中国での初出
中国周代の伯牙(はくが)と鍾子期(しょうしき)の故事から生まれたものである。「君が琴を聴く耳は私の心の中とそっくりだ」(『列子』「湯問第五」)による。岡倉天心『茶の本』「芸術鑑賞」の章に伯牙が弾ずる霊妙な琴の物語があり、その中で天心は「我が心琴の神秘の絃はめざめ、我々はこれに呼応して振動し、肉を躍らせ血を湧かす。心は心と語る」(村岡博訳)と言っている。At the magic touch of the beautiful the secret chordsが、すなわち「心の琴線にふれる」という意味である。
http://rose.zero.ad.jp/~zad70693/journal/nihonqin12.html
日本での初出(たぶんです)
「当時火の如かりし自由の理想を詠出し、永く民心の琴線に触れしめたる者あらず」(『抒情詩』序 独歩吟:国木田独歩)
日本語大辞典(小学館)より
明治の文豪が英語のheartstringsの訳語として使った説。
こちらは参考になりますか?
http://www.geocities.co.jp/NeverLand/5153/heartstrings.htm
国語辞典では「日本語大辞典(小学館)」にのみ、下記のような出典つきの用例がありました。ですから、明治の文豪達が使い始めたのではないかと想像されます。
【琴線】
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(1)琴やバイオリンなど、弦楽器の糸。
*「例のヴイオリンが、ほのかに秋の灯を反射して(略)つよく張った琴線の一部丈がきらきらと白く眼に映ります」(『我輩は猫である』夏目漱石)
(2)(物事に感動する心情を琴の糸にたとえていう)人間の心の奥深くにある感じやすい心情。感動し共鳴する心情。「琴線に触れる」
*「当時火の如かりし自由の理想を詠出し、永く民心の琴線に触れしめたる者あらず」(『抒情詩』序 独歩吟:国木田独歩)
英語には“heartstring(s)”という言葉がありますので、もしかしたら、この訳語として生みだされたのかも知れません。
heartstring (heart:心、心臓+string:ひも、緒、糸)
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《初出:1483》
(1)[通例 複数]心の琴線、深い感情[愛情]
*break a person's heartstrings:悲痛な思いをさせる
*pull at a person's heartstrings:感情を揺り動かす
(2)《廃》昔心臓をささえていると想像された神経または腱
同上ですね。heartstringの初出は1483年ですか。
http://www.starforest.com/wakamail/article.asp?article=568.htm&a...
昔、中国に伯牙(はくが)という琴の名手がいました。彼の親友、鍾子期(しょうしき)は、伯牙の音色を聞いただけで、彼の心境まで理解してくれたそうです。そこで、琴(こと)の糸のように、物事に感動し共鳴する心情のたとえのことをいいます。
第一答と同じになりましたね。
http://www.geocities.co.jp/NeverLand/5153/heartstrings.htm
英語には“heartstring(s)”という言葉がありますので、もしかしたら、この訳語として生みだされたのかも知れません
こちらはheartstring説。
ここまで一気に開けました。
列子の故事を明治期に採用したのでしょうか。
原文はこうですね。
伯牙善鼓琴,鐘子期善聽。伯牙鼓琴,志在登高山。鐘子期曰:「善哉洋洋兮若江河!」伯牙所念,鐘子期必得之。伯牙游于泰山之陰,卒逢暴雨,止于巖下;心悲,用援琴而鼓之。初為霖雨之操,更造崩山之音,曲每奏,鐘子期輒窮其趣。伯牙乃舍琴而嘆曰:「善哉善哉!子之聽夫志,想象猶吾心也。吾于何逃聲哉?」