もしも南北アメリカ大陸が存在しなかったと仮定した場合、その後の歴史はどのようになるでしょうか。
誰が発見、到達したとかはこの際さておいて、アメリカ大陸がない場合、その後の歴史はどうなるでしょうか。
条件
・存在しないのは大西洋中央海溝以西、アリューシャン列島以東の大陸、島。グリーンランドも消える。
・大陸があった場所は存在しない。その分西回り航路が容易になる
・農作物、鉱物などは他のところから派生などして生まれてくるとするのでとりあえずヨーロッパの食糧不足(じゃがいも)などはないものとする。
次のカテゴリに分けて回答ください。複数回答、まとめての回答歓迎です。
①概括した世界の歴史
②特定地域の掘り下げた歴史(イギリス・フランス・スペイン、日本etc・・・)
③以上のことについて言及している書籍・研究の紹介
④その他
④のみの場合は分配できるポイントが少なくなります。また、雑談問題提起等はコメント欄をお使いください。分量・内容等を吟味した後、独断によってポイントを配分させていただきます
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E6%B2%B9
① 意外に知られていないのですが、石油文明はアメリカを起点にすると言っても過言ではありません。
それまでは石炭が主流でした。石油は輸送や保存に専用の容器を必要とするため敷居が高かった。
また、容易に掘削できる大規模な油田も知られていなかった。
鉄道の時代は石炭の時代と言えるでしょう。
従って、燃料の変化が先送りされて、世界大戦も先送りされ、世界人口もある程度は少ないままで歴史が流れるでしょう。
② アメリカ大陸発見当時はヨーロッパは大航海時代の真っ最中でした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%88%AA%E6%B5%B7%E6%99%8...
キリスト教圏とイスラム教圏の戦争が続いていたが、キリスト教圏の優位が確立しつつあった時代です。
そして、アメリカ大陸の先住民族から略奪した富でスペインは無敵艦隊を建造して覇を称えた。
しかし、軍艦建造の技術革新に後れを取り、後発のイギリスに敗れ衰退しました。
このように見てみると、アメリカを収奪した富はヨーロッパの勢力を増大させた意味を持ちます。
逆に、当時はインド航路が最重要視されていましたが、アメリカ大陸が無ければ航路が短くなります。
特に中国への航路が短くなるので、列強の中国進出はスケジュールを早めるでしょう。
日本のように直接統治を目指すのではなく麻薬の密輸や人身売買などで収奪する時代ですので中国は根底から荒廃する結果となったでしょう。
もちろんインドも苦しい。スペインとイギリス、双方の植民地が入り乱れる結果となったかもしれない。
③ 残念ながら仮定の歴史を研究した学術書を寡聞にして知りません。
④ エントロピーとしては内燃機関の発達は不可避ですが、ヨーロッパが収奪する富は少なくなったでしょうし、その意味では一次大戦が先送りされたかもしれません。結果的にイスラム教圏がこれほどまでに衰退したのも、奴隷交易でアフリカ大陸の諸民族が壊滅的とも言えるダメージを蒙ったのもアメリカが関わってきます。キリスト教の攻撃の矛先は最終的には中国へ集中するはずだったのが、アメリカ発見によって方向と性質を変えていった。そして、多大な犠牲の上に成立したアメリカ植民地は、独立してしまい、キリスト教圏の一員として世界に覇を称える存在にまでなりました。う~ん結果が予測できない。
科学や技術の発達の方向や世界地図の色分けが全然別のものになったであろう事は保障します。
富と戦略物資と科学技術と宗教と物理的な距離などから追って見たけど、かなり苦しい回答になりました。
少なくとも環境問題が先送りされることは間違い無いでしょう。
まあ、はっきりいえばこれ妄想ですから、まじめに考えていただいたらちゃんとポイントを差し上げますよ。
歴史しか分からない(しかも高校レベル)ので、地球環境のことは無視して、
書いている人が少なかった近世を中心に妄想をつらつらと書いてみました。
ジャガイモや唐辛子や玉蜀黍などの農産物はどこかに生産地が変わって生えてる、
という設定なので、食べ物や飲み物などは変わってない、と思ってます。
②日本について考えたいと思います。
日本は中国がアヘン戦争、アロー戦争で経験したことがそのまま1870~80年代に規模は異なれども起こってきます。結果、日本は九州、四国、本州、北海道で欧州諸国に分割されることになります。しかし、中国でみられた義和団事件、孫文らの運動などのように西洋排外運動・独立運動が沸きあがり、なんとか独立までこぎつけます。その時、これを応援した国側陣営として第一次世界大戦に突入します。しかし、現状は変わることなく、第二次世界大戦へ突入します。終戦後、日本はいまの領土(ただし、沖縄や北方領土、領土問題で話題となる地域を除く)まで拡大します。しかし、共産圏の圧力に屈し、共産圏陣営の国としてあまり成長が見込まれず、ソ連崩壊後世界システム論でいう「辺境」の国として甘んじることになるでしょう。
かなりの妄想です。
ISBN:978-4478860502、「新恐竜」です。どっちにしてもドゥーガル・ディクソンの著作ですからご存知ですかね。
(「体感距離だけが減少」ならそうはなりませんが)
南北アメリカ大陸の面積は、地球の総面積の8%強です。
表面積が8%小さい惑星だと、地表における重力は、ええと大体4~5%くらい減少します。(文系)
(地球そのものの引力は、12%くらい減少する、はず)
「西回り航路が容易」
つまり、大航海時代レベルの技術で容易に横断できるほど太平洋が狭くなってしまうとすると、影響はもっと甚大でしょう。
その結果、原始大気は本来より希薄になります。
これがどの程度影響するかわかりませんが、
・温室効果が減少して寒冷化する(海が凍る)
・有機分子が生成されにくくなり、生命が誕生しにくくなる
・オゾン層が形成されにくいので生物が地上に出るのが困難
など、生命の誕生そのものに影響が出る可能性も。
……あ、それに、
「月が形成されたのは、かつて地球に金星クラスの天体が衝突した結果だ」
という説が正しいとすると、そもそも衝突がおこらず、衛星がない上にさらに質量の小さい地球になったかもしれません。
で、そのあたりを無視して、やっぱり人類が発生して似たような歴史を歩んだとすると、重力が小さい分、衛星軌道まで物を打ち上げるのが楽になります。
http://d.hatena.ne.jp/active_galactic/20080622
宇宙開発が早まるので、20世紀末ごろには恒久的な月面基地(あ、月はないんでしたっけ)が……。
米ソの対立がないのに宇宙開発が進むのか、とか、疑問ではありますが……。
「アジア共産主義連合」と「欧州連合」の間で宇宙開発競争、とかになるんでしょうか。
個人的には、オーストラリアの立ち位置も気になるところですが。
……あ、アステカ帝国が生け贄を捧げないので太陽が昇らなくなる、という可能性も!(ありません)
南北両半球の季節風を利用すれば比較的(帆船の時代の比較的です)短期間で横断できるでしょう。
また、広いということは波や風が強いということでもある。
特に台風、モンスーンは勢力を増すでしょう。
広い海面はより多くの水蒸気を蒸発させるので、大陸の内陸部への降雨が増えると思われます。
これが砂漠化にどう影響するか未知数の部分がある。
自然や食糧生産、風水害、さらに農業技術や治水技術、国家の枠組みそのものまで変化するでしょう。
イスラムが衰退したのも比較的早期から文明が広まった地域だったので、その分自然破壊が進んで砂漠化した土地が増えていったことが最大の要因でした。
木を切って巨大な建造物を建てたり、原生林を伐採して農地にしたり、羊やヤギを放牧して草を食わせすぎて荒地が増えたり、人間の環境破壊は古代から砂漠化を進めてきました。
その点、紀元前のヨーロッパ北部は野蛮人の住む辺境だった。地中海沿岸もヨーロッパ側は降雨も多く、比較的多く森林が残った。
アフリカ側は思いっきり砂漠化しちゃいましたけどね。
アメリカ大陸が無い場合の海流がどうなるのか読めない。チリやカナダのような土地が東進してヨーロッパとアフリカになるような感じかな?
「月が形成されたのは、かつて地球に金星クラスの天体が衝突した結果だ」
正しくは「火星クラス」。
火星と金星じゃ倍ぐらい違う……。
又、緑地の減少がハンパじゃないので、大気中の酸素濃度すらも変化してくる。
人間の歴史そのものが始まっていない可能性があるので、この質問はちょっと・・・などと言い出すと切が無いか・・・
http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/hitokuchi031.html
ここの記事を見ると、仮に南北アメリカ大陸が無かったとすると、コロンブスが日本に来る可能性があった。
そうなっていたら、今の日本は無いでしょう。
又、ロシアと対峙する大国が無いわけですから、世界のパワーバランスが今のものと全く違う事になるわけだし・・・
政治にしても自然にしても様々なバランスの上になりたっているので、歴史がどうなるかなんてちょっとなあ・・・うーんと思いながらも何か言わないと気がすまなかったのでコメント
1.南北アメリカ大陸への移民がなくなる、かつ、オーストラリアは居住可能地域が狭いので代替たりえない。
→ヨーロッパの政治経済社会への影響は?
2.アメリカ独立戦争がないことによるイギリス史への影響は?
→余計な国力を使わないことによって、大英帝国は拡大することになるかも?
3.植民地獲得競争はアフリカ・中東・アジア方面に集中することになる
→最終的には、清の半植民地化の流れが史実より加速する?
4.アメリカ合衆国がないことと欧州諸国のアジアでの植民地獲得競争の激化は、日本の幕末・明治維新の歴史へどう影響するか?
→そもそも江戸時代の長期の鎖国政策は維持可能だったろうか?
→日本は史実どおりに独立を保持できるか?
5.フィリピンは史実ではスペイン領から米国の保護国になったが、アメリカ合衆国がないことによる影響は?
→スペイン領のままか、それともイギリスあたりにとられるか?
6.可能な限り史実どおりに展開したとすれば、海軍国はイギリスと日本の二強になる。
→この二国は対立するのか、協調するのか?
7.日英が協調すれば、独仏露大陸国家同盟と日英海洋国家同盟の対立という構図も考えられる
→第一次世界大戦や第二次世界大戦への影響は?
8.日英が対立するとすれば、衝突点はどこになるか?
→ハワイ、中部太平洋、オーストラリア大陸、東南アジア、中国あたりのどこかだろうが
9.核兵器の最初の使用国・被害国はどこになるか?
そして、米ソ冷戦のような構図が、この世界でも成立しうるか?
この場を借りて深くお詫び申し上げます。
皆様大変興味深い意見ありがとうございました。
単に歴史だけでなく、地質学、生物学的に非常に示唆に富んだものとなっており、
まさかこんなに話が広がるとは正直予想外でした。
自分の今考えている歴史にも有意義な修正を施せそうです。
回答には全て目を通させていただきました。
ごめんなさいですが、ポイントはこのままです。悪しからず。
あと、トラバなんてしていただきありがとうございました。
…………!(今気付いた)
まあそこは地球の中心に詰まったダークマターが何とかしてくれることを願いましょう。
地球があるの自体、奇跡みたいなものですし。
いえいえ楽しませていただきました。
なお私の妄想世界ではアメリカ大陸のあった場所は全て海(太平=大西洋)という設定で
コロンブスは水没してる予定です。
ではでは。
実は燃料の歴史の変化というと化け学の知識が必要なのですが、私の手に余るのでIDコールでNAPOLINさんを頼って突っ込みを入れてもらおうと思っていたのですが、タイムアウトになっちゃった。
久しぶりに色々考えさせられる質問でした。範囲が広くなりすぎて面白かった。
最近idコールは時間がかかりますね。このところ数回遅刻しています。
議論を読まずに化け者から考えついたところをいいますと、
たぶんどなたかご指摘の、石炭の水スラリー輸送はかなり可能性高いです
(油が安いので実用化はごく一部しかないですが、石油が全くなければ実用化しているでしょう)。
または、粉塵爆発利用の内燃機関ができていたらおもしろいでしょうね。
ただ、現実世界はもう課題にちかづいています。
今、穀類や畜産品(バターなど)が高騰しているのは、
アルコール燃料を大量に使いたい国や、
そのほうが高く買ってもらえるなら味が悪いが収量のよい作物に転作するぞという農業者が、
大量にあるからです。
この傾向はたぶん今後とも続きます。
株の世界ではけっこう常識的に語られています。