作用機序や歴史についてではなく、現在の臨床での運用についてです。
医薬品として認可されるにあたって、二重盲検法などによる客観的な薬効の証明がどの程度行われているのでしょうか。
西洋医学の薬でも古いものはデータが無いものもある事は知っていますので、有る無しではなくそれぞれどの程度行われているか、また公的機関がそれを把握した上で認可しているか、等の情報を希望します。
いずれも保険診療で処方される薬のみを対象とします。できれば公的な文書を希望します。
以下に該当するものは不要です。
・臨床で漢方を使用している医者による論文
・漢方薬メーカによる文書
・患者の体験談
・統計的に証明できない事に関する言い訳
・その他主観的な意見、ヒステリックな主張
この「健康講座」は肝臓病患者会の方が運用しているので、薬の効用については、けっこうシビアな判定をしています。
http://www.geocities.co.jp/Colosseum-Acropolis/9112/kouza47.html
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この中に「小柴胡湯」についての客観的評価の項があります。
「最もシビアな検討法である二重盲検試験(小柴胡湯と効果のない薬(プラセボ)の2種の薬を用意しておき、薬を出す医者も薬を内服する患者さんもどちらの薬を飲んでいるかわからないまま治療を行い、治療が終わった後で小柴胡湯を飲んでいた人と、プラセボを飲んでいた人たちについて効果を比較するという検査)のデータでもGPTは、小柴胡湯を内服すると治療前値の約20%低下しますが(GPT100の人は80くらいまで低下する).プラセボも内服した人では、10%も低下しませんでした.これらの検討より、小柴胡湯を飲むとGPTが低下しやすいことが証明されています.」とあります。
肝細胞の炎症を抑える効果については、統計的にも信頼に足る結果が得られているようです。
http://www.sinbun.co.jp/kampo/199710/09p/09p02.html
『漢方医学新聞』第11号・9面
日本東洋医学会においては、「厚生省の再評価(二重盲検法)により、小柴胡湯(慢性肝炎における肝機能障害の改善)、大黄甘草湯(便秘症)、小青竜湯(アレルギー性鼻炎)の効果が証明されました。」とありますが、
大黄甘草湯、小青竜湯の客観性のある研究結果は発見できませんでした(メーカーの文書はあります)。
http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s0317-2.html
97/03/17 第2回 医療用医薬品再評価の在り方検討会議事録
このあたり、まだ現在進行状態というところのようで、上記3種の漢方については、厚生省は効果あり、という見解のようです。
漢方薬全体の種類の多さからみれば、
医薬品として認可を受けてはいても
保険医療機関での処方は
ほとんどされていないと思いますよ。
しょうさいことう、葛根湯など特定の
「病気」に効くもの以外は、全部
「体質改善」つまり健康食品あつかいで買える。
体質にあわせて処方するのが漢方ですから、
同じ体質で同じ症状の人をたくさん
そろえなければ二重盲検になりません(ほぼ不可能)。
厚生省も触れたくないブラックボックスですね。これを「証明できないことに関する言い訳」と思われるならポイントはお返ししますが事実ですから・・。
http://www.tsumura.co.jp/password/m_square/products/ichiran/inde...
ツムラ漢方スクエア 医療用医薬品情報一覧
データがあるとすればここしか考えられないですが。
ありがとうございます。今現在、保険診療で漢方を処方されており、効く効かないということに関して客観的なデータが無いらしいと聞きましたので質問させてもらったのですが、やはりどうにも曖昧な世界のようですね。
5ページあたりに。どんな風に承認されていったのかの医史的観点からの説明のようです。
「210処方」と呼ばれるものについて厚生労働省の内規があるそうです。それについてはWebページでの解説はちょっと見つかりませんでしたが、本はあれこれ出ているようです。
ありがとうございます。本も探してみようと思います。
効くものもあればそうでないものもあると思いますので、個々の例よりは、全体的にどういう扱いになっているのか、また制度的にどうなっているのか、というような情報を希望します。