中心A(a,b),半径rである円のB(x1,y1)における接線が(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2で
表されることを証明しなさい。
<解答例>
Bを通ってABに直行する直線は、(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)=0・・・(1)である。
一方、Bは円周上の点であるから、(x1-a)^2+(y1-b)^2=r^2・・・(2)が成り立つ。
(2)のもとで、(1)は(1)+(2)、すなわち、(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2
と同値である。
<質問>
どうして『(2)のもとで、(1)は(1)+(2)と同値である』と言えるのですか?
(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)=0・・・(1)
(x1-a)^2+(y1-b)^2=r^2・・・(2)
(1)+(2)
(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)+(x1-a)^2+(y1-b)^2=r^2
(x1-a){(x-x1)+(x1-a)}+(y1-b){(y-y1)+(y1-b)}=r^2
(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2
「(1)は(1)+(2)、」
この最初の「(1)は」は「(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2」を指そうとした誤記でしょう
何となく日本語の表現の問題のような気もしますが。
まず、証明したい式を(Q)とします。
問題文の繰返しになりますが Bを通ってABに直行する直線(1)と、Bが円周上の点であるため成立する条件(2)があります。
さて、手材としてある(1)(2)の2つを使って証明したい式(Q)を組み立てることができれば、(Q)が成立すると言えます。
証明自体は既に回答がありますので省略しますが、元々の問題ではこの証明を『(2)のもとで、(1)は(1)+(2)と同値である』と表現しています。
確かに問題文が少々不親切だとは思いますが、これは『(1)と(2)を操作したら(Q)になったよ、そしてそれは(1)+(2)で計算できるよ(=同値)』という風に解釈できると思いますが。
(投稿後にURLが必要だと言われたので、この質問のURLを貼ってきます)
(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)=0・・・(1)
(x1-a)^2+(y1-b)^2=r^2・・・(2)
(2)の下で(x1,y1が(2)を満たしているとき)、(1)⇔(3)を示せば良いのですよね?
以下、式変形はすべて同値な式変形をします。
(1):(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)=0
(x1)x-(x1)^2-ax+a(x1)+(y1)y-(y1)^2-by-by1=0 //展開
(x1)x-a(x1)-ax+a^2+(y1)y-b(y1)-by-b^2=r^2
(3):-(x1)a+a^2-(y1)b-b^2-ax-by=0
ですので(1)⇔(3)が(2)を条件として成立します。
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(1)⇔(3)で、証明になります。というのは、(1)は接線の方程式そのものだから、です。(1)と(3)が同じ、かつ、(1)は接線の方程式、なら、(3)は接線の方程式ですよね。
ありがとうございます。
ただ、(3)の式が、自分には唐突過ぎて、よくわかりません。
(3)は、どこから得られる式なのですか?
>ただ、(3)の式が、自分には唐突過ぎて、よくわかりません。
>(3)は、どこから得られる式なのですか?
原点を中心とする円の接線の公式というのがあり
円 x^2+y^2=r^2 上の点(x0,y0) における接線の方程式は
Ⅹ0・Ⅹ+Y0・Y=r^2
http://onohiro.hp.infoseek.co.jp/amanojack/m/kiso075-3.htm
これを円の中心A(a,b)にあわせてx方向にa,y方向にb移動して
(Ⅹ0ーa)・(Ⅹーa)+(Y0ーb)・(Yーb)=r^2
これが問題文の以下の式です。
(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2 ...(A)
私が証明するのであれば、
1)(A)式がB点を通ること
(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2 でx=x1,y=y1を代入し
(x1-a)^2+(y1-b)^2=r^2 Bは円上の点なのでこれを満たす。
2)直線ABと(A)が直交すること
(A)の傾きが-(x1-a)/(y1-b)
直線ABの傾きが(y1-b)/(x1-a)
掛け合わせて-(x1-a)/(y1-b)*(y1-b)/(x1-a)=-1
よって直交している
ゆえに(A)は円の接線
http://q.hatena.ne.jp/1206855629
えっと、(1)と(2)が成り立つ理由っていうのはOKなんですよね。
では、少し簡単な例を出してみます。
x-2=y-2
こんな式があったとします。これの表す式は「y=x」と同じだってことはわかりますよね。両辺に2を足しただけです。このように、等式の両辺に同じものを足しても、その式の表すものは変わりません。方程式の理論ですね。
では今回の場合です。
(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)=0
の両辺にr^2を足してみます。
(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)+r^2=r^2
ここで、(2)に出てくるrとx1、y1は(1)と同じものなので、(2)の式をそのまま(1)に通用させることができます。
よって、(1-a)^2+(y1-b)^2=r^2を、(1)の左辺のr^2に代入すれば、(1)+(2)という形になるのですが、どうでしょうか・・・。連立方程式の加減法の理論ですね。
※最初に間違えてコメント欄に同じ事を書いてしまったので、気にしないでください。
もし、回答の通りだとすると、その後の『(2)のもとで・・』という断りが不要に
なってしまいます。また、そもそも〈たす〉の思考的根拠というか、理由付けがありません。
そういうのを許すと、思考しない同値変形が無限にできることになって、数学的思考法の意味が
なくなっていくような気がするのです。
http://q.hatena.ne.jp/1206855629
「(2)のもとで」というのは、「(2)という事実があるから」ということを意味しています。(2)が成り立つ、つまり(2)の両辺は等しいから(1)の両辺に足すことができる、という根拠を補足するための記述です。この記述はあった方が親切だから書いてあるのではないでしょうか。
<足す>の思考的根拠は、足せば証明したい式になるからです。としかいいようがないです。
massa-willさんの言いたいことはわかります。偉人が証明してきた高レベルな証明を見ていると、自分も「なぜ足すのか?」「なぜ割るのか?」「なぜこれを代入することに気付けたのか」「なぜこんなことが思いつけるのか」と疑問に思う事があります。高級な証明問題などは、こんなことばかりです。実験的に、とりあえず引いたりかけてみたら証明されてしまった、というようなことです。マクローリン展開というものがあるのですが、まさにそれの証明は、「何で思いつくの!?」というものでした。有名な”e^Πi=-1”という公式は、この理論から導かれますが、その導き方も衝撃的でした。
数学的思考法で考えるのは確かに大事ですが、それだけでは限界が生じてしまう問題もあるのです。だから思考せずに同値変形をしていくことも頭に入れなくてはいけない、ということです。これは数学的思考法の意味がなくなるわけではありません。思考的な式変形と思考的でない式変形を組み合わせて難問を解いていくというのがベストなのではないでしょうか。
真摯な回答をいただけて、嬉しいです。誤解を招くような書き方だったかなあと
後になって考えたりしていました。正直、まだ何となくビシっとこない感じですが、
もう一度よく考えてみます。ありがとうございます。
>(3)は、どこから得られる式なのですか?
(3)の式は、問題文中の(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2を展開した式です。
文字化けというか、はてな記法のことを考えずに書いてしまったので。。。。。ごめんなさい
(3)式は、-(x1)a+a^2-(y1)b-b^2-ax-by=0のことです
>そもそも〈たす〉の思考的根拠というか、理由付けがありません。
誤解を恐れずに言ってしまえば、数式を変形していく理由付けなんて、ほとんどありません。だいたいが「こう変形していけば、問題が解ける」という理由です。
「なんでこんな変形するの〜?」という変形ってありますよね。それって、「こうすれば問題が解ける」というのがほとんどの理由になります。物理とかだと、ちょっと変わってくるんですけど。。。。。
>思考しない同値変形が無限にできることになって、数学的思考法の意味がなくなっていくような気がするのです
どんな数式でも、同値変形って無限個あります(両辺に+1するとか、・・・・・+nするとか)。ですけど、その中で「使える」のは一部だけ。その一部をピックアップして使うのが、数学だと思うんですけど。
ところで、「数学的思考」というのは、何のことですか?論理的思考との違いって、あるんですか?
(3)のことは、それでわかりました。ありがとうございます。
使用したことばについてですが、ことばの違いはよくわかりません。
たまたま、使ったことばです。簡単ですぎて、失礼なようですが、
これで回答になればと思います。
早速の回答をありがとうございます。
ただ、『(1)は・・』は誤記ではないと思うのです。
仮に誤記ならば、その後の『同値』という表現がおかしいです。
また、(1)+(2)が証明すべき式と等しくなっても、それだけでは
証明にならないと思うのです。