すみません。あなたなりの解釈を教えてください。
1.「語りえぬもの」とは、どういうものなのか?
2.「語りえぬものについて沈黙する」とは、どういうことなのか?
3. なぜ「『語りえぬもの』については『沈黙せねばならない』」のか?
4. 上記質問に解答する上で参考にされた「論考」中の章番号を教えてください。前後を読み返します。
5. その他参考にされている本やWebサイト等があれば教えてください。
よろしくお願いします。
専の風になって ~ 語りえぬものを語りたい人々 ~
わたしなりの解釈によれば、多くの哲学書は、翻訳文が難解なだけで、
云わんとするところは誰もが思いあたる記憶や現象にもとづいています。
哲学は、記憶や現象の中にあり、書物や研究室の中にはありません。
── わたしの本の前で 考えないでください
そこに真実はありません 書いてなんかいません
専門家が束になって あやしい本を 売りあるいています
♪
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/sennokazeninatte....
── Mary Frye 詞/新井 満・訳詞・作曲《千の風になって》
分りきったことを、もっともらしく語ろうとしたり、分らないことを
分ったように書いたり、あるいは分らなくてもいいことを、分りやすく
語ることは、ほとんどの人にとって、知的遊戯にすぎないのです。
── 美は人を沈黙させる、とはよく言われる事だが、すぐれた芸術作
品は、かならず言うに言われぬものを表現していて、これに対しては、
なすところを知らず、僕等はやむなく口をつぐむのである。
── 小林 秀雄《モオツアルト 194612‥ 創元》
上記をふくめて、さらに難しげな表現を下記にまとめました。
http://q.hatena.ne.jp/1164214634#a639936
究極の美学 ~ 空白:余白=静寂:沈黙 ~
一応、大学で哲学を専攻しまして、ヴィトゲンシュタインも多少かじりました。色々解釈があると思いますが、とりあえず自分の記憶をもとに答えます。
1.「語りえぬもの」とは、どういうものなのか?
美とは何か、正義とは何か、神は存在するか、死とは何か、幸福とは何かといった(ヴィトゲンシュタイン以前の)従来の哲学的問題。
2.「語りえぬものについて沈黙する」とは、どういうことなのか?
上記の問題について、あれこれ議論するのは無駄であるし、何より問いそのものが無意味であるため、何も語らないということ。
3. なぜ「『語りえぬもの』については『沈黙せねばならない』」のか?
2の回答と重なりますが、何を言っても無意味であるため、そのような問いを考えたり、議論したりすべきではないと(論考を書いた時期の)ヴィトゲンシュタインは思ったから。
4. 上記質問に解答する上で参考にされた「論考」中の章番号を教えてください。前後を読み返します。
1~3.05, 6~7は個人的に分かりやすく、印象に残っています。この回答についてもこれらが参考になっています。
5. その他参考にされている本やWebサイト等があれば教えてください。
野矢茂樹訳の「論考」「論考を読む」、飯田隆の「言語哲学大全第2巻」あたりが参考になるかと思います。
冒頭でも述べましたが、論考は様々な観点から解釈が可能だと思います。ヴィトゲンシュタインが何を目的に論考を書いたのか。それを意識しながら読まれることをお勧めします。
回答ありがとうございます!
1.確かに、「~とは何か」と後ろにつくタイプの問いは、面倒臭そうです。一般に広く知れ渡っている言葉を再定義する問いなんて、大勢で話せば話すだけ揉めそうです。
2.時間や労力の無駄なんですね。
3.「何を言っても無意味である」というのは、そうなのかなぁと思います。確かに「ただ一つの答えを出せるはずだ」と信じきっている人がいるとして、「いや、そんなことはないよ」と言ってあげるのは、相手にとってもありがたいことなのかもしれません。「論考」の真ん中がまだ飲み込めないので、なぜ上記の問いが無意味であるのか分かりませんが・・・
4.ありがとうございます。読み返してみます。
5.野矢さんの訳、流れるような日本語で好きでした。当たってみます。
>ヴィトゲンシュタインが何を目的に論考を書いたのか
すごく知りたいです。
回答ありがとうございます!
>分りきったことを、もっともらしく語ろうとしたり、分らないことを分ったように書いたり
これは本当にそうだなぁと思いました。
>分らなくてもいいことを、分りやすく語ること
これはすごいスキルですね!
できたら1.2.3.4.5にお答えいただけると嬉しいです。やりとりが成立してないです。