネタではゲームの名前は付いていないので、ヒッチコック劇場でテレビ化された時の邦題を拝借しました。


lionfan2さんのコメント
meefla様、ありがとうございました。もちろん正解です。 (「正座」を入れていただければ完璧でした) ゲーム名を明示したことと、回答がわかりやすいので、meefla様をBAにしたいと思います。

meeflaさんのコメント
ベストアンサー、ありがとうございます。 うーん、何で正座を思いつかなかったかなー。 (年のせい、とは思いたくないものです)
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