こちらのサイトによると、
『柔らかい時計は生物学的に言えばダリ的なDNAの巨大な分子である。それらは永続性ゆえにマゾ的であり、
舌平目の肉のように機械的な時間という鮫に飲みこまれる運命である』
とダリ自身が語っているようです。
http://www.salvastyle.com/menu_20th/dali_memoire.html
この≪超柔らかさ≫の解釈について後にダリは『柔らかい時計は生物学的に言えばダリ的なDNAの巨大な分子である。それらは永続性ゆえにマゾ的であり、舌平目の肉のように機械的な時間という鮫に飲みこまれる運命である』と語っている。
また、ダリ回顧展HPによると
枯れ木が象徴する死と、柔らかな時計による時空の歪みによって、相対性理論を借りつつ生と死の問題を巧みに表現した。
新日曜美術館のダリの回の感想によると
時計が溶けるのは台所で溶けるチーズを見てインスピレーションを得たとのこと。
ここで指したチーズはカマンベールチーズだそうで…
この作品に限らず、ダリは「柔らかさと堅さ」にコダワリを持っていたようです。
ここで聞いた話はダリとガラの不和はダリの性的欠陥が原因で
あり、作品にもそのコンプレックスが「柔らかさと硬さ」
という表現として随所に現れているとのこと。
ダリの絵でよく見かける解けた飴のような時計が木にぶら下がっていた。これは「時間と人生とのバランスが重要」と言うメッセージなのだそうだ。
諸橋近代美術館(福島)は、ダリのコレクションで有名です。
「夢と心の奥にひそむ欲望をあばき出すことを絵画の主な目的として幻想的で非合理的な絵画を多く制作するようになりますが、“柔らかい時計”はその頃の代表的な作品なのです。」とあります。
ダリ自身は
『柔らかい時計は生物学的に言えばダリ的なDNAの巨大な分子である。それらは永続性ゆえにマゾ的であり、舌平目の肉のように機械的な時間という鮫に飲みこまれる運命である』
と語っているそうです。
私はダリも絵も詳しくありませんが、気になったので簡単に調べてみました。
時計が溶けている理由、それは一言で言えば、夕食のとろけるカマンベールチーズを見た事がヒントになっているようです。
それは
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/f_000429_1.htm
がご参考になるかと思います。
また、なぜ、彼があのような絵を書くことになったのか・・・彼の足跡を簡単に辿ってみると
http://synch.at.webry.info/200511/article_29.html
http://homepage3.nifty.com/shoot-k/kjin/j2_dali.html
がご参考になるかと思います。
ここからは私見ですが・・・
彼の人生は、生まれてまもなく亡くなったお兄さんと同じ名前をつけられたという話、この一言につきるのではないでしょうか?
両親に溺愛されればされるほど彼は不安になったはずです。
本当に自分が愛されているのか?
自分ではなく、本当は兄が生きていたほうが良かったのではないか?
自分は兄の身代わりでないか?
と・・・
彼が自らの生きる価値を見出すためには、自らダリという存在を愛してやるしかなかった。
そして周りに対しても私がダリなんだと主張する必要があった。
しかし、それはその名から逃れられることができない彼自身の宿命のようなもの。
彼の潜在意識には常に兄の存在があった。そんな気がしました。
いい質問ありがとうございました。
私自身も勉強になりました。
ご参考まで
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19690320
── 「二十年も昔の事を、どういふ風に思ひ出したらよいかわからな
いのであるが」「飴のような過去」を「上手に思ひ出すことは難しい」
── 小林 秀雄《モォツアルト 194612‥ 創元:創刊号》
この「アメのように延びた過去」という表現は、文学的であるよりも、
きわめて絵画的なイメージですね。
どこかで見たダリの画を、無意識に思いだした可能性があります。
あるいは、ほぼ同世代の小林が、過去や記憶について語りながらも、
いまだ評価の定まらなかったダリ27歳の作品を、44歳になった小林が、
自信をもって引用できなかったのではないでしょうか。
小林 秀雄 文芸評論 19020411 東京 19830301 80 /~《無常といふ事》
Dali,Salvador 画家 19040511 Spain 19890123 84 /~《溶ける時計》
── ダリ《記憶の固執 1931》柔らかい時計の現れる作品を描き始める。
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732回 | 589回 | 55回 | 2006-06-17 00:06:10 |
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