シミュレート対象と求められる精度次第です。
1.無限精度はコンピューターの精度からくる限界があります。
2.同じく無限精度は例えばニュートリノの作用などが関係してくるのでそれをシミュレートするのは事実上無理です。
3.そもそも量子力学では確率的事象があるので、確率計算以上のシミュレートは出来ません。
4.地球内部など初期条件が不明なものはシミュレートできません。
5.ブラックホール内部や宇宙外部など理論自体が確定していないものはシミュレートできません。
6.カオス理論の話ですが、初期条件の誤差が拡大していくものはシミュレートしきれません。具体的には気象シミュレーションが挙げられますが、シミュレートによって仮想時間を進めると次第に誤差が拡大していきます。よって科学的な気象予報は有限時間しか出来ないのです。
数値化出来るものであれば、何らかの方法ですべからくシミュレート可能です。逆に数値化出来ないものであればシミュレートはきわめて難しいか、不可能になります。
現代の技術レベルでは不可能なことも多いですが、時間の経過とともに可能になっていくことも多いと思います。時間の流れが無限大に未来へ進んでいくと仮定すれば、すべての物理現象はシミュレート可能と言えますが、現時点では不可能とも言えます。
※地震などの自然災害は、メカニズムなどが解明されて
いないため、現段階では100%のシミュレーションは不可能
ですが、将来的に実現される可能性があります。
様々な要素が絡み合っている場合はどうなるか、といった際には「複雑系」と呼ばれる学問が存在します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E9%9B%91%E7%B3%BB
特に複雑系など、考慮する計算量が莫大な物になれば、シミュレートは不可能ではないが人間が生きている間に計算が終了しないといった事態も十分想定できます。これを不可能ととらえるかどうか、といった議論はあるかと思います。
また、シミュレーションの精度をどうとらえるかによっても、可能か不可能が変わってきます。100%確かなシミュレーションが不必要ということであれば、現在の技術レベルでも不可能はなくなる、といった議論もありそうです。
結論としては、定義次第で可能にも不可能にもなるということです。
#すみません、答えになってないでしょうか?(^^;
一言、ゼッテー無理。
シミュレーションで用いられる数式は、所詮現実世界の模倣に過ぎないんです。現実世界が従うであろう法則を、数学の力を借りて表現しているに過ぎない。ノーベル数学賞がないことが、それを如実に語っています。
脳に直接コンピューターを接続できる技術が実現すれば、この世の現象は全てシミュレートできる可能性はあります。
しかし、人類がまだ行っていない現実世界、宇宙が誕生する前の世界、死後の世界は誰も知らないので、フィクションとしてでしかシミュレートできません。
つまり、判明している限りの現象を取り入れるのであれば、再現されるのは実証されている範囲に限られ、架空の世界をコンピューターに取り入れるのなら全てシミュレートできるということになります。
結論から言うと"全ての物理現象はコンピュータ内でシミュレート"不可能だと思います。
たとえば、重力による落下だけを考えた場合、簡単な式(ニュートンの運動方程式等)でシミュレートが可能です。処理や物理現象として、比較的単純だからです。
これが、地球の気象をシミュレートするという場合には、どの程度の規模を考えるかということが重要です。
地球の天候を予測するためのスパコンがあるそうです。
しかしながら、誰かが団扇で扇いだ風が巡り巡って、竜巻になるという可能性も捨て切れません。そのような、微細な事象までを考慮するということになれば、世界中のスパコンを並列でつないでも無理だと思います。
このように、この世のすべての物理現象を同時にシミュレートするという条件下では、不可能だと思います。
ある程度要因となるものを切り分けて考えたうえでのシミュレートであれば、可能であるとも言えます。
つまり、シミュレートをしたいと思うのなら、どの程度要因として必要かという吟味が必要で、その規模によりシミュレートの可・不可が分かれると考えれば良いと思います。
確かパラドックスがあったと思います。
世界をシミュレートするコンピュータは存在出来るか
という問いに対して、シミュレートしているコンピュータを
シミュレートすると資源(CPUやメモリ)が足りなくなるので無理という物です。
似たような話でラプラスの悪魔というのがいてます。
世界に存在する全ての原子の位置と運動量を知っており
その動きを計算する事で未来を見る事の出来る悪魔です。
将来コンピュータが発達し、全ての物理現象を計測出来れば
未来が分かるのではないかという予想だったのですが、
量子論によって完璧な計測自体が原理的に無理だと分かり
この悪魔は滅びました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B...
回答者 | 回答 | 受取 | ベストアンサー | 回答時間 | |
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みなさん面白い回答をありがとうございます。
質問に出した「シミュレーション」というのは
「現実世界における物理現象の再現や予測」という意味ではなく、
「任意のインプットを与えたときに、現実世界と同様の法則に従うようにしてアウトプットをする」システムを作ること
・・・のような意味合いのつもりでした。
(シミュレートと言うよりも、現実世界を構成するシステムのエミュレート、と言ったほうが近いのかも)
ですが、自由に論議していただいてかまいません。