英語についての質問です。詳しい方に御願いしたいです。


熟語動詞の定義を、明確に存在するなら、教えてください。

例えば、go to~もlisten to~も熟語と言って構わないのでしょうか。もしそうだとすると、自動詞はほとんど熟語になるということでしょうか。
go to~やapprove of~などをtake care of~やcome in handyなどと一緒にするのは少し違和感を覚えたのですが・・・。


実は、熟語をまとめた教材を作成しており、熟語の線引きに迷っているのです。どなたか御願いいたします。

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  • 終了:2006/10/05 02:14:04
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ベストアンサー

id:nofrills No.4

回答回数874ベストアンサー獲得回数159

ポイント100pt

質問者さんが「熟語動詞」と言っておられるものは、英語ではphrasal verb(これを日本語にすると「句動詞」、または「動詞句」)とかverb phraseと呼んでいるものですね。これの定義は次のようになります。

http://dictionary.reference.com/search?q=phrasal+verb

(2つの辞書から定義が出ているのですが、わかりやすいほうを転記します。)

phrasal verb

a combination of verb and one or more adverbial or prepositional particles, as catch on, take off, bring up, or put up with, functioning as a single semantic unit and often having an idiomatic meaning that could not be predicted from the meanings of the individual parts.

動詞1語と、1つかそれ以上の副詞もしくは前置詞が組み合わさったもので、まとまって1つの意味を成すもの。例としてはcatch on, take off, bring up, put up withなど。語それぞれの意味からは想像できない慣用的意味を成す場合が多い。


上に出ている例では、例えばtake offは「(飛行機などが)離陸する」の意味ですが、下記のように目的語をとるとphrasal verbといえるかどうかというところです。というのは、下記の場合はtakeの意味もoffの意味もそのままですので。

  He took off his hat. (彼は帽子を脱いだ。)

ただこれを言うなら、「離陸する」のtake offもそれぞれの意味は明らかに残っているので、phrasal verbではない、と思い始めたりします。実際、この点はいろいろな見解があるようです。(Idiomatic or literal verb-particle constructions?ということで。)

http://en.wikipedia.org/wiki/Phrasal_verb


というわけで、「熟語の定義」は追究するなら趣味でやるとして、「熟語をまとめた教材」を作るというお仕事の場合は、例えば次のような基本方針を設定してしまうのがよいのではないかと思います:

1)学生が習っているようにやる

=教科書で「熟語」とか「idioms」として巻末にまとめられているようなものはすべて「熟語」である、という前提で教材を作成する。

2)「熟語」という言い方をしない(「熟語集」ではなく「表現集」にする、など)

=「熟語」という語を提示することに違和感や抵抗がある場合、「よくある動詞と副詞・前置詞の組み合わせ」というまとめ方にしてしまう。この場合、教材を利用する側が自分で「ああ、これはいわゆる『熟語』だな」と解釈するかもしれませんが。


「自動詞はほとんど熟語になる」かどうかですが、これはまさにIdiomatic or literal verb-particle constructions? の話ですね。私は「自動詞+前置詞または副詞」の組み合わせは、基本的に、「熟語(idiom)」であるとは思いません。動詞の直後の前置詞が固定されていないものが多くあります(talk to ~でもtalk with ~でもOK、などのように)。「句動詞(phrasal verb)」にあたるかどうかは何とも言えないところですが、自分で誰かに教える場合は句動詞扱いすると思います。(「ジョンに話す」はtalk Johnではなくtalk to Johnかtalk with Johnと言う、と教える。)


なお、個別にみると、

go to ~

〈場所の移動〉を言う場合はphrasal verbではありません。(例:He went to the library. / She went to Osaka.)

〈場所の移動〉ではなく〈状態の変化〉を言う場合はphrasal verbといえます。この場合、toの直後の普通名詞は無冠詞になります。(例:He went to bed at nine. / She went to university. / Japan went to war with the United States.)

※goのverb phraseについてはCambridge Dictionaryの一覧が便利です。


listen to ~

これはphrasal verbとは言えないでしょうね。というのは「~を聞く」という意味を表すときに、自動詞listenの直後に来る前置詞はtoだけではありませんので。(最も一般的なのはtoですが、listen for ~「~を聞き取ろうと(~を求めて)努力する」という表現もあります。)

『ハートで感じる英文法』というテレビの語学講座でもやっていましたが、このtoは〈方向〉の前置詞です。


approve of ~

これは教材では「自動詞のapproveにはofが来る」と覚えさせることを目的とするのがよいかと思います。下記に例文がいくつか出ています。

http://dictionary.reference.com/search?r=2&q=approve

ただし学生が「他動詞のapproveと自動詞+前置詞のapprove ofの違いは何か」と考え始めるとはまってしまってボキャビルどころではなくなってしまいますが。(<高校のころの私の実話です。(^^;) ある程度で諦めて「approveの直後にカッコがあったらofを入れる」と割り切りましたが。)


take care of ~

phrasal verbではなくidiom(慣用句)として扱われていますね。教材では「熟語(慣用表現)」の扱いでよいと思います。

http://dictionary.reference.com/browse/take%20care%20of


come in handy

これもidiomです。

http://dictionary.reference.com/browse/come%20in%20handy


idiomについては「熟語」というより「慣用表現」として提示するほうが、教材を作る立場としてはやりやすいように思います。


補足:

idiomの定義は下記がわかりやすいです。

http://dictionary.reference.com/browse/idiom

an expression whose meaning is not predictable from the usual meanings of its constituent elements, as kick the bucket or hang one's head, or from the general grammatical rules of a language, as the table round for the round table, and that is not a constituent of a larger expression of like characteristics.

kick the bucketとは「死ぬ」の意味です。実際に「バケツを蹴飛ばす」わけではありません。(これの語源についてはこちら。)


hang one's headは「恥じ入る」で、そういうときの動作(顔を下に向ける)から来た表現ですが、実際に顔を下に向けていなくても用いられます。

id:empitsu

胸のすく思いです。丁寧な説明ありがとうございます。

2006/10/05 02:12:14

その他の回答3件)

id:koganeihana No.1

回答回数48ベストアンサー獲得回数1

ポイント10pt

各単語の意味を組み合わせても全体の意味にはならないものが熟語だと考えます。

「go to」の場合は、「go」が「行く」、「to」が「(どこか)に」なので、単純に組み合わせればそのまま「(どこか)に行く」という全体の意味になります。ですから熟語とはいえません。

ただし、たとえば中学生が「go to(どこか)」=「(どこか)に行く」と丸暗記することはそれなりの意味はあると思います。ただ、そのように丸暗記してしまうと「go there」や「go home」には「to」を使わないということも丸暗記しなければならないかもしれません。「there」は「そこに」「home」は「家に」ですから、どちらも「(どこか)に」の意味がすでに含まれているので「to」は要らないということですが。

id:empitsu

なるほど、ありがとうございます。

2006/10/05 02:10:09
id:sibazyun No.2

回答回数1816ベストアンサー獲得回数246

ポイント10pt

ふつう、 go to は「連語=collocation」、take care of は「熟語=idiom」として区別します。idiom はふつう各要素の和が全体の意味とならないときに使われます。ただし、実際の学習上は、ASIN: 0131411764 "Essential Idioms in English: Phrasal Verbs and Collocations" という本が出ているように、一つの本、教材の中であわせて扱うことが多いです。次のは、大学の講義の中での扱いの例:http://sg-u.elflow.com/cgi-bin/php/sikoku-uni/site/sbj_page.php?... .

id:empitsu

ありがとうございます。

2006/10/05 02:10:49
id:nil55 No.3

回答回数452ベストアンサー獲得回数17

ポイント10pt

私も調べてみたのですが 

英熟語とは「単語1つ1つの意味の組み合わせでは意味の分かりにくい表現、ほぼいつも同じ語と結び付くので一まとめで覚えた方が能率の良い語句」とありました。

たしかにtake とcare とof  それぞれを見た時には 「世話をする」なんて想像つかないですよね?come in handyについても同様です。

goやapproveは単語単体でも意味が想像できます。

take inなんていうのは、そういった意味ではやはり熟語になるんでしょうねー。

id:empitsu

ありがとうございます。

2006/10/05 02:11:15
id:nofrills No.4

回答回数874ベストアンサー獲得回数159ここでベストアンサー

ポイント100pt

質問者さんが「熟語動詞」と言っておられるものは、英語ではphrasal verb(これを日本語にすると「句動詞」、または「動詞句」)とかverb phraseと呼んでいるものですね。これの定義は次のようになります。

http://dictionary.reference.com/search?q=phrasal+verb

(2つの辞書から定義が出ているのですが、わかりやすいほうを転記します。)

phrasal verb

a combination of verb and one or more adverbial or prepositional particles, as catch on, take off, bring up, or put up with, functioning as a single semantic unit and often having an idiomatic meaning that could not be predicted from the meanings of the individual parts.

動詞1語と、1つかそれ以上の副詞もしくは前置詞が組み合わさったもので、まとまって1つの意味を成すもの。例としてはcatch on, take off, bring up, put up withなど。語それぞれの意味からは想像できない慣用的意味を成す場合が多い。


上に出ている例では、例えばtake offは「(飛行機などが)離陸する」の意味ですが、下記のように目的語をとるとphrasal verbといえるかどうかというところです。というのは、下記の場合はtakeの意味もoffの意味もそのままですので。

  He took off his hat. (彼は帽子を脱いだ。)

ただこれを言うなら、「離陸する」のtake offもそれぞれの意味は明らかに残っているので、phrasal verbではない、と思い始めたりします。実際、この点はいろいろな見解があるようです。(Idiomatic or literal verb-particle constructions?ということで。)

http://en.wikipedia.org/wiki/Phrasal_verb


というわけで、「熟語の定義」は追究するなら趣味でやるとして、「熟語をまとめた教材」を作るというお仕事の場合は、例えば次のような基本方針を設定してしまうのがよいのではないかと思います:

1)学生が習っているようにやる

=教科書で「熟語」とか「idioms」として巻末にまとめられているようなものはすべて「熟語」である、という前提で教材を作成する。

2)「熟語」という言い方をしない(「熟語集」ではなく「表現集」にする、など)

=「熟語」という語を提示することに違和感や抵抗がある場合、「よくある動詞と副詞・前置詞の組み合わせ」というまとめ方にしてしまう。この場合、教材を利用する側が自分で「ああ、これはいわゆる『熟語』だな」と解釈するかもしれませんが。


「自動詞はほとんど熟語になる」かどうかですが、これはまさにIdiomatic or literal verb-particle constructions? の話ですね。私は「自動詞+前置詞または副詞」の組み合わせは、基本的に、「熟語(idiom)」であるとは思いません。動詞の直後の前置詞が固定されていないものが多くあります(talk to ~でもtalk with ~でもOK、などのように)。「句動詞(phrasal verb)」にあたるかどうかは何とも言えないところですが、自分で誰かに教える場合は句動詞扱いすると思います。(「ジョンに話す」はtalk Johnではなくtalk to Johnかtalk with Johnと言う、と教える。)


なお、個別にみると、

go to ~

〈場所の移動〉を言う場合はphrasal verbではありません。(例:He went to the library. / She went to Osaka.)

〈場所の移動〉ではなく〈状態の変化〉を言う場合はphrasal verbといえます。この場合、toの直後の普通名詞は無冠詞になります。(例:He went to bed at nine. / She went to university. / Japan went to war with the United States.)

※goのverb phraseについてはCambridge Dictionaryの一覧が便利です。


listen to ~

これはphrasal verbとは言えないでしょうね。というのは「~を聞く」という意味を表すときに、自動詞listenの直後に来る前置詞はtoだけではありませんので。(最も一般的なのはtoですが、listen for ~「~を聞き取ろうと(~を求めて)努力する」という表現もあります。)

『ハートで感じる英文法』というテレビの語学講座でもやっていましたが、このtoは〈方向〉の前置詞です。


approve of ~

これは教材では「自動詞のapproveにはofが来る」と覚えさせることを目的とするのがよいかと思います。下記に例文がいくつか出ています。

http://dictionary.reference.com/search?r=2&q=approve

ただし学生が「他動詞のapproveと自動詞+前置詞のapprove ofの違いは何か」と考え始めるとはまってしまってボキャビルどころではなくなってしまいますが。(<高校のころの私の実話です。(^^;) ある程度で諦めて「approveの直後にカッコがあったらofを入れる」と割り切りましたが。)


take care of ~

phrasal verbではなくidiom(慣用句)として扱われていますね。教材では「熟語(慣用表現)」の扱いでよいと思います。

http://dictionary.reference.com/browse/take%20care%20of


come in handy

これもidiomです。

http://dictionary.reference.com/browse/come%20in%20handy


idiomについては「熟語」というより「慣用表現」として提示するほうが、教材を作る立場としてはやりやすいように思います。


補足:

idiomの定義は下記がわかりやすいです。

http://dictionary.reference.com/browse/idiom

an expression whose meaning is not predictable from the usual meanings of its constituent elements, as kick the bucket or hang one's head, or from the general grammatical rules of a language, as the table round for the round table, and that is not a constituent of a larger expression of like characteristics.

kick the bucketとは「死ぬ」の意味です。実際に「バケツを蹴飛ばす」わけではありません。(これの語源についてはこちら。)


hang one's headは「恥じ入る」で、そういうときの動作(顔を下に向ける)から来た表現ですが、実際に顔を下に向けていなくても用いられます。

id:empitsu

胸のすく思いです。丁寧な説明ありがとうございます。

2006/10/05 02:12:14

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