普通ローンの貸付は貸付先の人間の信用度を調査して返済能力のありそうな人にしか貸しません。
ですが、サブプライムローンは低所得者向けのローンであり、大した信用調査もせず返済能力に問題がある人たちにも貸し付けをしていた実態があるので、そりゃー返済できない人がウジャウジャ出てくるのも当然ですよね。
ということです。
ちなみにサブプライムローンはその名の通り「サブプライム層(低所得者)」向けのローンなので将来問題になることは予想されます。
何故このローンが成り立つとされたのかの理由は、今は貧乏でも土地価格は将来すごく上昇するはず、だからその土地を与えておけば将来はきっと返済ができるだろう、というとても無責任な論理が根拠なのです。
ローンの金利もそういう考え方を反映しており、返済当初(貧乏時代)はとても低金利ですが、返済後記(地価上昇で貧乏じゃなくなってるはずの未来)には徐々に上がって最終的に10%を超える高金利になっています。
日本の年金問題で政府が示出生率の上昇など、無根拠で楽観的な予想ほど性質が悪いものはないですね、ということです。
もともと、サブプライムとはその言葉(Sub Prime)の通り、優良顧客(Prime)ではない(Sub)人たちに向けた融資制度です。
つまり、返済能力が弱い人たちに高金利で住宅ローンを組ませるというものです。その為、返済できない人たちが多いことを見越した上でのローン制度なのです。
では、なぜそんな人たちに住宅ローンを組ませるのかというと、住宅自体を担保にすることができるためです。もし、返済が滞ってしまった場合でも、住宅の値段が上がり続けていれば、それを取り上げれば銀行の利益になるというわけです。しかし、それはあくまでも「住宅の価格が上がり続ければ」の話。日本の土地神話、バブルと同様でそのようなことはあり得ないのです。
住宅の価格は上がらなくなり、返済できない人たちから担保を取り上げても利益にならなくなってしまいました。さらにこのローンを証券化した商品などがあるのですが、その格付けが下がって誰も買わなくなり、銀行などは融資が焦げ付いてきてしまったのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%83%97%E3%83%A...
えっと。まずサブプライムローンがどういうものかを説明しますね。
低所得や破産の為に信用度が低くなっている人たちのことをサププライム層と呼び
アメリカ人の25%を占める
これに対し平均所得以上の人はプライム層
サブプライム層の人にも貸付しますので、誰でも住宅がもてますよ。
けれど、金利は高いですよ。これが、サブプライムローン
サブプライムの住宅ローン全体に占めるシェア(占有率)は、
2000年は2.8%だったのが、現在は13.6%、融資残高は約1兆3000億ドル
急成長の背景には、住宅価格は値上がりし続けるという根強い「土地神話」がある。
全米平均の住宅価格は00年~03年まで前年比6~7%の上昇率だったが、
04年第3四半期から06年第2四半期まで、前年同期比10%を超える上昇を続けた。
サブプライムの利用者には、値上がりを期待し転売目的で購入した人や、
値上がりした自宅を担保に新たなローンを借りて、消費などに使った人も少なくない。
だが、実際には見込み外れ。サブプライムは、
当初の金利は年5~6%だが、数年後に10%を超える高金利となる商品が多い
購入後に住宅が値上がりすれば、担保価値が高まって、
サブプライムより金利の低い「プライムローン」に借り換えできる。
ところが、米金融当局が金融の引き締めに転じて金利が上昇したこともあり、
住宅価格の上昇にブレーキがかかった。06年10~12月期は5.9%の上昇にとどまり、
都市によってはマイナスに転じた。
このため、高金利に切り替わる前にプライムに移ろうと考えていた利用者が
借り換え出来ず、返済に行き詰まるケースが続出した。
こうしてローンの焦げ付きが増え、06年12月以降サブプライムを手がけていた
中小ローン会社約20社が経営破綻した。
そして決定打ともいうべき、大手ニューセンチュリー・ファイナンシャル社が
3月13日に取引銀行から融資を打ち切られ、NY証券取引所で上場廃止になった。
「さらに破たんする会社が出てくる」(JPモルガン・チェースのマイケル・フェロリ氏)
との見方から、同日の株価は大幅に下落、世界同時株安の一因となった。
そして3月14日には、2005年10~12月期の住宅ローン延滞率が13.3%と発表。
ますますサブプライムローンが悪化の意図を辿ることとなりました。
簡単に言えば、失業率や賃金の問題ではなく、そもそも家をもつことなんて普通に考えたら不可能なサブプライム層
日本で言えば住民税や所得税を課せられない程度以下の収入しかない人達が
返すあてもないのに、まずは低金利でお金を借りる
暫くすれば金利が上がることを知ってかしらずか
土地神話があったので購入した家などを転売すれば利息を払っても儲かりますよ
と言われていたのが、飽和状態で誰も買わないという情況にいつの間にかなっていた
そのため、売却も不可能だし、もともと収入はギリギリなので返済を続けるなんて最初から不可能
結果、破産となるんです。
主には借り入れ当初の返済額の低い状態から高い状態へと移行することによって、返済不能になっているのだと思います。また、これまでは住宅価格が上昇していたために、金利が高くなって返せなくなっても、家を売って返済可能だったものが、住宅価格が下降し始めたために家を売っても返済できなくなってきているのだと思います。
「サブプライム」あたりで検索をかければいろいろ出てきます。
例えば
http://www.dir.co.jp/publicity/column/070322.html
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A5%D6%A5%D7%A5%E9%A5%A4%A5%...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%83%97%E3%83%A...
「金利のリセット」がその理由です。
サブプライムローンの多くは、最初の2,3年は低い金利=低い月々の返済額だけど、それ以降は金利が市中金利プラス大きめの利鞘にリセットされるものです。
2,3年前のサブプライムローンの金利変更が最近になって変更され、月々の返済額が増加→滞納、というわけです。
また、まだ金利リセットが実際には起こっていなくても、リセット後の返済を試算してみてどうやってもローンを払えないとなると、まだリセットされてないうちから滞納する借り手もいるようです。
http://www.moodys.co.jp/PDF/Subprime/sf203.pdf
またアメリカの失業率統計ですが、これは非合法移民労働者をカバーしきれていない問題があります。
つまり非合法移民労働者はもっとも景気に敏感に雇用され解雇される存在です、実際には移民労働者が解雇されているとすれば、アメリカの失業率は実は上がっているとも考えられます。
とはいえこの件は、サブプライムの借り手が不法移民労働者であることはさすがに少ないと思われ、滞納率の上昇とは直接の関係がないでしょうが、念のため
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