大阪府の太田知事が、

　三井環大阪高検現職公安部長が、大阪地検高検が裏金を作っているとテレビ朝日「ザスクープ」に出演する約束をし大阪のホテルで収録の当日、暴力団に便宜を図ったという収賄容疑で逮捕されています。現職検事が検察の裏金を実名のままマスコミに告発するということも、驚くべきことですが、さらにこれを隠蔽する為に暴力団員の協力（自供）を得て逮捕して口を封じ、１年間も勾留してその間に証拠を隠滅したというのであれば、恐るべき事件です。
　三井検事逮捕の決定は、原田明夫検事総長など法務省検察庁の幹部が出席した会議で決まり大阪地検が逮捕状を請求して逮捕したものです。裏金は歴代の検事総長が知っており、被告となった三井氏は公判で検察を睨みつけ「どちらが正義なのか！どちらが犯罪者なのか！　どちらが卑劣な人間なのか、よく考えていただきたい。」「私の事件は風が吹けば飛ぶようなもの、しかし原田検事総長らの犯罪は金銭も多額で重大だ。　最後に一言、どうして私が被告席にいるのか、ここに座るべきは原田明夫検事総長、松尾邦弘元法務事務次官、加納駿亮（しゅんすけ）福岡高検検事長、東条信一郎・・・・」と語っています。
http://www.kyudan.com/opinion/kensatsu2.htm

　ここに名前が出てくるのが現在の大阪府の顧問弁護士である加納駿亮元高検検事長。三井氏はテレビ朝日への告発の前に、上司であった加納駿亮検事正を正式に告発したのですが検察庁は「嫌疑なし」と結論し栄転させています。三井元検事は辻本議員の逮捕も腐敗した検察の国策捜査と言っているので、太田府知事も、検察の怒りを買ってはいつ自分も逮捕されるかわからないので、保険をかけているのでしょう。TV朝日以外のマスコミが沈黙するのもやはり同じで、人間ならだれでも叩けばホコリのひとつやふたつは出ますから、検察に狙われたくないということだと思います。どこかの国のように犯罪者が権力を握る状態になっているのなら恐ろしいことです。

　松尾邦弘元法務事務次官は検事総長迄上り詰め、検事総長在任中に起きたライブドア事件では重要参考人が沖縄で「怪死」しています。これに大阪の暴力団が関与していると発言した田原総一郎は一時局内にまで身辺護衛が付くという状態になりました。沖縄県警はいちはやく自殺と断定して司法解剖もせずに遺体を焼却したばかりか、着ていた血染めのシャツを紛失して自殺か他殺かを決める重要な物的証拠が消失しています。家宅捜索をした重要参考人が当日家に帰らず、翌朝出社もせずに朝羽田空港にあらわれ沖縄に飛ぶというのを検察が知らないはずがないということから、この「怪死」事件への検察の関与が疑われています。したがって検察も暴力団も恐いという太田知事が思っていても不思議でないかもしれません。