淫行条例が施行される以前の前例でも以降でもいいのですが、日本で10代の学童で（小学生〜高校生）、「不純異性交遊をしていた」という理由で少年院、鑑別所、矯正施設等に送られる、ということはあるのでしょうか・あったのでしょうか？

淫行条例がらみでいえば、上記の掲示板の105～107に福岡の淫行条例をめぐって最高裁で争われた事件の、数日前の朝日新聞の記事が引用されてており、ここに

「○警察の摘発、次第に慎重

これらの処罰規定は、条文通り読めば、１７歳以下の少年少女相手のセックスは結婚している場合を除き、すべて「犯罪」になりかねない。現実には、警察当局はどういう場合にこの“伝家の宝刀”を発動し、どんな場合に適用を避けているのだろうか。

かつては、▼少女（１７）が深夜、少年（１８）の部屋を訪ね、自ら裸になるなどして性関係を持った（４１年、旭川市）▼将来結婚を約束しあっていた１８歳の少年と１５歳の少女との行為（４７年、帯広市）▼双方の両親とも同せいを認め、内縁関係にあった１９歳の少年と１７歳の少女との行為（４９年、釧路市）など、純粋な恋愛行為の延長とみられるケースでも、少年の側にこの規定が適用され、家裁に送致された例があった。

しかし、３件とも家裁の審判で、一般の刑事事件の「無罪」に当たる「審判不開始」となるなどしたため、その後警察当局の摘発は次第に慎重になってきた。

現在では、全国の道府県警のほとんどが、「淫行（みだらな性行為）とは、結婚を前提としない、欲望を満たすためのみに行う不純な性行為をいう」とした、３９年の東京高裁判例などを基準とし、結婚を前提としていたり、恋愛関係にあると認められる者同士の行為については、処罰の対象から除外するのが普通になっているようだ。また、「加害者」が１８歳未満の場合は、ほとんどの条例が免責規定を設け、単なる“遊び”的な性行為であっても、処罰しないようになっている。」

とあります。

この記事を質問に即して解釈すると、家裁が「審判不開始」としたということは、少年院に行ったものはいない。ただし、鑑別所に関しては家裁の審判の前にに送られることから、鑑別所に行ったものはおそらくいる、といったところではないでしょうか。

１番目で紹介した福岡の事件以降は、この最高裁の判決で

「淫行」とは、広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいうものと解するのが相当である。

という判決が出たことから、この判決以降で18歳未満の人物が処罰されるということは考えにくいです。

昭和46年にこんな事件があったそうです。

「東京都町田市の中学2,3年生18人(女子8人)が、昨年夏頃から、両親が家を空けることの多い女子(15)のところで、シンナーを吸い不純異性交遊をしていた件で補導された。妊娠した女生徒には金を出し合い処置していた。1人は生徒会長をしていた。」

どの程度のことをしていたのかはわかりませんが、確かに不純異性交遊の名目にて補導されていたことが分かります。

http://courtdomino2.courts.go.jp/tokei_y.nsf/view_webminji/91C27...$File/B15DSYO26.pdf?OpenElement:detail]

平成１５年最高裁司法統計より「ぐ犯の態様別終局決定別」の資料です。

不純異性交遊での少年院送致１８件、児童自立支援施設又は児童養護施設送致１０件とあります。

買売春行為の項目が別にありませんので、「不純異性交遊」の中には買売春も含まれているかも知れません。質問者の方の知りたいこと（純粋な未成年者同士の不純異性交遊が処分されるか）には直接答えていないことになるかも知れません。

これでは役に立たないという場合には、ポイントはいりません。

ご参考までに、ということで。