子供の頃に絵本などで目にしたことがある「昔話」。

しかし、現在では物語の真実が明かされ、子供の頃の物語と全く違う物語が・・・
そこで、本当はこんな内容なんだ!と、
驚かれた昔話を教えてください。
「桃太郎」や「浦島太郎」などの真相は有名なお話ですが、
あなたがビックリした!!と感じた物語と、その内容を教えてください。
「桃太郎」「浦島太郎」以外でお願いします!!

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  • 終了:2008/03/27 00:25:02
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回答4件)

id:sakurazusi No.1

回答回数78ベストアンサー獲得回数6

ポイント27pt

「かちかち山」

http://www.pleasuremind.jp/COLUMN/COLUM130.html

日本の昔話の殆どが明治だか大正だかに、

子供向けに残酷なシーンをカットして修正されたのですが

昔話の中には残酷な物語が実に多いです。


かちかち山のお話でも、

つかまってお婆さんに狸汁にされそうになった狸が

逆にお婆さんを鍋にして、

それと知らないお爺さんがお婆さんを煮た鍋を

狸汁だと思って食べてしまうという筋書きが本来のものらしいと知った時は

そりゃあ非常にショックを受けたものでした。

ほんと、そりゃあ復讐したくもなります…。

でも狸にしたら自分にされそうになったことを

やりかえしただけなんですけどね。


「シンデレラ」

http://kuromamecha.jugem.jp/?eid=120

ガラスの靴(原本ではガラスではなく翻訳されるときに

誤訳されてガラスの靴になったらしいです)

をもって王子様の使者がシンデレラを探している時、

足のサイズが合わないからと

足を切ってサイズをあわせようとしたというエピソードがあるらしいです。

そこまでやるか!と吃驚しました。

id:kafu11

ありがとうございます!

グリム童話のお話は色々有名ですよね。

日本の昔話で「桃太郎」のように

流れてきた桃を食べたら若返った!

的なお話があったらよかったです。

2008/03/20 01:52:39
id:se-tu-na No.2

回答回数44ベストアンサー獲得回数1

ポイント27pt

シンデレラ→姉達が靴に足が入るようにかかとを切り落とすなど。しかし、ストッキングに血がついておりばれてしまったそうです。

ヘンゼルとグレーテル→隙を見て魔女を焼き殺し、宝石や真珠を持って家に帰ったそうです。

他のものは下記URLで色々とみられます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%A0%E7%AB%A...

id:kafu11

ありがとうございます!

ウィキペは誰でも最初に見るものなので

避けて欲しいのは本音です。

2008/03/20 01:54:32
id:jane No.3

回答回数1449ベストアンサー獲得回数22

ポイント26pt

本当は恐ろしいグリム童話

本当は恐ろしいグリム童話

  • 作者: 桐生 操
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • メディア: 単行本

本当は恐ろしいグリム童話

rakuten:book:10755228:detail

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■白雪姫

王子様からのキスで命を落とした、もしくは、深い眠りについてしまった白雪姫を目覚めさせるというシーンが非常に印象的なグリム童話の中でも赤ずきんに次いで有名な物語ではないでしょうか。ですが、この白雪姫も中々怖いストーリー構成だったりします。

1.白雪姫は召使

まず、白雪姫は小人達と仲良く暮らすという表現になっていますが、原作のグリム童話では、白雪姫は、炊事、洗濯、掃除、縫い物、編み物といった家事を全て引き受けるなら匿うという条件の下、暮らしていました。それでも、小人達は白雪姫の美しさから丁重な扱いはしていたようです。

2.三度目の正直で命を落とした白雪姫

そして、毒りんごで眠りについてしまう白雪姫ですが、原作では毒りんごも含めて3回も魔女(お后)の罠にかかっているのです。一度目は紐で首を絞めて、二度目は毒を塗った櫛で、三度目がご存知の毒りんごです。そして、三度目の正直とてもいうのか、3回目にしてやっと白雪姫は深い眠りについてしまったのです。

3.見せ場のない王子様

しかし、そのあと王子が現れて、あまりに美しい白雪姫を気に入って、棺桶ごとお城に連れて帰ろうとしました。そのときに、棺桶を運んでいた男の一人が白雪姫の背中を強く叩いたところ、喉の奥に詰まっていたりんごが飛び出し、白雪姫が生き返り王子と結婚して幸せに暮らしました。

4.知られざる、お后の悲劇

通常であればここでおしまいなのですが、原作はまだ少し続きます。なんと、最後の最後にお后が熱された靴をはかされて、その命が尽きるまで踊らされたということです。白雪姫において、もっとも恐ろしいシーンといえます。


■赤ずきんちゃん

昔、小さなかわいい女の子がいました。その子を見た人は誰でもその子が好きになりました。

でも、その女の子を一番好きだったのはおばあさんで、その子に何をあげたらいいのか

わからないほどでした。

あるときおばあさんは、女の子に赤いビロードでできたずきんをあげました。

そして、そのずきんはとてもよく似合って、女の子はそれしかかぶろうとしなくなったので、

赤ずきんと呼ばれるようになりました。ある日、お母さんが赤ずきんに言いました。

「おいで、赤ずきん。ここにケーキとぶどう酒の入った瓶があるわ。

これを、おばあさんに届けてちょうだい。おばあさんは病気で弱っているの。

これで、おばあさん、元気がでるわ。ちゃんとお行儀よくして、私からよろしく言ってね。

きちんと道を歩いて、横道にそれるんじゃありませんよ。

そうしないと、ころんでビンを割ってしまいますからね。

そうしたら、病気のおばあさんにあげるものがなくなってしまうでしょ」

赤ずきんは、ちゃんと言われたようにする、とお母さんに約束しました。

おばあさんは、遠くの森の中に住んでいました。村からは30分かかりました。

森の奥にはいると、赤ずきんは狼に会いました。

けれども赤ずきんは、それがどんなに悪い動物であるか知らなかったので、狼をこわがりませんでした。

「こんにちは、赤ずきん」-「まあ、こんにちは、狼さん」-

「こんなに朝早く、どこに行くんだい、赤ずきん」-「おばあさんのところよ」-

「前掛けの下に何をもっているんだい?」-「おばさんは病気で身体が弱っているの。

それで、ケーキとぶどう酒を持っていってあげるのよ。昨日うちでケーキを焼いたの。

おばあさんに元気になってもらわなくてはね」-

「赤ずきん、おばあさんはどこに住んでいるんだい?」-

「森のあと15分はたっぷり行ったところよ。3本の大きなぶなの木の下におばあさんの家はあるの。

下には胡桃の茂みがあるから、行けば分かるわ」

と、赤ずきんは言いました。

狼は、こいつの脂ののったいかしたごちそうだぞ、どうやってかかれば、

ものにできるかな、と心の中で思いました。

「ねえ、赤ずきん」狼は言いました。

「森のきれいな花を見なかったのかい。どうして、まわりを眺めてみようとしないんだい。

どんなに小鳥たちが愛らしく歌っているのか、聞こうともしないじゃないか。

わき目もふらずに歩いて、まるで村の学校に行く時みたいだな。森の中はこんなに愉快だっていうのに」

赤ずきんは目を上げて、お日様が木々の間から差し込むのを見ました。

きれいな花がたくさん咲いているのも見ました。

赤ずきんは「まあ!おばあさんに花束を持っていってあげたら、きっと喜ぶわ。

まだ早いから間に合うわね」と思いました。

そして花をさがしに森の中へかけていきました。

そして1本の花を折ると、あそこへ行けばもっときれいなのがあると思って、

花を追ってどんどん森の奥へ走っていきました。

けれども狼は、まっすぐおばあさんの家へ行き、扉をノックしました。

「そこにいるのは誰だい?」-「赤ずきんよ。おばあさんにケーキとぶどう酒

を持ってきたのよ。開けてちょうだい」-「扉のをお下げ」おばあさんは言いました。

「体が弱って起き上がれないんだよ」狼がを下げると、扉はぱっと開きました。

狼は中に入り、まっすぐおばあさんおベッドへ行き、おばあさんを呑みこんでしまいました。

それから狼はおばあさんの服を取り、それを着ると、おばあさんのボンネットをかぶり、

おばあさんのベッドに横になって、ベッドの前のカーテンを閉めました。

一方、赤ずきんは花をさがしてあちこち走り回り、もうそれ以上持ちきれなくなると、

やっとおばあさんの家に向かいました。

やってきてみると、扉が開いていたので、赤ずきんは不思議に思いました。

そして部屋の中へ入ると、なんだかいつもとは違って見えました。

赤ずきんは「どうしたのかしら、今日はとっても恐ろしい気がするわ。

いつもはおばあさんのところに来るのがうれしいのに」と思いました。

それから赤ずきんはベッドのことろに行くと、カーテンを開けました。

するとおばあさんは、ボンネットを深くかぶり、おかしな様子をしていました。

「まあ、おばあさん。なんて大きな耳をしているの!」-「おまえがよく聞こえるようにね」-

「まあ、おばあさん。なんて大きな目をしているの!」-「おまえがよく見えるようにね」-

「まあ、おばあさん。なんて大きな手をしているの!」-「おまえをよく抱けるようにね」-

「でも、おばあさん。なんてものすごく大きな口をしているの!」-「おまえがよく食べられるようにね」

そう言うと、狼はベッドから跳び出て、かわいそうな赤ずきんにとびかかり、呑み込んでしまいました。

狼は脂ののったごちそうを食べてしまうと、またベッドに横になり、

すごいいびきをかき始めました。

ちょうど猟師が通りかかり、どうしておばあさんがあんないびきを

かいているのだろうか、ちょっと様子を見なくては、と思いました。

そこで中に入り、ベッドの前に来ると、そこには猟師が長いことさがしていた

狼が横になっていました。

こいつがおばあさんを食べたにちがいない、ひょっとしたらまだ救け出

せるかもしれない、銃で撃つのはやめよう、と猟師は考えました。

そこで猟師ははさみを取り、狼のお腹を切り開きました。

2、3度チョキチョキとやると、赤いずきんがちらちら見えました。

もうすこし切ると、女の子が跳びだしてきて言いました。

「ああ、びっくりした。狼のおなかの中って、なんて真っ暗なんでしょう」

それから、おばあさんも生きて出てきました。

赤ずきんは、大きな重たい石を拾ってきて、狼のお腹に詰めました。

狼は目を覚ますと、跳んで逃げようとしましたが、石があまり重かったので、倒れて死んでしまいました。

それで3人とも満足しました。猟師は、狼の毛皮をはぎました。

おばあさんは赤ずきんの持ってきたケーキを食べ、ぶどう酒を飲みました。

そして、赤ずきんは心の中で思いました。

「もう一生、お母さんにいけないって言われたときには、ひとりで道からそれて、森に入ったりしないわ」

こんな話しもあります。あるとき、赤ずきんが、またおばあさんに焼き菓子を

持っていった時、別の狼が赤ずきんに話しかけ、道からそれさせようとしました。

けれども赤ずきんは用心をして、さっさと先へ行きました。

そしておばあさんに、狼に逢ったこと、狼がこんにちはと言ったけれど、

目は意地悪そうだったことを話しました。

「往来の真ん中でなかったら、食べられていたわ」-「おいで」と、おばあさんは言いました。

「狼が入ってこられないように、扉に鍵をかけましょうね」

それから少しして、狼が扉をたたいて、大きな声で言いました。

「開けてちょうだい。おばあさん、赤ずきんよ。おばあさんに焼き菓子を持ってきたわ」

けれども赤ずきんとおばあさんは、黙っていて、扉を開けませんでした。

すると悪い狼は、何度も家のまわりを歩き、とうとうしまいには、屋根に飛び上がりました。

そして、晩になって赤ずきんが家に帰るまで待って、こっそりあとをつけて、暗闇で食べてしまうつもりでした。

けれどもおばあさんには、狼の考えていることがわかりました。家の前には大きな石の桶がありました。

「赤ずきんや、バケツを持っておいで。おばあさんね、きのうソーセージをゆでたんだよ。

そのソーセージをゆでた水を、石の桶に運んでおくれ」

赤ずきんは、大きな大きな石の桶がすっかりいっぱいになるまで水を運びました。

すると、ソーセージの香りが狼の鼻に上がっていきました。

狼はくんくん匂いを嗅ぎ、下を見ました。

そして、首をあまり長く伸ばしたため、とうとう持ちこたえることができなくなり、

ずるずると屋根から滑り落ちて、ちょうどあの大きな桶の中に落ちてしまい、溺れ死んでしまいました。

赤ずきんは喜んで、無事に家に帰りました。


■ヘンゼルとグレーテル

ある大きな森のそばに、ひとりの貧しいきこりが住んでいました。

きこりには、何も食べる物がありませんでした。おかみさんとヘンゼルとグレーテルというふたりの

子供のための、その日その日のパンさえろくにありませんでした。

ある時、それさえも手に入れることができず、どうしようもなくなりました。

夜、心配のあまり寝床でごろごろ寝返りをうっていると、おかみさんが言いました。

「ねえ、おまえさん。明日早くふたりの子供を連れてお行き。それぞれにあと一切れずつ

パンをやって、森へ連れ出すのさ。木が一番生い茂った森の真ん中へね。

そして、火を起してやったら、そこを離れてふたりを置いてけぼりにすればいいよ。

もうこれ以上ふたりを養ってはいけないもの」「なにを言うんだい、おまえ」きこりが言いました。

「自分の可愛い子供を森のけだもののところへ連れて行くなんて、そんなことできやしないよ。

すぐに子ども達を八つ裂きにしちまうよ」「おまえさんがそうしないんなら、わたし達はみんな一緒に

飢え死にするしかないよ」おかみさんがきこりをうるさくせめたてたので、ついにきこりも承知しました。

ふたりの子供たちもお腹がすいてまだ眠れずにいたので、母さんが父さんに

言ったことをみんな聞いてしまいました。

グレーテルは、もうおしまいだと思って、悲しそうに泣き出しました。けれどもヘンゼルが言いました。

「静かに、グレーテル。めそめそするのはおよし。僕がなんとかするから」

そう言うとヘンゼルは起き上がり、上着を着て、くぐり戸を開け、こっそりと外へ出ました。

外は月が明るく照り、白い小石がまるで銀貨のように輝いていました。

ヘンゼルはかがんで、上着のポケットに入るだけの小石を詰め込むと、家へ戻りました。

「元気をお出し、グレーテル。そしてゆっくりとお休み」それからヘンゼルはまたベッドに入って眠りました。

朝早く、まだ日も昇らぬうちに、母さんがやってきてふたりを起しました。

「さあ、ふたりとも起きるんだ。森へ行くんだよ。パンを一切れずつあげるからね。

だけど、ちゃんと考えて、食べないでお昼に取っておくんだよ」

ヘンゼルのポケットには小石がたくさん入っていたので、グレーテルがパンを前掛けにくるみました。

それからみんなは森の中へ入って行きました。

しばらく歩いていくと、ヘンゼルが立ち止まって、家のほうを振り返りました。

すこしするとまた立ち止まっては振り返り、立ち止まっては振り返りました。父さんが言いました。

「ヘンゼル、立ち止まって何を見ているんだい。足元を良く見て、さっさと歩くんだ」

「だって父さん、僕の白い子猫を見てるんだよ。屋根の上に座って、僕にさようならをしているんだ」

すると、母さんが言いました。「ばかだね。あれはおまえの子猫なんかじゃないよ。

朝日が煙突に照り付けているのさ」けれどもヘンゼルは子猫を見ていたわけではありませんでした。

その度にピカピカの小石をひとつずつポケットから取り出しては、道に落としていったのです。

みんなが森の真ん中までやってくると、父さんが言いました。

「さあ、薪を集めておいで。こごえないように火を起こすから」

ヘンゼルとグレーテルは小枝を集めてくると、小山のように積み上げました。

それからその薪に火がつけられ、炎が燃え上がると、母さんが言いました。

「さあ、火のそばに横になって寝ていなさい。父さんと母さんは森の中へ行って木を伐ってくるからね。

おまえたちを連れに戻ってくるまで待っているんだよ」

ヘンゼルとグレーテルは火のそばに座りました。昼になったので、それぞれのパンを食べました。

それからまた、夜になるまで待っていました。けれども父さんと母さんは戻ってきませんでした。

誰もふたりを迎えにやって来はしませんでした。いよいよ真っ暗な夜になると、グレーテルが泣き出しました。

けれどもヘンゼルが言いました。「月が昇るまで、もう少し待つんだ」

そして月が昇ると、ヘンゼルはグレーテルの手を取りました。

小石が真新しい銀貨のように輝いて、ふたりに家への帰り道を教えてくれました。

ふたりは夜どうし歩きました。そして朝がくると、父さんの家に戻ってきました。

父さんはしぶしぶ子ども達を置き去りにしていたので、子ども達の姿をもう一度目にすると、心から喜びました。

母さんも嬉しそうにしていましたが、心の中では怒っていました。

それから間もなく、また家にパンがなくなってしまいました。

そしてヘンゼルとグレーテルは、夜、母さんが父さんに話しているのを耳にしました。

「一度は子ども達が帰る道を見つけて、私もそれでいいことにしたけど、また家には

パンのかたまりが半分しか残っていない。明日ふたりが家に戻ってこれないように、

森のもっと奥深くまで連れて行っておくれ。そうでもしなけりゃ、私たちはもうどうにもならないよ」

きこりは心が重くなりました。パンの最後の一口まで子ども達と分け合うほうがよほどましだ、と思いました。

けれども、一度あんなことをやってしまっているので、いやだ、とは言えませんでした。

ヘンゼルとグレーテルは、両親の話を聞いてしまいました。ヘンゼルは起き上がって、

また小石を拾いに行こうと思いました。ところが戸のところまでやってくると、母さんが鍵をかけてしまっていました。

けれどもヘンゼルはグレーテルをなぐさめて言いました。「いいから、お休み。グレーテル。神様がきっと僕たちを助けてくれるよ」

朝早く、ふたりは一切れずつパンをもらいました。それはこの間よりもずっと小さなものでした。

途中でヘンゼルはパンをポケットの中で細かくくだいて、何度も立ち止まって、くだいたパンを地面に落としました。

「なんでそんなにしょっちゅう立ち止まってきょろきょろしているんだい、ヘンゼル。さっさと歩くんだ」

と、父さんが言いました。「だって、僕の鳩を見ているんだよ。屋根の上に止まって、僕にさようならをしているんだ」

すると、母さんが言いました。「ばかだね。あれはおまえの鳩なんかじゃないよ。朝日が煙突に照り付いているのさ」

けれどもヘンゼルは自分のパンを残らず細かくくだいて、そのかけらを道に落としていきました。

母さんは森のずっと奥までふたりを連れて行きました。そこはふたりが生まれてから

一度も来たことのない場所でした。そこでまた、大きなたき火のそばで寝ているように、

夜になったら、父さんと母さんが迎えに来るから、と言われました。

昼にグレーテルはパンをヘンゼルに分けてやりました。

ヘンゼルは自分のパンをみんな道にまいてしまったからです。

昼が過ぎ、夜も過ぎましたが、かわいそうな子ども達のところへは誰も来ませんでした。

ヘンゼルはグレーテルをなぐさめて言いました。

「待ってろよ。月が昇ったら僕がまいたパンくずが見えるから。それで家に帰る道が分るよ」

月が昇り、ヘンゼルはパンくずを探しましたが、なくなっていました。

森の何千もの鳥たちが見つけて、みんなついばんでしまったのです。

ヘンゼルは、それでも家に帰る道を見つけようと、グレーテルを連れて歩きましたが、

まもなくふたりは大きな森の中で道が分らなくなってしまいました。

ふたりは夜どうし歩き、それから次の日も、一日中歩きました。そして疲れて眠り込んでしまいました。

それからまた一日中歩きましたが、森から出ることはできませんでした。ふたりはお腹がぺこぺこでした。

というのも、食べるものといったら地面に生えている小さな野イチゴがふたつ、みっつしかなかったからです。

3日目に、ふたりはまた昼近くまで歩いていくと、小さな家へ出ました。

その家は、まるごとパンで出来ていて、ケーキで屋根が葦かれていました。

窓は白い砂糖で作られていました。「さあ、ここで腰を下ろして、お腹いっぱい食べよう」ヘンゼルが言いました。

「僕は屋根から食べるよ、グレーテル、おまえは窓から食べろよ。とっても甘いぞ」

ヘンゼルは、もう屋根を随分食べてしまっていました。

グレーテルも、丸い窓ガラスを2,3枚食べてしまって、もう一枚もぎ取ったちょうどその時、家の中から優しい声が聞こえてきました。

「かじるぞ、かじるぞ、ぼりぼりかじるわたしの家をかじるのはだれ?」

ヘンゼルとグレーテルはとても驚いて、手に持っていたものを落としてしまいました。

そしてすぐに、小さく年を取ったおばあさんが、戸口からはうように出てくるのが見えました。

おばあさんは頭をぐらぐらさせながら言いました。「おや、可愛い子ども達、どこから来たかい?

私と一緒に中へ入っておいで。楽しませてあげようね」

そしてふたりの手を取って、家の中へ連れていきました。そこには美味しそうな食事が用意されていました。

砂糖のかかったパンケーキや、りんごや胡桃もありました。それからふたつのすてきな

小さなベッドが用意され、ヘンゼルとグレーテルはその中へもぐり込み、まるで天国にいるような気がしました。

ところがこのお婆さんは悪い魔女でした。

子ども達を待ち伏せして、おびき寄せるために、パンの家を建てていたのです。

魔女は子どもをつかまえると、殺して料理し、食べていました。

そういう日は魔女にはお祭りの日でした。それで、ヘンゼルとグレーテルが自分の

ところへやってきたとき、魔女はとても喜びました。

朝早く、ふたりが目を覚ますよりも前に、魔女はもう起きていて、ふたりのベッドのわきへやってきました。

そしてふたりの子ども達がかわいい顔で寝ているのを見ると、魔女は喜んで、

これはおいしいごちそうになるだろう、と思いました。

魔女はヘンゼルをつかむと、小さな家畜小屋へ押し込みました。

ヘンゼルが目を覚ますと、格子に囲まれていて、まるで閉じ込められた若いめんどりのようでした。

そして、ほんの2、3歩しか歩くことができませんでした。

一方、おばあさんはグレーテルを揺さぶると、大きな声で言いました。

「起きるんだ、このぐうたら娘!水を汲んだら、台所へ行って、おいしいものを作るんだ。

おまえの兄さんはあの家畜小屋にいるよ。まずはあの子を太らせて、太ったら喰ってやるのさ。

さあ、おまえは兄さんにえさをやるんだ」グレーテルは驚いて泣き出しましたが、魔女の言うとおりに

しなければなりませんでした。そこで、ヘンゼルは太るようにと、毎日とびきり上等の食事が作られましたが、

グレーテルはザリガニの殻しかもらえませんでした。

おばあさんは毎日やってきては、「ヘンゼル、指を出してみな。おまえがそろそろ丸々と太ったか、触ってみるから」

と言いました。けれども、ヘンゼルはいつでも小さな骨を差し出したので、おばあさんはヘンゼルが少しも太らないのを不思議に思いました。

4週間たったある晩、魔女がグレーテルに言いました。

「ぐずぐずしないで、行って水を汲んでおいで。おまえの兄さんがよく太っていいようと

いまいと、明日あいつを殺して煮るんだ。パンも一緒に焼けるように、私はその間にパン種をこねるとしよう」

こうして、グレーテルは悲しい気持ちで、ヘンゼルを煮る水を運びに行きました。

朝早くグレーテルは起きて、火を起し、水の入った大なべを火にかけなければなりませんでした。

「さあ、なべの水が煮立つまで気をつけるんだよ。わたしはパン焼き釜に火を起して、パンを入れておこう」

グレーテルは台所に立って、血の涙を流しました。

そして、こんなことなら、森でけだものに食べられてしまった方が良かった、と思いました。

そうしていれば、ふたり一緒に死ねたし、こんなに心を痛めることもなかったし、

わたしの大好きな兄さんを殺す為に、自分でお湯をわかすこともなかったのに。

ああ、神様。わたしたち、哀れな子どもをこの苦しみからお救いください。

その時、おばあさんが大声で言いました。

「パンがこんがりいい色になって焼き上がっているか、中をのぞいておくれ。

わたしは目が悪くて、そこまでは見えないんだよ。もし、おまえにも見えなかったら、そこの板の上にお乗り。

そうしたら、わたしが中へ押し込んでやるよ。そうすれば、中を歩いて見ることができるだろう」

けれども魔女は、グレーテルが中へ入ったら、かまどを閉めて、グレーテルも熱いかまどの中で焼いて食べてしまうつもりでした。悪い魔女はそう考えて、グレーテルを呼んだのでした。

ところが、神様がグレーテルにそのことを教えてくれたので、グレーテルは言いました。

「どうやったらいいのか分らないわ。先にやって見せてちょうだい。

おばあさんがその上に乗ったら、わたしが中へ押し込んであげるから」

そこでおばあさんは板の上に乗りました。

おばあさんは軽かったので、グレーテルはできるだけ奥のほうへ押し込みました。

そして大急ぎでかまどの戸を閉めて、鉄のかんぬきを掛けました。すると、おばあさんは

熱いかまどの中で叫び、うめき始めました。けれどもグレーテルはそこから逃げて行きました。

そしておばあさんはみじめに死ななければなりませんでした。

グレーテルはヘンゼルのところへとんで行き、戸を開けてやると、ヘンゼルが飛び出して来ました。

ふたりはキスをしあい、喜びました。魔女の家には宝石や真珠がたくさんありました。

ふたりは宝石や真珠でポケットをいっぱいにして外に出ました。それから家へ帰る道を見つけました。

父さんは、またふたりの姿を見て喜びました。

子ども達がいなくなってからというもの、父さんには1日も楽しい日はありませんでした。

これで父さんは金持ちになりました。けれども母さんの方は死んでいました。


■白雪姫

昔、冬のさなかのことでした。雪が羽のようにひらひらと降っている日、

ひとりの美しい妃が黒い黒檀の窓辺に座って縫い物をしていました。

そうやって縫い物をしながら雪を見上げたとき、針で指を刺してしまい、血が3滴、雪の上に落ちました。

そして雪の上の赤い血がとても美しく見えたので、妃はこう思いました。

「この雪のように白く、この血のように赤く、そしてこの黒檀のように黒い子どもがほしい」

そして間もなく妃は娘を産みました。雪のように白く、血のように赤く、黒檀のように黒い娘でした。

そこで娘は白雪姫と名付けられました。

妃は国中で一番美しい人でした。そして自分の美しさをとても自慢にしていました。

妃は1枚の鏡を持っていましたが、毎朝鏡の前へ行ってはたずねました。

「鏡よ、壁の鏡よ、国中一番美しい女は誰?」

すると鏡はいつもこう答えました。

「お妃さま、あなたがこの国で一番美しい」

そうやって妃は、この世に自分より美しいものは誰もいないと、はっきり知るのでした。

ところが、白雪姫はすくすく育って七つになると、とても美しくなり、妃さえしのぐほど美しくなりました。

そして、妃が鏡に「鏡よ、壁の鏡よ、国中で一番美しいのは誰?」とだずねると、鏡は答えて言いました。

「お妃さま、あなたがここでは一番美しい、けれど白雪姫はあなたの千倍も美しい」

妃は鏡がこう言うのを聞くと、妬ましさのあまり顔が青ざめました。

そしてこのときから妃は白雪姫を憎むようになりました。

そして白雪姫を見るたびに、この娘のせいで自分はもうこの世で一番美しい女ではなくなったと思い、

腹わたが煮えくりかえりました。妬ましくて妃はいてもたってもいられません。

そこでひとりの狩人を呼んで言いました。

「白雪姫を森の奥深く、遠く離れた所へ連れて行って、そこで刺して殺して、証拠に

肺と肝臓を持ってきなさい。それを私は塩ゆでにして食べるから」

狩人は白雪姫を連れて出かけました。けれども猟刀を抜いて、いざ刺そうとするとき、白雪姫が泣き出しました。

そして、命を助けてください、決して戻ってきません、森の奥へ走っていきますから、と懸命に頼みました。

白雪姫がそれは美しかったので、狩人はあわれに思いました。

そして、どうせけものたちがすぐ喰ってしまうだろうから、自分で殺さずにすんでよかった、と思いました。

ちょうどそこへ若い猪の子が走ってきたので、狩人はそれを刺して殺して、肺と肝臓を取り出すと、

証拠として妃へ持っていきました。妃はそれを塩ゆでにして、平らげました。

そして、白雪姫の肺と肝臓を食べたのだ、と思っていました。

ところで白雪姫は大きな森の中でまったくひとりぼっちになりました。

それでとても恐くなって、走り出しました。とがった石を飛び越え、いばらを抜けて一日中走りました。      

太陽が沈みそうになった頃やっと、白雪姫はある小さな家の前に出ました。それは7人の小人の家でした。

小人たちは鉱山に出かけていて家にはいませんでした。白雪姫は中へ入って行きました。

そこにあるものはどれも小さいのですが、かわいらしくて清潔でした。

7枚の小さなお皿ののった小さなテーブルがひとつありました。

お皿の横には7本の小さなスプーンと7本の小さなナイフとフォーク、7つの小さなコップがありました。

そして壁際には、7つの小さなベッドがきちんとカバーをかけられて並んでいました。

白雪姫はお腹はペコペコ、喉はカラカラだったので、どの皿からも野菜とパン

を少しずつ食べ、どのコップからも葡萄酒を1滴飲みました。

そしてとても疲れていたので、横になって眠りたくなりました。

そこで7つ目のベッドまで来て、そこに横になって眠り込みました。

夜になって7人の小人が仕事から帰ってきました。

そして7つの小さな明かりを灯すと、誰か家に入った者がいるのに気付きました。

1番目の小人が言いました。「おいらの椅子に座ったのは誰だい?」

2番目の小人が言いました。「おいらの皿から食べたのは誰だい?」

3番目の小人が言いました。「おいらのパンをとったのは誰だい?」

4番目の小人が言いました。「おいらの野菜を食べたのは誰だい?」

5番目の小人が言いました。「おいらのフォークで刺したのは誰だい?」

6番目の小人が言いました。「おいらのナイフで切ったのは誰だい?」

7番目の小人が言いました。「おいらのコップから飲んだのは誰だい?」

それから1番目の小人があたりを見回して言いました。「おいらのベッドに入ったのは誰だい?」

2番目の小人も言いました。「おい、おいらのベッドにも寝たやつがいるぞ」

そうして7番目の小人までみんなが次々にそう言いました。

そして7番目の小人が自分のベッドを見ると、そこには白雪姫が横になって寝ていました。

そこで小人たちはみんなで駆け寄って、驚いて大きな声をあげました。

そして7つの小さな明かりを持ってきて、白雪姫をしげしげと眺めました。

「おい、こいつはだまげた。おい、こいつはたまげた。なんてきれいなんだろう」

みんな大きな声で言いました。小人たちは白雪姫を見てとてもうれしくなりました。

そして起さずに、そのベッドに寝かせておきました。7番目の小人は仲間のベッドで眠りました。

それぞれのベッドで1時間ずつ寝ているうちに夜が明けました。

さて白雪姫が目を覚ますと、小人たちは、おまえは何者で、どうやってこの家に来たのか、たずねました。

そこで白雪姫は、お母さんが自分を殺そうとしたこと、けれども狩人が命を助けてくれたこと、

そして一日中走ったあげく、この家にやってきたことを話しました。

すると小人たちはかわいそうに思って言いました。

「家の仕事をしてくれて、料理をしたり、針仕事をしたり、寝床を直したり、洗濯をしてくれり、

編物をしたり、家の中をきちんときれいにしてくれるなら、おいら達のところにいてくれよ。

なにも不自由はさせないから。おいらたちは夕方には帰ってくる。

それまでに食事の用意をしておいてくれ。昼間は鉱山で金を掘っているから、おまえひとりきりだ。

いいかい、そのお妃にだけは用心するんだ。誰も中へ入れるんじゃないぞ」

妃のほうはこれでまた自分が一番の器量良しになったと信じて、朝、鏡の前へ行ってたずねました。

「鏡よ、壁の鏡よ、国中で一番美しい女は誰?」

すると鏡はこう答えました。

「お妃さま、あなたがここでは一番美しい、けれども7つの山の向こうにいる白雪姫はあなたの千倍も美しい」

これを聞いて妃はびっくりしました。

自分がだまされていたこと、狩人が白雪姫を殺していなかったことが分りました。

けれども7つの山には7人の小人しか住んでいなかったので、白雪姫はこの小人たちのところへ

行って助けてもらったのだと、すぐに分りました。

そこで妃は、どうすれば白雪姫を殺すことができるのか、あらためて考えてみました。

というのも鏡が自分を国中で一番美しいと言ってくれるまでは、どうにも気が休まらなかったのです。

けれども、どれもが確かで、十分だとは思えませんでした。

それで妃自ら、物売りのおばあさんに変装し、顔に色を塗って、誰にも分らないようにして、

小人の家に出掛けて行きました。妃は戸をたたくと、言いました。

「開けておくれ、開けておくれ、わたしは物売りのおばあさんだよ。いいものを売りにきたよ」

白雪姫は窓から外を見ました。「いったい、どんなものがあるの?」―「胸紐だよ、おじょうさん」

おばあさんはそう言うと、黄と赤と青の絹で編まれた紐を1本取り出しました。

「これがいいかい?」―ええ、欲しいわ、と白雪姫は言いました。

正直そうだし、この優しそうなおばあさんなら、中へ入れてもいいだろう、と白雪姫は思いました。

そこで戸のかんぬきを上げて、その紐を買いました。

「おや、なんてだらしない結び方だろうね」おばあさんが言いました。

「こっちへおいで。わたしがもっとうまく結んであげるよ」

白雪姫がおばあさんの前へ立つと、おばあさんは紐を取って白雪姫をきつくきつく

締め付けたので、白雪姫は息ができなくなって、死んだように倒れてしまいました。それでおばあさんは満足して帰っていきました。

それから間もなくして、夜になると、7人の小人たちが家へ帰ってきました。

そして白雪姫がまるで死んだように倒れているのを見て本当に驚きました。

抱き起こしてみると、紐でとてもきつく締められているのが分ったので、その紐をまっぷたつに切りました。

すると白雪姫はようやく息をし始め、生き返りました。

「これはあのお妃さまにちがいない」小人たちは言いました。

「おまえの命を奪おうとしたんだ。気をつけなくちゃだめだ。もう誰も中には入れるんじゃないよ」

さて妃は鏡にたずねました。

「鏡よ、壁の鏡よ、国中で一番美しいのは誰?」鏡が答えました。

「お妃さま、あなたがここでは一番美しい、けれど7人の小人のところの白雪姫はあなたの千倍も美しい」

 妃は驚きのあまり、体中の血が心臓に流れ込むほどでした。

というのも白雪姫がまた生き返ったのがわかったからでした。

それから妃は、どうやって白雪姫を罠にかけてやろうか、昼も夜もずっと考えました。

そして毒の櫛を作り、まったく別の姿変装して、また出かけていきました。

妃が戸を叩きました。すると白雪姫は大きな声で言いました。「わたしは誰も中はいれてはいけないんです」

そこで妃は櫛を取り出しました。白雪姫はそれが光るのを見て、それにその人が今まで

見たことない人だったので、戸を開けて、その櫛を買いました。

「こっちへおいで。わたしが髪をとかしてあげよう」物売りが言いました。

ところが櫛が白雪姫の髪に刺さったとたん、白雪姫は倒れて死んでしまいました。

「これでおまえは二度と起き上がることはできないだろう」と妃は言いました。

そして心が軽くなり、妃は帰っていきました。けれども小人たちが、ちょうどうまいときに戻ってきました。

そして何が起きたのかわかって、毒の櫛を髪から抜きました。すると白雪姫は目を開けて生き返りました。

そして、もう決して誰も中に入れない、と小人たちに約束しました。

さて妃が鏡の前に立ちました。

「鏡よ、壁の鏡よ、国中で一番美しい女は誰?」

鏡が答えました。

「お妃さま、あなたがここでは一番美しい、けれども7人の小人のところの白雪姫はあなたの千倍も美しい」

妃はまたこの言葉を聞くと、怒りに身体をぶるぶる震わせました。

「こうなったからにはどうしても白雪姫を殺してやる。たとえわたしの命にかけても」

それから妃は秘密の部屋へ行くと、誰も入ってこないようにしました。妃はそこで猛毒のりんごを作りました。

それは見た目には美しく赤い頬をしていて、見た者は誰でもそのりんごが欲しくなりました。

それから妃は百姓女に変装し、小人の家に行って、戸を叩きました。白雪姫がのぞいて言いました。

「わたしは、誰も中に入れないの。絶対にしてはいけないって、小人たちがわたしに言ったの」

「そうかい、おまえさんが欲しくないなら」百姓女が言いました。

「無理にとは言わないよ。わたしはりんごを全部片付けたいのさ。

さあ、ひとつあげるから試しに食べてごらん」―「いいえ、何かもらってもいけないの。小人たちがいけないって」

―「恐がってるんだね?それじゃあ、このりんごを2つに切って、半分わたしが食べよう。

このきれいな赤い方はおまえさんが食べたらいい」

ところがこのりんごはとてもうまく細工されていて、赤い方の半分にだけ毒が入っていました。

白雪姫は、百姓女が自分でもりんごを食べるのを見ているうちに、りんごを食べてみたいという

気持ちがどんどん強くなってきて、とうとう窓から手を伸ばして残りの半分を受け取ると、かじりつきました。

けれどもりんごのひとかけらが口に入ったとたん、白雪姫は死んで地面に倒れてしまいました。妃は喜んで帰ると、鏡にたずねました。

「鏡よ、壁の鏡よ、国中で一番美しい女は誰?」

すると鏡が答えました、「お妃さま、あなたがこの国で一番美しい」

「やれやれこれで気持ちが落ち着いた」妃は言いました。

「これでまたわたしがこの国で一番の器量良しになったのだから。白雪姫も今度こそは生き返りはしないだろう」

夜、小人たちが仕事から帰ってくると、白雪姫が床に倒れて死んでいました。

小人たちは紐をほどき、髪になにか毒のあるものがないか見てみましたが、何をしても無駄でした。

白雪姫を生き返らせることはできませんでした。小人たちは白雪姫を棺台の上に寝かせると、

7人みんなでその周りに座り、泣いて、泣いて3日間泣き続けました。

それから埋葬しようと思いましたが、見ると白雪姫はまだ生き生きとして、

少しも死人のようには見えず、まだ美しい赤い頬をしていました。

そこでガラスの棺を作らせ、よく見えるようにその中に白雪姫を寝かせ、上に金の文字で名前と生まれを書きました。

そして毎日ひとりがが家に残って白雪姫を見守りました。                

こうして白雪姫は長い長い間、棺の中に横たわっていました。

けれども少しも腐らず、相変わらず雪のように白く、血のように赤いままでした。

もし目をあけることができたらその目は黒檀のように真っ黒だったことでしょう。

というのも白雪姫はまるで寝ているようにそこに横たわっていたからです。

あるとき、ひとりの若い王子がやってきて、泊めてもらおうとしました。

そして部屋へ入り、7つの小さな明かりにくっきりと照らされた白雪姫がガラスの

棺に横たわっているのに気付くと、その美しさに王子はいくら見てもあきることがありませんでした。

そして金文字で書かれたことを読んで、それが王女であることを知りました。

そこで王子は小人たちに、この死んだ白雪姫の入っている棺を売ってほしい、と頼みました。

けれども小人たちは、どんなに金を積まれても売るわけにはいかない、と言いました。

それで王子は小人たちに、それならばわたくしに下さい、白雪姫を見ないで生きていることもできません。

この世で一番いとおしいものとして、大切にし、敬います、と頼みました。

小人たちは王子に同情して、その棺をあげました。王子は棺を城へ運ばせ、自分の部屋へ置かせました。

王子自らそのかたわらに座り、片時も目を離しませんでした。

そして自分が出掛けなくてはならなくて、白雪姫を見られなくなると、悲しい気持ちになりました。

棺が横にいないと、なにひとつ喉をとおりませんでした。

ところが、いつも棺を担いで歩かされている召使いたちはとても腹を立てていました。

ある時、ひとりが棺を開けて白雪姫を高く持ち上げました。

「死んだ娘ひとりのおかげで、おれたちは一日中ひどい目にあっている」

そう言うと、白雪姫の背中を手でどんと殴りました。

すると白雪姫が飲み込んだ恐ろしい毒のりんごの芯が喉から飛び出し、白雪姫は生き返りました。

そこで白雪姫は王子のところへ行きました。王子はいとしい白雪姫が生き返って、嬉しさのあまり、どうしていいか分りませんでした。

そしてふたり一緒に食卓について楽しく食事をしました。

次の日、結婚式が催されました。白雪姫の罪深い母親も招待されました。その日の朝、母親は鏡の前に立ってたずねました。

「鏡よ、壁の鏡よ、国中で一番美しい女は誰?」

すると鏡が答えました、「お妃さま、あなたがここでは一番美しい、けれど若い女王さまはあなたの千倍も美しい」

これを聞いて妃は驚きました。そしてとても不安で、不安で、言いようものないほど不安でした。

けれども妬ましい気持ちにかられて、結婚式でその若い女王を見たいと思いました。

そして行ってみると、それが白雪姫だと分かりました。

そこでは鉄の上履きが火の中で真っ赤に焼かれていて、妃はそれを履いて踊らなければなりませんでした。

足はひどい火傷になりました。けれども、死んでしまうまで踊りをやめさせてはもらえませんでした。

この話も、初版では継母ではなく実母です。第2版以降から継母になりました。

妃が、「雪のように白く、血のように赤く、黒檀のように黒い子供がほしい」と言いますが

肌の白、頬の赤、髪の黒は、当時のドイツの国旗の色でした。また、この3色は

文明にも共通して見出される古い基本色なのです。

子供が生まれて白雪姫育ってくればどんどん美しくなっていきます。

この話では父親はでてきませんね。でも、父親は重要な役割を果たしていると思います。

現代とは違い、男性の性衝動がずっと無軌道だった時代、父親の心が娘に向かったとしても不思議ありません。

白雪姫が父親の溺愛の中に身を置き続けているならば、母親は娘を追い出したいと考えるでしょう。

ここで、ひとつの説が出てきます。妃は鏡に執着していますが、この本当のことを言う鏡とは、夫=王である、というのです。

肉体を持たない無機質な鏡の中の声は鏡に見入る人に一番大きな影響力、

支配力を行使している人の声に等しいと言えるかもしれません。

結婚当初は自分に向けられた言葉が、だんだん白雪姫に向けられるようになる・・

夫の愛を取り戻す為、白雪姫を遠くへ引き離し、白雪姫が

死んだ証拠として、肝臓を持ってこさせます。

19世紀ドイツでは、その人の肉を食べることで、その人の特質が自分のものになるという

民間信仰がありました。妃は白雪姫を食べることで、

自分の中に白雪姫の美しさを取り込もうとしたのです。

でも、妃自身が姫を殺しに行った時、妃は本当に姫を殺そうとしたのでしょうか?

小人たちは、手当らしい手当をして生き返った訳ではないですし

りんごもただ、喉に詰まらせただけかもしれません。

白雪姫が父から離されたことで母を恨んでいたのかもしれないのです。

りんごは、女性の愛と性のシンボルと考えられています。白雪姫がりんごを口にしたことは、

近親相姦のイメージがつきまとうのです。

しかし、ガラスという透明で清浄なもので作られた棺で安置されるので、肉体と精神が清浄化されたことを表しています。

そして、父の呪縛から解かれ、王子と結婚できるのです。

でもこの王子、いくら美しいといっても、「死体」の姫を異常なまでに欲しがっている。

王子のこの情熱は変ですよ。王子は死体愛好(ネクロフィリア)ではないのでしょうか。

姫が目を覚ましたとき、少しがっかりした思いますが・・。

初版では、白雪姫はよく知られている王子のキスで目を覚ますのではなく

王子の召使いの腹立ち紛れにやったことにより目を覚ましています。

また、他にも父親のまじないにより目を覚ますバージョンもあります。グリムは色々ある結末の中から

上記の目覚め方を選んだのです。決定版よりずっとあっさりしています。

最後に妃は中世ヨーロッパで実際に行われていた魔女裁判により殺されてしまいます。

上に書いたように、白雪姫が妃を恨んでいたら・・。実際に、親が気に入らないというつまらない理由で

子供が親を告発することはよくありました。

白雪姫は7歳の割にしたたかです。炭火で焼けた靴を履かされ、苦しみ、のた打ち回って死んでいく母親を

平然と見ている7歳の白雪姫・・・。

白雪姫は本当は恐い女ではないでしょうか。



http://wdshe.jp/disney/special/cinderella/index.jsp

ディズニーDVD公式 | シンデレラ DVD 公式サイト

他の方も書いていますが、シンデレラ(灰かぶり姫)は驚きがいっぱいです!

1.シンデレラの本名はEllaです。

Ellaは一日中雑用に追われ、姉が寝たあとに、やっと台所の暖炉のそばで灰にまみれながら休息をとることができるのです。そんなEllaを見て、継母は叫びます。「いつものように灰にまみれて座っている!!そんなお前はEllaの代わりにCinder-Ellaと呼ぶのがお似合いだね」

Cinderは英語で灰のことなので、Cinderella:シンデレラは、直訳すれば「灰まみれのエラ」になります。http://www.belinus.co.uk/fairytales/Files2/NurseryCinderella.htm

2.他にも助けられる点には色々な例があり、隣の家の魔法使い、小鳥たち、家の裏の木を揺すると高価なものが落ちてくるなど。

3.パーティに行くための衣服はどんなもので、靴はどんな靴だったか。

靴は、刺繍のある絹の靴、金の靴、ガラスの靴の3種類の靴がある。 グリム童話は刺繍のある絹の靴と金の靴。お城に忘れてくるのは金の靴。ペロー童話ではガラスの靴。

4.結婚式に招待された義理の姉二人は、鳥に目をつつかれて、失明してしまう。


http://web.kyoto-inet.or.jp/people/jeanne/cin/cin01.html

ここは、かなり詳しいです。

質問者が未読の回答一覧

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1 chinjuh 1599 1224 184 2008-03-20 09:14:00

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