『高い窓』ではキャパブランカですが、『長いお別れ』ではスタイニッツ(HM文庫旧版p.19)やスフィンクス(同p.359)に挑戦していました。やっぱりこの二作が印象に残っていますね。同p.115では「好きなものは金と女とチェス」と自己紹介してたりします。
ほかにも――『大いなる眠り』でマーロウが家に戻るとカーメン・スターンウッドが忍び込んでいたシーン(創元p.186)。いったんはチェス盤の上のナイトを動かしたあとで、「騎士を動かしたのはまずかった。(中略)この勝負で騎士は役に立たない。騎士たちの勝負ではないのだ。」ってのもかっこよかったです。
ほかには短篇「赤い風」に、部屋に入ってきたローラとチンピラがチェス盤を見て、マーロウに「チェスをやってるの?」と尋ねるシーンがありました。
ちなみに↑で「r21spro」さんがおっしゃっていた「指す男」は、小泉喜美子訳ヴァージョンでは「密告した男」と書いて「さした男」と読ませていたので、チェスとは直接の関係はなさそうです。が、確認したわけではないので、間違っていたらすみません。
以上、乏しい記憶と既読本の中から確認してみました。参考になればよいですが。