・ひとり一作のみ。つまり「あなたの最高(最悪?)のアンハッピーエンド」です。
・「アンハッピーエンド」の解釈はお任せします。
・ネタバレしてかまいませんので、どのあたりが「アンハッピー」なのかを書いてください。
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重松清の「疾走」はどうでしょうか。最後に主人公が死んでしまいますし、全体的に暗い小説です。
松本清張「神と野獣の日」
講談社文庫の解説:http://www.aurora.dti.ne.jp/~drkmytms/book3.htm で「か」の項にある紹介は、「核弾頭ミサイル誤射。Z国の核5発が東京に向かっている。すでに空中爆破は不可能だった。臨時ニュースによってこの事態を知らされた国民はこの時、いかなる行動を取ったか。SF長篇。 」
以下、ネタバレ。
1回は危機を回避したとしてよろこぶ国民。しかし、実はもう1発が東京に向かっている。
この場合、「けっきょく助からない」ことよりも、一度は「助かった」と思った落差が「アンハッピー」感につながってるのでしょうか。
昔TVドラマでやってたやつ……? 森田童子の歌しかおぼえてません。
最高かどうか定かではないのですが‥(すみません)一番に浮かんだ作
品を、ご参考まで。むかーし松田聖子主演で映画化もされた『プルメリ
アの伝説』です。既にご存知の作品でしたら申し訳ありません。
筋は確か、主人公の女性と、彼女と出会う青年がお互いに相手を思い合
うようになるのですが、はっきりと告白していない状態で、青年と他の
女性との仲を彼女が誤解(青年は一応無実)。ショックから黙って故郷
(ハワイ)に帰ってしまった彼女を青年は追いますが、ちゃんと両思い
になることなく、彼女が不慮の事故で亡くなってしまう(実は両思いだ
ということを知らないで死んでしまう)、というものでした。
『アンハッピーさ』としては少し温いかも知れませんが、なまじ”両思
いでハッピーになれる土台が整っていたのに”というのと、読了したの
が小学生くらいの頃だったので記憶に残っています。
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ご要望に添える程度のものでなかったら、申し訳ありません。
いえ、「ハッピーになれる土台が整っていたのに」という無念……みたいなものが「アンハッピーさ」を生むというのは、なるほどと思いました。
ハッピーエンドでない小説で、古典なら「三国志」「水滸伝」「アーサー王」「ローランの詩」が挙げられるでしょう。
最近の小説なら、新堂冬樹の小説は大半がバッドエンドです。
で、一作ならということで、これ。
もうすぐ公開される映画「嫌われ松子の一生」の主人公が撲殺される(ネタバレOKなんですよね。)ところは救いようがありません。
映画はどうなるのか知りませんが、最後に甥が怒るシーンしか救いはなかったですね。
新堂冬樹は「溝鼠」だけ読んだことがありますが、なんだかへんな笑いがこみあげてくる小説でした……あたまおかしくなりそうな。
ドストエフスキーの「罪と罰」です。
主人公が、ずっと悩み苦しみ頭がおかしくなるくらいまでに
なるんですが、結局はどうすることもできないんところ。
結果が出ないという絶望か、無力であることそのものへの絶望か……
裸のランチ(nakedlunch)
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大抵のアンハッピーエンドは、そこに何かしらのメッセージ・主張
があり、本当の絶望では無いように思います。
が、このウィリアム・バロウズ は、言葉に対して相当
絶望しているかのような印象を受けました。
ここまで読むのが辛いものは探すのが難しいと思います。
興味をひかれました。読んでみます。
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梁石日の『血と骨』
極道にも恐れられる主人公金俊平は制欲というものを知らず、すべて自分のしたいがままにして生涯エゴを貫く。
彼が基本的に信じられるのは自分と金、そして一人の親友だけ。
自分で強引に作ったといえる家族にも「俺の金を狙ってるだけ」と疑いの目を向け、びた一文出そうとしない。
そんな金俊平はやがて老い、立ち上がることもできなくなる。
誰も介護してくれる人も居なく、金は同居していた女に奪われどうすることもできなくなる。
息子を連れて故郷に帰るも間もなく病死する。
所々に垣間見える金俊平の人間らしい一面や終盤の力を失っていく様はを見ると、流石に同情しました。
かなり性的・暴力的なシーンも多いですが、私が呼んだ小説の中では特におもしろい作品です。
あらすじだけを読むと、
「じ、自業自得……?」
とか思ってしまうのですが。読んでみればまた違うのでしょう。
『クロノス・ジョウンターの伝説』の「吹原和彦の軌跡」
ハッピーエンドかアンハッピーエンドかは読み手次第なのでしょうか・・・
個人的に死ぬよりもキツイんじゃないかと思うのでこれです。
主人公は「射出時点からの遡行年+遡行年の二乗先の未来へ跳ばされてしまうと」いうタイムマシーンを使い、事故死してしまう想い人を助けようとします。しかし彼女はなかなか信じてくれない、理解してくれないということで彼は何度も過去に跳んで未来に跳ばされます。
最終的に彼は西暦6090年というわけのわからない未来に跳ばされて、ようやく彼女を救うことができたのですが・・・
読んでいて何度も、彼女に対し「どうでもいいからさっさと逃げてくれ」と思いました。
彼に後悔はないんでしょうが、そこまでして・・・と、考えさせられた作品です。
読んでみました。(「西暦6090年というわけのわからない未来」ってところにつられたのですが、そこは描かれてないのですね……。)
たしかに本人は満足かもしれませんが、彼女はあとでどう感じただろう、と思いました(さっさと逃げろとも思いましたが)。
最高に救いのない生物系SF小説をご紹介します。
たとえどんな結末の作品でも、読んだ後に心の底から購入したことを後悔した作品というのは珍しいですが、本書はその希有な例外でした。ちなみに内容。世界が(ある、いささか無理な理由で)危機に陥ります。そして科学者が必死に危機を救おうと努力しますが、全く無意味に世界が滅びます…という意味で非常に救いがないアン・ハッピ-エンドな作品ですが、それだけでなく
・登場人物に全く共感できない
・どんどん人が死ぬが、何の救いもない
・しかもその死に方にも全く同情できない
・話の筋立て自体に致命的な無理がある
・とにかく思わせぶりな書き方がうざったい
・最後までつきあえばその「思わせぶり」が回収されるのかと思って我慢して最後まで読むと、まったく回収されない。
・要するに作者が知識をひけらかしたかっただけらしい、と最後まで来て気付く。
という、そもそも小説として全く救いようのない駄作なので、少なくともオススメはしません。
同書の内容については、「破滅大好き」な方が絶賛しているページがありました(こちら)ので、これも紹介しておきます。以下、その内容から。
ペレグリーノが本書で最初の楔を抜くために導入している自然科学上の仮説にはにはいささか無理があると思わないでもないが、その詳細があえてぼかされているところから、本書は壮大な思考実験として提示されていることが察せられよう。ひとたび楔が抜けたあとの展開は十分に論理的で、書き割りのように類型的な登場人物と多少の御都合主義という欠点はあるものの、不信を停止している暇もないスピーディーな展開…(上記ページより引用)
……
賞めてるらしいです。一応。
そのほか正当派な答えとしては
(変質的な『女性コレクター』が、少女を地下室に監禁。死なせる。次の獲物を探しに行く、でEND。)
などでしょうか。
ハッピーエンドアンハッピーエンド以前にたんなる「壁投げ本」なんでは。けど、そこまで言われるとどんなにひどいのかと思って買ってしまいました(←ひとの話を聞け)。でも読まないかもしれません。
脳移植して人間が悪人へと変身していくんだけど、
最後、主人公は自殺してそれをくいとめる。
ハッピーエンドといえるかもしれないけど、
私的には、他の終わり方はなかったのかと
アンハッピーエンドな作品。
途中、主人公が殺人を犯して
死体をばらばらにしたりする。
ここまでするかぁ~って作品です。
読み出したらのめりこんでしまう。
悪人へ変わるのでなくても、自分が自分でなくなる、自分が自分の意に反する、というのは私には相当な恐怖です。それを止められたなら、私にはハッピーエンドでしょうか。実際に読んでみなければわかりませんが……。
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重松清の「失踪」です。
主人公は、中学生の男の子。純粋にアンハッピーかどうかというととり方しだいでは違うかもしれません。
一家離散、いじめ、暴力、セックス、バブル崩壊の爪痕、殺人、、現代の罪と罰って感じですかね。自分の10代のころ、自分の子供が10代になってと置き換えて考えて少年の一言一言が痛い。
人間の儚さ脆さそして悲しみやはりアンハッピーです。
「失踪」、二回目。
……読んでみなければわからなそうな感じ……。
古典的ですが。
淫蕩の限りを尽くした挙句、最終的には最低のゲスどもがハッピーエンドを迎えるという、いやあな形式です。例えば、
第百十一話、ある悪党は、若者のふぐりから睾丸を(Comment Out)してしまいました。そして苦痛に(Comment Out)を犯し、更に、(Comment Out)して、とうとう死なせてしまったのです。
なんて記述がそれはもう何百ページも続くという素晴らしい内容(回答者の趣味の問題です)。CommentOut部は、はてなに削除されかねないので隠しました。
ただこの小説はある意味では(私のような読者には)ハッピーエンドにもなり得るので、
第二候補。
これは完璧なアンハッピーエンド。すばらしい美徳の持ち主ジュスチーヌがひたすら不幸になっていきます。このジュスチーヌ、生き別れの双子がいて、その名をジュリエット。それがこれ。
こちらは悪徳の限りを尽くすジュリエットがどんどん幸せになっていく。で、この二つの物語は最後でつながっていて、二人が出会うところで終わります。ゲス女が栄えているのに、貞淑な女性が不幸のどん底にいる。生まれたときは一緒だったのに、ジュスチーヌは良い生き方をしてきたのに……。という、これまた最悪のエンド。
こんなところでいかがでしょう。
因果応報でない、わけですね……。
戸梶圭太作品はけっこうどれも幸せに終わりません。
特にひどいのは「自殺自由法」です。
はっきりいってみんなしにます。
けっこう、後を引きずるようなしにかたですね。
でさいごに不気味な終わりが、だーくですきでした。
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公的な自殺施設、という設定には興味をひかれるものがあります。
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ディズニーには申し訳ないけれど、「シンデレラ」ですね。時代背景を考えると、中世の身分制社会ですので双方、遅かれ早かれ不幸になります。当時の常識では「妾」にするケースですね。だからこその御伽噺なのではありますが。身分の低い女性には人権など殆ど無かった世界ですから。
元ネタはディズニーではないのでだいじょうぶです(なにが)。
その先まで考えたことはなかったです、そうか、王子様に愛されても苦労は続きますか……。
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ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」です。
求められるものとしたいこととできることとの違いやずれから車輪の下に飲まれる様子は、本当に辛いです。
官になれずに、職人になるのかと思いきや、結局死んでしまうあたりが救いようありません。
ただ、非常に大事なことの描かれている作品です。
「非常に大事なこと」というのが気になるので、読んでみます。
……えーと、正直、わかりませんでした……。
伊藤左千夫の『野菊の墓』がたまらなく切ないです。
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両想いで、せっかくいい感じになった政夫と民子は遠いいとこ同士でした。村中の人々から恋仲になることを反対され、笑われ、馬鹿にされました。政夫はお勉強のできる子で、エリート街道真っ只中。かたや民子は単なる農民の子。しかもいとこだし。それでも政夫の母親だけは温かく見守ってくれていました。
ところがある日のことです。その母親の粋な計らいで、政夫と民子は山に野良仕事に行かされました。なのに、帰りがちょっと遅くなっただけで、「二人はいけないことをした」と家族みんなが大騒ぎ、一方的な勘違い。母親のおとがめによって二人は無情に引き離されてしまいます。
で、民子は無理やり他の人と結婚させられ、心身ともに病んで亡くなってしまいます。後日その知らせを受けた政夫は、民子が好きだった野菊を墓前に供えます。
単純なストーリーですが、終わりに行き着くまでの過程が胸を締めつけるように切ないです。苦しいです。特に、亡くなるその時まで、政夫の写真を胸に抱いていた場面ではぼろ泣きしましたよ。(なんでこんな単純な話で泣くのかというと、個人的に似たような経験があったからです。)
こんなんで答えになってますでしょうか?
なってます、ありがとうございます。
共感しやすい下地があったのですね。
トム・ゴドウィン作の「冷たい方程式」は、一人を犠牲にするか、犠牲にできずに全員死ぬかという、極限の状況を扱った短編SF小説です。
疫病の血清を届けるための、必要最小限の燃料しか積んでいない小型宇宙船から密航者が発見された。人間一人分の重量オーバーでも燃料不足で目的地の惑星には辿り着くことはできないため、密航者は発見され次第、船外に投棄される規則だ。しかし、密航者は、兄に一刻も早く会いたいため、そして冒険心のために、無知から密航という手段を選んだ少女だった。
衝撃的な内容のため、SFにはこれ以降「方程式もの」というジャンルが成立しました。
私はこれ、読む前はハッピーエンドだと思い込んでたのですよ。たぶん野尻抱介の『私と月につきあって』を先に読んだからだと思いますが(たしか「方程式」って単語が出てきました)。なので、よけいにきました……。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a4%cd%a4%b8%a4%de%a4%ad%c4%bb%a5%...
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」がわたしにとって最悪でした。
以下、最悪ポイント。
・まずそれまでの村上作品とくらべて出来が悪い。「ねじまき」を最初に読み始めた人が他の村上作品を読むと「村上っていいな」と思えるぐらいに最悪です。
・「ねじまき」に限らず村上作品はどれもそうですが、「ボクはここにいていいんだ」的な、新世紀エヴァンゲリオンの最終回みたいな「なんだそりゃ」なメッセージが最悪です。
・「自分は世界のネジをまいている重要人物なのです」と22文字で要約できて、それ以上なにも表現しきれていない小説という意味で最悪。全体として冗長すぎです。部分的に面白いとこもあるけれど、それにしてもなぜこんなに長いのか。「もっとそぎ落とせ」と言いたくなるような冗長さにうんざりさせられます。金返せ。
・濡れ場というほどでもないが、男女の肉体関係の描写が最悪。下手なのに無理して書いている。不能の男性が必死になって勃起させようと努力したが結局だめだった、みたいなむなしさが漂います。
やっぱり悲劇寄りのシェイクスピアの作品.
でもロミジュリなんていう,まるで「他人」の話を外から眺めている作品ではなく,ハムレットのような,主人公がカワイソウなだけでなく,どうも読んだあと,読んでるこっちが空虚で空しく殺伐とした雰囲気になるハムレットが一番のアンハッピーエンドに思えます.
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1番目の回答に対するコメントを読んでの回答です。
ストーリーそのものはアンハッピーエンドではありません。
世界の終わり、あるいは始まり
ですね。
歌野晶午は挑戦的な作家で、私も嫌いじゃないのですが、それだけにこの小説のラストは「えっ?」という結末でした。
具体的にネタバレ有りで書くと、(行間空けとくので見たくないかたはスクロールしないでください)
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推理小説のわりに解決してません。
小説としての体裁を自ら放棄しています。
子が殺人?を犯したのではないかと思い悩む親の心情、というか夢想が繰り返され、そして何の解決も提示されないまま終わります。
ページを繰りながら、あと数ページというところまで紙面を繰ったところで、
「どうやって終わらせるんだ? この話を」
という不安と戦いながら読んだ経験は初めてでした。
そして驚愕の終わらない話。
タイトルにそういう意味もこめられていたのか、と歌野晶午のトリッキーさに改めて感嘆はしました。
但し小説として読むならば、それも推理小説として読むならば、最悪な終わりです。
東野圭吾の「どちらかが彼女を殺した」や「だれかが~」も犯人は分からずに(正確には明示されずに)終わりますが、そういう不確定さではないです。ほんとに消化不良に終わり、それを作者はわざとやっているのです。世間の評価も随分と分かれた作品でした。(僕は・・・アンハッピーでした)
まあ、歌野晶午は「葉桜の季節に・・・」みたいな素晴らしい裏切り方もできる作家なのでこの作品だけで評価するのはよくないですけど。
質問のし方が悪かったみたいで、すみません。
*** これから回答くださる方へ ***
おすすめの、ではなく、「あなたの最高(最悪?)のアンハッピーエンド」です。
「あなたにとって」、です。
「他の人の同意は得られないだろうけど自分にとってはこれはアンハッピーだ」と思われたら、それを語ってほしいのです。もちろん同意が得られそうなものでもいいですし、既出の回答とかぶってもかまいません。
質問者のことはあまり気にしないでください(興味をひかれたら読みますけれども)。
※このコメントは13番回答まで開いてから書きました(←もっと早く書けよ……)。