人民の中から元首が選ばれるのが「共和制」、国民みんなでものごとを決めるのが「民主制」。共和制と民主制はよく混同されるが別物。

最初に立てられた質問にお答えする形になりますが

ウィキペディア英語版にrepublicとdemocracyの違いが詳述されています。

http://en.wikipedia.org/wiki/Democracy#.22Democracy.22_and__.22R...

簡単に訳せば、元来、「民主制」は古代ギリシャの都市国家のような「直接」民主制を意味しました。

ところが、直接民主主義においては、少数派の意見が無視されたり、衆愚政治が生じるなど、弊害が多かったのですね。

そこで、アメリカの「建国の父」である、アダムスやマジソンが考え出したのが、「立憲共和制(constitutional republic)」です。

その特徴は、民衆は直接政策決定に携わることがなく、

選挙によって選ばれる代表者が国政を担うという「間接」民主制度、

くわえて、議会をはじめとする国家機関の権限が、法律によって厳格に規定されている、

いってみれば多数決の支配ではなく、法律が支配する国家である、といったものであるそうです。

しかし、現代においては、こうした対立構造があいまいになり、

直接であろうが間接であろうが民主制度を導入している国が「民主制」となり、

国家元首が王族ではなく、選挙で選ばれている国が「共和制」といわれている、とのことです。

＞＞首相は人民から選ばれた元首、ではない？

日本の首相はアメリカのように直接選ばれるものではありませんが、間接的にしろ「人民から選ばれた元首」という事になっています。

＞＞共和制と民主制は並存しうる？

もちろんです。アメリカは君主のいない共和制で民主主義です。

＞＞天皇制が廃止になり大統領制になった日本は共和制であり同時に民主制？

日本は大統領制ではありません。民主主義ではありますが、現在の憲法では天皇の立場がいまいち曖昧なので共和制か？といわれれば疑問が残ります。

ちなみに英国は君主国家ではありますが、女王は政治に関らず、事実上は民主国家です。

このような～～主義というのは実際の政治とは関係の無い場合が多いです。北朝鮮などのように名目上は民主主義だが実際は独裁政治をしていたり、中国のように社会主義を語っていても政策は資本主義よりだったりという具合です。