職務中の美人公務員(自衛官とか警官とか)の写真を無断で撮影して,例えば「制服系美女図鑑」とかいう写真集を無断で発売するとします.職務中の公務員には肖像権が無い(判例?)とされていますが,被写体となった女性たちもしくは機関(防衛庁とか警察庁とか)は対抗措置は取れないのでしょうか?

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対抗措置を採れるはずです。 tententireman2006/12/04 21:16:30ポイント1pt

まず、「職務中の公務員に肖像権がない」旨の「最高裁判例がある」という説がありますが、確認できません。恐らく存在しないはずです。

むしろ、人は誰しも、みだりに肖像を晒されないという人格的利益(いわゆる肖像権)を法的に保護されるというのが原則、と考えるべきです。(参考判例、東京地裁昭和51年6月29日判決。)それは一般的には、職務中の公務員であっても同じことだと考えられます。無断で撮影すれば、いわゆる肖像権の侵害です。不法行為法による損害賠償・差止めの対象になるはずです。しかし、撮影を予定するような特殊な職務の場合、例えば、肖像本人の握手撮影会のようなもの、においては、本人の承諾があるとみなされるか、違法性が阻却されると考えて、不法行為が成立しないと考えるのが妥当でしょう。また、一般的な職務であっても、その撮影や写真公開が正当な目的、例えば、マスコミが純粋な公益目的で撮影・公開する場合は、やはり違法性が阻却されて不法行為は成立しないと考えるべきです。

このように考えると、一般な職務を行っている美人自衛官をこっそり撮影して、営利等を目的として、美女図鑑のような形で無断で販売すれば、不法行為が成立します。そうとなれば、被害者である美人自衛官は、出版差止めや損害賠償等を求められるはずです。

なお、握手撮影会のような特殊な職務であれば、肖像権侵害についての違法性は阻却されると解されると述べましたが、これとは別に今度は、いわゆるパブリシティー権の侵害として、同様の差止めや損害賠償の請求が問題となるはずです。

要するに、たいていの場合は、被害女性としては、対抗措置を採ることができると思われます。

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