ある企業のTRS(Total return to shareholder)の2002-2006のCAGRを求めたいのですが
(CAGR=2006年のTRS/2002年のTRS)^(1/(5-1))-1)
2002年のTRSがマイナスである場合は、計算ができないですし、
2006年のTRSもマイナスである場合も計算結果が異常になります。
マイナスの値を使う場合はCAGRを求めるのはそもそも間違っているのでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃいましたらご教授頂ければと思います。
TRS(Total return to shareholder)とは、TSR(Total shareholder return)と同じですか?以下の回答は、この両者が同じであるという前提ですので、間違っていたらポイントはいりません(一応自分でも調べてみたのですが分からなかったので、以下のリンクをもとにお手数ですが確認をお願いします)
http://en.wikipedia.org/wiki/Total_Shareholder_Return
CAGR=2006年のTRS/2002年のTRS)^(1/(5-1))-1の式にマイナスの数字を代入することは問題があります。この例の場合、4乗の根号の中に負の数字を入れるわけですから、解が虚数になってしまうからです。しかし、Total Shareholder Returnの定義を見てみると、そもそも、この公式を使って「年平均のTSR」を求めるには不適当な状況であるように思われます。
Total Shareholder Returnの定義をWikipediaで見ると、以下のようになっています。
TSR = (Priceend − Pricebegin + Dividends) / Pricebegin
これは、ある時点において、インカムゲインとキャピタルゲインの総和が取得価格に比べて、どの程度の割合でプラスかマイナスになっているかを示します。TSRの値に1を加えると、「○○倍」という形で計算にもちいることができます。
例
株を1000円で購入。1年後1200円に値上がり。1年間で100円の配当がついた。
TSR=(1200-1000+100)/1000=0.3
TSR+1=1.3 この1.3は、1年間でのインカムゲインとキャピタルゲインの総和が1.3倍(1000→1300)になったことを示す。
いっぽう、CAGR=Xm/Xn)^(1/(m-n))-1 という式は、Xm・Xnに、倍率を表す数字ではなく、生の数字(この場合資産の価格)が入ることが前提とされています。説明が面倒なので詳細は省きますが、上の回答者の方のリンク先やこちらなどをみても、Xm,Xnに代入する数字は、資産の金額そのものになっていることが分かると思います。
生の数字でなく、各年度の「○○倍」という数字をもとに年平均の増加率(減少率)をもとめるためには、「倍率の平均」を示す相乗平均を使います。
具体的には以下のようになります。
- 2002年-2006年のTSR=0.2, 0.3, 0.1, -0.2, 0 の時。
- まず、TSRにそれぞれ1を足して、「○倍」を表す数字にする。それぞれ1.2, 1.3, 1.1, 0.8, 1になる。
- 年平均の増加・減少倍率(相乗平均)=(1.2x1.3x1.1x0.8x1)^(1/5)
- この値から1を引くと年平均TSRになる。
マイナス云々の点ですが、TSRは最小値が-1なので1を足せば必ずゼロ以上になるので問題ありません。
ありがとうございます。
ありがたいです!