私の弟は、医局に属している(?医局制度って、なくなったんでしたっけ)内科医なんですが、半年に1回くらい、同じ県内で病院を変わって、そのたびに引越ししていています。見ていて、ものすごく大変そうです。
なぜ、医局(?)はそんなことを、させているのでしょうか? 医者をそんなにコロコロ変えるのは、非効率だと思うのですが。
本人に聞いても、教えてもらえないので、こちらで質問させていただきました。
内科ではありませんが、医者を20年弱しています。
医者の異動については、仰るように、効率的なことではないのですが、先のご回答にあるように、もっとも大きな問題が人手不足ですね。人手不足によって医師が転勤させられる理由については、すでに回答がありますので割愛しますが、医師の人手不足は最近でこそ騒がれてますが、昔からあった問題です。
先に年間7000人の医師が誕生するという話があります。それはそうなのですが、これは決して多い人数ではありません。人口当たりで計算すると、日本の人口が1億2千万人、年間8000人の医師が誕生するとします。すると、人口1万5千人に対して一人の医師となります。医師が25歳から70歳まで働いたとして、45年間です。すると、人口1万5千人あたりに45人の医師がいることになります。人口100万都市であれば、約3千人の医師がいることになります。ここまでで見るとそれ程でもないようですが、現代医学は各専門に別れています。約20の専門がありますから、実際には100万あたり、専門家は150人程度になります。すると、専門家一人あたりで6万人以上の人口を支えないといけないのです。これに最近のローテーション制度によって一極集中が生じ、地方部での医師不足が加速しています。もともと母集団の少ない科は新聞沙汰にもなっているとおり、一人で数十万人を支えなければならないこともある、という惨状です。
半年に一回という割合はちょっと多すぎるように思いますが、異動を命じる立場に立てば、子どもを転校させないといけないような家庭持ちの人よりは、独身の人を異動させてしまうという心情は理解できないでもありません。
ちなみに、先に回答がありますが、転勤初日からの勤務は通常ですし、私も若い頃は転勤前日まで勤務、翌日から新しい職場で勤務、と言うこともありました。若い頃の転勤というのはいろんな病院(救急病院や老人病院、経営方針の異なる病院など)やいろんな先輩医師にふれるという経験も含まれています。
医局は廃止されたわけではありません。
政府の作った新制度により医局に入る必要が無くなってきただけです。
知り合いから聞いた話ですが、医局では特定の人が人事権を独占している状態なため、効率的な転勤や派遣を行えるところは少ないのだそうです。教授の気分ひとつで無理矢理異動させられるわけです。
転勤が多いのは単純に関連施設の人員不足によるものです。
おそらく弟さんは規模の大きい病院に所属しているのでしょう。
ありがとうございます。
>おそらく弟さんは規模の大きい病院に所属しているのでしょう。
いえ、田舎の小さな公立病院を転々としているようなのですが・・。
前の医師がいなくなって、変わりに弟が入るケースがほとんどだそうです。(転勤初日から、勤務だそうですから)
弟さんの年齢や勤務している県などがわかれば、いいですが、
質問の情報から類推すると、
弟さんはまだ若くて独身なので、急きょ、医師の補充が必要になった場合一番動かしやすい。
文句をいわないので、医局としては急な移動を言いやすい。
弟さんはまだいなくなる病院が反対するほどまでには重要な位置にいない。
などが考えられます。
しかし、半年に1回は異常と思います。
私は若いころは5年で5回、県が変わる引越しはしましたが。
若いころは引越しはつきものなので、コンパクトな生活スタイルに心がけるのがいいと思います。
若いころはいろいろな病院をどんどん経験することは決してマイナスにはなりませんよ。いろんな先生と知り合いになれますし、いろんな治療法も経験できますから。
それと医局制度はまだなくなっていません。なくなると困る関連病院もいっぱいありますから。
弟は39歳で、独身です。
ですが、滋賀の大学を出て滋賀で数年勤務したあと、地元の岡山の医局に移ったので、「外様」扱いされて、「便利屋」扱いされているのかもしれません。
あとの質問に答えていなかったので追加です。
確かに医師をころころ変えるのは非効率的だと思います。
医局が変えたいんじゃなくて、前任の医師が開業したりして、やめてしまうので仕方なく、優先的な配置病院へ補充しているんだと思います。
昔は大学の医局に勤めている医師が多くて、緊急の場合は大学から派遣できたんですが、大学の医局も人不足で、出すに出せない状況で派遣先で比較的人員を減らしても維持してもらえそうな病院の医師をまわさざるを得ない状況なんだと思います。うちの医局でも昔は病棟の点滴などは1-3年目ぐらいの医師が交代で行っていました(難しい患者さんの分は5-7年目ぐらいの医師が手助けする。)が、今では15年目ぐらいの医師(一般病院ではその科のno.2ぐらいになる年代)も施行しています。毎年、7000人近く医師ができているはずなのに皆さん、どこに行ってしまうのでしょう?といつも思っています。(都会と地方の格差なんですけどね。)
>前任の医師が開業したりして、
あ、なるほど、そういうことなのですね。
ありがとうございます。
お役に立てるかはわかりませんが。
弟さんはいい人なのでしょう。しかも有能なのでしょう。そういう人は便利に動かしたがる医局が多いですから。
医局には、システマティックな人事異動はありません。ある意味、自転車操業です。あまりにもわけのわからない移動が多いから、医局に属するのをいやがる人も多いです。
「前の医師がいなくなって、代わりに入る」ということですから、上記のように推測いたしました。
以後蛇足ですが、麻酔科、産婦人科、小児科、は母集団が少ないので騒がれがちですが、外科や内科も確実に崩壊が進んでいます。どちらも、勤務時間がやたらに長くて、きつい仕事なのは同じですから。母集団が多いので目立たないだけです。弟さんもそんな流れに巻き込まれておられるのかもしれません。
さらに蛇足ですが、転勤初日から勤務というのは、この業界では基本です。
ありがとうございます。
くそ真面目ではありますが、そんなに有能ではないと思います。
元は耳鼻科ですが、どの病院でも1名しかいなくて、病気になっても休めないので、内科に転身しました。
>さらに蛇足ですが、転勤初日から勤務というのは、この業界では基本です。
大変なお仕事ですね。頭が下がります。
1-4は同じ人です、もちろん医者でもなんでもありません。騙されないように。
>1-4は同じ人です
え。
そうであれば、どうして、IDを変えてまで、こういう書き込みをされるのでしょうか?
ポイント稼ぎですか?
大学の系列の影響があるのではないでしょうか。
日本全国、どこでもその傾向があるとは言い切れませんが、学閥のようなものは強いかと思います。
だいたいは、若手として仕事をするようになると、しばらくはどさまわりはつきものです。
また、日本の政治的な対応としても、人での足りないところに若手を送り込むという声があがっています。
しかし、若手であるほど中央で修行を積んで欲しいと思いますし、地方の医者不足の問題を若者に押し付けてしまう・・という体制は、十分に国家としてもそれで日本がよくなるのか議論して、より正しい方向にもっていって欲しいと感じます。
医者がころころ変わるのは非効率であると思いますが、いろいろな力が働いているかと思いますので・・・。
なるほど、ありがとうございます。
内科ではありませんが、医者を20年弱しています。
医者の異動については、仰るように、効率的なことではないのですが、先のご回答にあるように、もっとも大きな問題が人手不足ですね。人手不足によって医師が転勤させられる理由については、すでに回答がありますので割愛しますが、医師の人手不足は最近でこそ騒がれてますが、昔からあった問題です。
先に年間7000人の医師が誕生するという話があります。それはそうなのですが、これは決して多い人数ではありません。人口当たりで計算すると、日本の人口が1億2千万人、年間8000人の医師が誕生するとします。すると、人口1万5千人に対して一人の医師となります。医師が25歳から70歳まで働いたとして、45年間です。すると、人口1万5千人あたりに45人の医師がいることになります。人口100万都市であれば、約3千人の医師がいることになります。ここまでで見るとそれ程でもないようですが、現代医学は各専門に別れています。約20の専門がありますから、実際には100万あたり、専門家は150人程度になります。すると、専門家一人あたりで6万人以上の人口を支えないといけないのです。これに最近のローテーション制度によって一極集中が生じ、地方部での医師不足が加速しています。もともと母集団の少ない科は新聞沙汰にもなっているとおり、一人で数十万人を支えなければならないこともある、という惨状です。
半年に一回という割合はちょっと多すぎるように思いますが、異動を命じる立場に立てば、子どもを転校させないといけないような家庭持ちの人よりは、独身の人を異動させてしまうという心情は理解できないでもありません。
ちなみに、先に回答がありますが、転勤初日からの勤務は通常ですし、私も若い頃は転勤前日まで勤務、翌日から新しい職場で勤務、と言うこともありました。若い頃の転勤というのはいろんな病院(救急病院や老人病院、経営方針の異なる病院など)やいろんな先輩医師にふれるという経験も含まれています。
ありがとうございます。
ご多忙の中、くわしいご説明ありがとうございました。
日本の医療制度も、見直しが必要なようですね。
ありがとうございます。
ご多忙の中、くわしいご説明ありがとうございました。
日本の医療制度も、見直しが必要なようですね。