なぜ、繁殖能力が低くなるのか、個別事例では無く、メカニズム(遺伝的アルゴリズム、生物学)を教えてください。
個別の事例、と言われるかも知れませんが、ひとまずラバ(ロバとウマの雑種)について。
この辺りで議論されていたようですね。
http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/board010611.html
こちらには、染色体の数も含めて書かれています。(ウマの染色体は64本でロバは62本)
http://d.hatena.ne.jp/e_and_r/20070717
するとラバは63本になるので、減数分裂ができない、という。
一応書いておくと、減数分裂というのは、細胞分裂の中でも特殊なものです。
(ご存じでしたら読み飛ばしてください)
普通の細胞分裂では、細胞内の全部の染色体がコピーされるので、分裂した後の2つの細胞は、どちらも分裂前と同じ数の染色体を持っています。
しかし、減数分裂は精子や卵子を作るためのもので、分裂した後の細胞(娘細胞。4つになる)では、染色体の数が元の半分になります。
これが二つ合わさる(受精する)ことで、本来の数の染色体を持った受精卵になるわけですね。
(読み飛ばしここまで)
染色体64本のウマと62本のロバから生まれたラバが、63本の染色体を持っているのは道理ですが、63本では染色体の数を半分にできないので(奇数ですから)、まともな精子・卵子を作れないことが多い、ということのようです。
で、初めの方のリンク先では、ラバの話を離れ、双方の染色体数が同じであっても、雑種では子孫が残しにくい、という議論がなされています。
同じ種同士であれば、子どもは父親由来と母親由来、2組の染色体を持って生まれてきます。
このため、同じ種類の染色体を2つ持っているわけです。(相同染色体)
これが、減数分裂の時にお互いペアになって(対合)重要な役割を果たすわけですが、両親が違う種だと、うまいことペアが見つからず、生殖細胞が生殖能力を持たない可能性が高くなるのではないか、というわけです。
高校生物以来久しぶりの単語が多いので、微妙に用語を間違えているかも知れません。
何かありましたらコメントくだされば調べなおします。
DNAの配列コピーが上手く行かないのは、以下のいずれかのケース、もしくはケースbyケースで、どの段階でも、起こるのでしょか?
1.親世代 → 交雑種(受精卵)
2.交雑種細胞 → 交雑種細胞(生殖細胞)
3.交雑種(親)→ 交雑種(子)
馬や鴨などの交雑種の場合、掛け合わせ方で、繁殖能力がちがうようですが、どちらかが原種に近い方が、繁殖力が高いなど法則はあるのでしょうか?
DNAの配列コピーが正常に行われなくなったりしないでしょう。
遺伝子の発現に正常も異常もありません。
生物学の専門家ではないのですが。
「生物の社会進化」ロバート・トリヴァース
ISBN4-7828-0061-4 \6386を読みました。
この本のP.150から血縁性の理論と言う事が書いてます。
(専門家の読む本だと思いますので
少し難しい本ですが)
こう言った事を研究されていると言う事は
異種交配の事を研究している学者さんも居てるかもしれません。
直接質問の答えを知らないのですが
異種交配が難しいのはごく当たり前の事だと思いますよ。
生物Aと生物A'が居たとします。
生物Aは酵素Bを生産し、利用します。
生物A'は酵素B'を生産し、利用します。
生物Aは酵素B'を利用できません。
生物A'は酵素Aを利用できません。
この時、生物Aと生物A'を交配させると
身体がAで、酵素B'しか作れない生物Cが生まれる可能性があります。
身体がA'で、酵素Bしか作れない生物Dが生まれる可能性があります。
生物Cは酵素B'を生産しますが利用できません。
生物Dは酵素Bを生産しますが利用できません。
そのような生物の場合、
成長できないとか
繁殖できないとか
成長速度が低下するとか
障害を発生する可能性があります。
DNAの話なのでどの様な障害が出るか。
もしくは障害が起きないかは
サイコロを振った結果でしかないと思います。
しかし、上手くいかない可能性が高いだろうと言うのは普通に推測出来ると思います。
それを詳しく調べることは出来ると思いますが。
DNAマップを調べたりコストのかかる調査をしないと行けないと
思いますので、やっているかどうかわからないと思います。
ご紹介いただいた本を、図書館検索にかけたのですが、残念なことに蔵書が無いようです。
機会があれば、探してみようと思います。
なるほど、交雑種に障害が発生する可能性が多いのは想像できます。
その場合、交雑種(F1)は、体の弱い個体が多いので、繁殖力が少ないのでしょうか?
それとも交雑種(F1)自体は、健康でも生殖に不利な点があるのでしょうか?
個別の事例、と言われるかも知れませんが、ひとまずラバ(ロバとウマの雑種)について。
この辺りで議論されていたようですね。
http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/board010611.html
こちらには、染色体の数も含めて書かれています。(ウマの染色体は64本でロバは62本)
http://d.hatena.ne.jp/e_and_r/20070717
するとラバは63本になるので、減数分裂ができない、という。
一応書いておくと、減数分裂というのは、細胞分裂の中でも特殊なものです。
(ご存じでしたら読み飛ばしてください)
普通の細胞分裂では、細胞内の全部の染色体がコピーされるので、分裂した後の2つの細胞は、どちらも分裂前と同じ数の染色体を持っています。
しかし、減数分裂は精子や卵子を作るためのもので、分裂した後の細胞(娘細胞。4つになる)では、染色体の数が元の半分になります。
これが二つ合わさる(受精する)ことで、本来の数の染色体を持った受精卵になるわけですね。
(読み飛ばしここまで)
染色体64本のウマと62本のロバから生まれたラバが、63本の染色体を持っているのは道理ですが、63本では染色体の数を半分にできないので(奇数ですから)、まともな精子・卵子を作れないことが多い、ということのようです。
で、初めの方のリンク先では、ラバの話を離れ、双方の染色体数が同じであっても、雑種では子孫が残しにくい、という議論がなされています。
同じ種同士であれば、子どもは父親由来と母親由来、2組の染色体を持って生まれてきます。
このため、同じ種類の染色体を2つ持っているわけです。(相同染色体)
これが、減数分裂の時にお互いペアになって(対合)重要な役割を果たすわけですが、両親が違う種だと、うまいことペアが見つからず、生殖細胞が生殖能力を持たない可能性が高くなるのではないか、というわけです。
高校生物以来久しぶりの単語が多いので、微妙に用語を間違えているかも知れません。
何かありましたらコメントくだされば調べなおします。
なるほど、減数分裂時に、奇数の染色体では、正常に生殖細胞を作れない。または偶数の場合も、上手くペアにならないのですね。
様々な種の交雑種によって、(近親の場合、種無しスイカの場合、合鴨や肉牛、etc)いろいろと繁殖能力が低下する原因は、あるでしょうが、
私の好奇心は満足しました。
これにて、質問を終了したいと思います。
ありがとうございました。
#リンク先の人間の染色体数の話も興味深いですね
なるほど、減数分裂時に、奇数の染色体では、正常に生殖細胞を作れない。または偶数の場合も、上手くペアにならないのですね。
様々な種の交雑種によって、(近親の場合、種無しスイカの場合、合鴨や肉牛、etc)いろいろと繁殖能力が低下する原因は、あるでしょうが、
私の好奇心は満足しました。
これにて、質問を終了したいと思います。
ありがとうございました。
#リンク先の人間の染色体数の話も興味深いですね