郊外型巨大ショッピングモールを舞台・主題とした小説、あるいは郊外型巨大ショッピングモールが消費文化に与える影響などについて書いた文章があれば教えてください。角田光代さんの「空中庭園」は既読なのでそれ以外で、また日本のモールについて、という条件でおねがいします。

微妙に条件とは違うかもしれませんが

こちらのＵＲＬで書評されている『要塞都市ＬＡ』は、ロサンジェルスの現実がなまなましく語られています。ご質問の郊外型巨大ショッピングモールの関連では、監視カメラがあちこちに張り巡らされた「１９８４年」（Ｇ，オーウェルの）的状況についての記述が非常に面白いです。

恩田陸さんの『Ｑ＆Ａ』です。

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2002年2月11日（祝）午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず――。次々に招喚される大量の被害者、目撃者。しかし食い違う証言。店内のビデオに写っていたものは？　

立ちこめた謎の臭いは？　ぬいぐるみを引きながら歩いてた少女の姿は？　はたして、これは事件なのか、それとも単なる事故か？　謎が謎を呼ぶ恩田陸ワールドの真骨頂！

小田光雄さんの『〈郊外〉の誕生と死』は郊外の出現とそこから生まれてきた消費社会や文学を紹介しています。

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戦後急速に膨張した都市が農村と接したときに出現した郊外という空間の成長と衰退を緻密に分析する。過剰消費社会ニッポンの出自とその行方を、ファミリーレストランから島田雅彦までの複眼的視点でさぐる境界批評。

ごめんなさい、先ほどの回答は、日本のモールで、というのを見落としていました。先ほどの回答のポイントは不要です。

ただ、日本のモールで、というと本格的な郊外型巨大ショッピングモール自体少なく、日本の消費文化に挑戦すべく進出したカルフール幕張も撤退のニュースが入ってきていますので、ディズニーランド（もちろん、これはショッピングモールではありませんが、レジャーのあり方を根本的に変えたと思います）のような巨大な影響を消費文化に与えた郊外型巨大ショッピングモールは現時点では日本には存在しない、と私は思います。

恩田陸『Q&A』

巨大スーパーで起きた『事件』についての聞き書きスタイルのミステリー小説

まず私の地元について書かれている文章を紹介します。

こちらでは別府市への新たな大規模ショッピングセンター進出に関連して、九州一の大規模ショッピングセンター激戦区である大分地区の事情について議論されています。

こちらは信金中金総研のHPより。

少し見づらいですが、全国で大規模ショッピングセンターなどが与える影響について、様々なデータを用いた分析がなされています。

ファスト風土化する日本―郊外化とその病理

郊外出身の著者が、「郊外化」が地方に住む人々の感性や意識を変え、土地から個性を奪ってしまったこと。その郊外化を最も象徴するものがショッピングモール（イオン）である、ということについて書いています。

正直なところ、地方での犯罪増加は郊外化に原因があり、それにはショッピングモールが影響を与えているんだ！ という主張には「そこまではいえんやろ」と思うし、定量的な分析ではなく印象批評に見えるのが気になるし、そんな根拠でいいの？　と言いたくなる部分が多いのですが・・・面白いです。

街作り関連の本で似たような主張をしているものはたくさんありますが、ショッピングモールについて大きく記載しているのは、これくらいだと思います。

数カ所のモールを巡って、参加者の意見、評価、魅力などが記載されています。

静岡県御殿場市に出来た、アウトレットセンター「御殿場プレミアム・アウトレット」の重役のインタビューが載っています。

経営サイドからの視点ですね。質問に沿った回答でなければポイントは結構です。

「郊外型巨大ショッピングモール」からはちょっとはずれますが、こんなのもありました。