現在所有している土地に、駐車場半分・会社社屋半分で建築されております。
近々、新社屋を建設するに当たり現在駐車場の位置にビルを建て、引越し完了後に旧社屋を壊して駐車場にしようと考えております。
しかし建蔽率を調べたら60%。駐車場スペースの60%では到底狭く思います。
旧社屋を壊すことが前提であれば、現在の駐車場スペースいっぱいに建築することは可能でしょうか。
お詳しい方、ご回答ください。
不動産開発・管理会社で開発室長をしている者です。
既に確認済みの内容も多いかもしれませんが、重複ご容赦ください。先に結論を言ってしまうと、御社の土地の現況や規制条件で不明な点はいくつかありますが、明示されている条件だけから考えてもかなり難しいということになると考えます。以下、詳細を記します。
まず現在の土地利用状況は「駐車場半分・会社社屋半分で建築」されているとのことですので、建ぺい率が50%〜60%(おそらく上限である後者に近いと思いますが)だと想定させてください。
その上で、既存ビルを使用したまま「(現在敷地の半分を占めている)駐車場スペースいっぱいに新しいビルを建てたい」とのことですが、これは「建ぺい率を100%としたい」と読み替えられます。
まず、既に敷地の法廷建ぺい率の大部分を消化してしまっているので、「既存ビルを残したまま」という要件をふまえると駐車場部分の敷地の切り分けが大前提となります。ただし、既存ビル部分と駐車場部分との土地を切り分けることにより、既存ビル部分の建ぺい率が100%近くにならざるを得ない(※建ぺい率計算式の分母である建物敷地面積が小さくなるため)と考えられるので、この時点で建築確認申請が通らない可能性が非常に高いと思われます。なぜなら、このような建築後の土地の切り分けを認めてしまうと、建ぺい率による規制自体が実質無力化してしまうためです。
ただ、それで終わってしまうと回答としてご不満もあるかと思うので、以下に「(万が一にも)敷地分割が認められる場合(すなわち、現在の駐車場敷地だけを新しいビルの敷地として切り分けられた場合)」を想定した参考情報を書き添えます。
建ぺい率100%が許されるのは原則として「商業系の用途地域(法廷建ぺい率80%)で且つ防火地域で耐火建築物を建築する場合」ですが、御社の所有地は法廷建ぺい率60%とのことですので、これには該当しません。ただし、商業系地域以外でも、原則として、防火地域で耐火建築物を建てる場合、もしくは敷地が角地にある場合には、それぞれ10%(両方満たせば20%)の上乗せが得られるます[参照:建築基準法第53条第3項および第5項第1号]。
したがって、御社の土地の場合は(これらの条件に該当すれば)70〜80%の建ぺい率が得られる可能性があります。かなり無理がありますが、既存ビル部分の空地等を合わせて土地を切り分け、例えば既存ビル部分:既存駐車場部分=50:50くらいだとすると、既存ビル部分の空地(植栽・屋外通路等)を合わせて60(空地10+既存駐車場50)くらいの土地を切り出せれば、60×80%=48で、既存駐車場部分(50)の96%(48÷50)の建築面積のビルが建てられることになります。ただし、繰り返しになりますがこの「土地を切り出す」という想定自体がかなり非現実的なので、机上の計算に終わる可能性が大でしょう。いずれにせよ、建築基準法上の集団規定の根幹にかかる部分ですので、ウルトラC的な解決策は無いように思える、というのが本音です。
<参考リンク>
http://www.preseek.jp/kisotishiki/mag/kiso07_09.html
ご質問の範囲を超えてしまいますが、自社所有地でのビル使用を継続しながら建物機能・規模等を更新したい、というニーズに遡って考えるなら、既存ビルを「居ながら改修」でリニューアル・増築・耐震補強等してしまうという手も考えられるかと思います。ただ、既存ビルの老朽化・陳腐化の程度によってはリニューアルでは対応しきれなかったり、(特に「居ながら改修」の場合は)コストがかかりすぎる場合もありますので、御社の場合に検討の余地があるかどうかは未知数です。
なお本回答では、都市計画の変更等、行政レベルに働きかけて制度変更等を求める対応は現実的でないと思われるため、考慮外として回答させていただいたことをご了承ください。
(以上)
http://www2u.biglobe.ne.jp/~g-a/tokutoku/tokutoku68Kennpeiri...
建蔽率に反することは難しいようです
容積率はどうなんでしょう?
建物を高くしていくことで対応はつきませんか?
あと建蔽率をかえることはできなくても容積率はごまかしが効くときがあります
わたしが見た建売ですが1階の吹き抜け部分の2階との境に
床がつくれるような構造がつくってあって、行政の監査の後に
床をはることができるという建物がありました
ビルではどうなんでしょうね?
ありがとうございます。
うちの所有物の建造物があるってところが
今回のみそになるんだと思います。
一時的には同時に二棟存在できるはずです。
「建築物等仮使用申請」という申請を自治体に提出し、建築計画を承認してもらうことになると思います。
”ずばり”なページが見つからなかったのですが、こちらのサイトに同様な例の相談があります。
http://www.weekend-homes.com/house/compe/bukken.php?bkn_id=0...
おおお。まさしくこんな感じ。
仮使用申請を提出ですね。
明後日から打ち合わせが始まるので
ずばり言ってみます。
ありがとう御座います。
http://koumuten.co.jp/houki/menseki.htm
会社所有建物は全て事業用建築物なのでしょうか。社宅兼事務所の場合は、当該不参入特例が利用できるので、行政窓口に確認してみては如何でしょうか。
言葉では分かっていても
改めて解読すると面白いですね。
勉強になりました。
ありがとう御座います。
不動産開発・管理会社で開発室長をしている者です。
既に確認済みの内容も多いかもしれませんが、重複ご容赦ください。先に結論を言ってしまうと、御社の土地の現況や規制条件で不明な点はいくつかありますが、明示されている条件だけから考えてもかなり難しいということになると考えます。以下、詳細を記します。
まず現在の土地利用状況は「駐車場半分・会社社屋半分で建築」されているとのことですので、建ぺい率が50%〜60%(おそらく上限である後者に近いと思いますが)だと想定させてください。
その上で、既存ビルを使用したまま「(現在敷地の半分を占めている)駐車場スペースいっぱいに新しいビルを建てたい」とのことですが、これは「建ぺい率を100%としたい」と読み替えられます。
まず、既に敷地の法廷建ぺい率の大部分を消化してしまっているので、「既存ビルを残したまま」という要件をふまえると駐車場部分の敷地の切り分けが大前提となります。ただし、既存ビル部分と駐車場部分との土地を切り分けることにより、既存ビル部分の建ぺい率が100%近くにならざるを得ない(※建ぺい率計算式の分母である建物敷地面積が小さくなるため)と考えられるので、この時点で建築確認申請が通らない可能性が非常に高いと思われます。なぜなら、このような建築後の土地の切り分けを認めてしまうと、建ぺい率による規制自体が実質無力化してしまうためです。
ただ、それで終わってしまうと回答としてご不満もあるかと思うので、以下に「(万が一にも)敷地分割が認められる場合(すなわち、現在の駐車場敷地だけを新しいビルの敷地として切り分けられた場合)」を想定した参考情報を書き添えます。
建ぺい率100%が許されるのは原則として「商業系の用途地域(法廷建ぺい率80%)で且つ防火地域で耐火建築物を建築する場合」ですが、御社の所有地は法廷建ぺい率60%とのことですので、これには該当しません。ただし、商業系地域以外でも、原則として、防火地域で耐火建築物を建てる場合、もしくは敷地が角地にある場合には、それぞれ10%(両方満たせば20%)の上乗せが得られるます[参照:建築基準法第53条第3項および第5項第1号]。
したがって、御社の土地の場合は(これらの条件に該当すれば)70〜80%の建ぺい率が得られる可能性があります。かなり無理がありますが、既存ビル部分の空地等を合わせて土地を切り分け、例えば既存ビル部分:既存駐車場部分=50:50くらいだとすると、既存ビル部分の空地(植栽・屋外通路等)を合わせて60(空地10+既存駐車場50)くらいの土地を切り出せれば、60×80%=48で、既存駐車場部分(50)の96%(48÷50)の建築面積のビルが建てられることになります。ただし、繰り返しになりますがこの「土地を切り出す」という想定自体がかなり非現実的なので、机上の計算に終わる可能性が大でしょう。いずれにせよ、建築基準法上の集団規定の根幹にかかる部分ですので、ウルトラC的な解決策は無いように思える、というのが本音です。
<参考リンク>
http://www.preseek.jp/kisotishiki/mag/kiso07_09.html
ご質問の範囲を超えてしまいますが、自社所有地でのビル使用を継続しながら建物機能・規模等を更新したい、というニーズに遡って考えるなら、既存ビルを「居ながら改修」でリニューアル・増築・耐震補強等してしまうという手も考えられるかと思います。ただ、既存ビルの老朽化・陳腐化の程度によってはリニューアルでは対応しきれなかったり、(特に「居ながら改修」の場合は)コストがかかりすぎる場合もありますので、御社の場合に検討の余地があるかどうかは未知数です。
なお本回答では、都市計画の変更等、行政レベルに働きかけて制度変更等を求める対応は現実的でないと思われるため、考慮外として回答させていただいたことをご了承ください。
(以上)
すばらしい…の一言です。
専門家の意見ですもの。
大変に参考になりました。
以上、4名の回答を念頭において
今後進めて行きたいと思います。
皆様、ご協力ありがとうございました。
すばらしい…の一言です。
専門家の意見ですもの。
大変に参考になりました。
以上、4名の回答を念頭において
今後進めて行きたいと思います。
皆様、ご協力ありがとうございました。