YouTubeに対して、テレビ局、音楽会社、ミュージシャンやお笑いタレントプロダクションが、違法性、あるいは宣伝メディアとしての有効性についてコメントしたものがあれば知りたいです。
やや宣伝ぽい記事ですが、コンテンツホルダーがYoutubeについてコメントしています。
http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20354002-2,00...
ありがとうございました。
前の質問での回答で例示したOK Goというバンドですが、バンドメンバーと所属レコード会社のおえらいさんが、「YouTube戦略」について語っている記事があります。
http://www.usatoday.com/tech/news/2006-11-27-ok-go_x.htm
最初はバンドが自分たちで勝手にやったことを、いろいろあってレーベルがマーケティングとして採用した、という経緯がよくわかる記事です。
非常におもしろい記事なので、ちょっと長いのですが、要点を(記事の内容の部分は引用でくくります):
OK Goは2001年にキャピトルと契約したが、あまり売れているわけではなかった。(2005年にYouTubeで話題になり、)2006年、彼らは有名なテレビ番組に出演し、CMにも出ている。YouTubeにアップしたビデオ(2作目)は、最盛期には週に100万回以上視聴され、2006年1月には「シンプソンズ」でOK Goのビデオのパロディまで登場した。そして11月、バンドは初めて、ヘッドライナーとして大規模なツアーを行なうまでになった。バンドのヴォーカリストは「今ではレコードレーベルやその親会社の重役さんが、『この前みたいに、家の庭で安っぽいことやってくれないかな(そうすればYouTubeで話題になるから)』と言ってくる。すごく変な感じ」。
バンドのYouTube戦略は誰かがいきなり思いついたものではなく、長い時間をかけて少しずつできたものだ。今30歳くらいのメンバーが12歳くらいのときにホームビデオを作っていて、それが将来的にバンドをやる結果につながった。バンドを結成してすぐに地元(シカゴ)のテレビなどに出演したものの、口パクでの出演で、それなら「微妙なダンス」をやったってよかろう、という話になった。
その後、英国のレディング・フェスティヴァルで、短い出演時間で効果的に人々に印象付けるためにステージで「微妙なダンス」をやって大受けした。それが、一連のYouTube戦略につながることになる。
彼らは次のアルバムを出すときに、ダンサーをしているメンバーの姉(または妹)に連絡をとり、あの「微妙なダンス」のビデオができた。が、それはそもそも「戦略」ではなかった。ステージで踊るダンスの確認用のものだった。
一方レーベルでは、OK Goと契約を交わしたアンディ・スレイターがCEOに就任。イマイチぱっとしないOK Goを残念に思っていた彼のところに、例の「ダンスの練習ビデオ」が届けられた。これは、レーベルの知らないところで制作されたビデオで、厳密に言えばレーベルの権利を侵害するものではあったが、スレイターはこんなビデオはダメだとは言わなかった。「バンドが自分たちの権利を行使しているのだ、本物のパンク精神だ、と考えた」と彼は述べている。キャピトルは著作権侵害で多くの訴訟を起こしていたが、OK Goを訴えることはしなかった。
キャピトルのマーケティング部門の重役は、さらに先を行った。インターンたちにその「ダンスの練習ビデオ」を彼ら自身のブログや、iFilmのような動画共有サイトにアップさせた。
バンドは、そのビデオをDVDに焼いてツアーに出た。そして観客の中でもネットに詳しそうな子にそのDVDを渡して回った。バンドのメンバーが「レコードレーベルに知られたら大変なことになるから」と言って配ると、そのビデオは翌日にはネットにアップされていた。
当時、ちょうどMySpaceや「ユーザーの作ったコンテンツ」が勢いを得ていたころで、YouTubeは立ち上がったばかり、ブログは一般的なものになりつつあるころだった。
バンドのマネージャーはネットにあまり詳しくなく、グランドプランは持っていなかった。彼はインターンがネットでこんなんになってますよと見せてくれたことで初めて「ダンスの練習ビデオ」が人気だということに気付いて、「ネットでこういうことができるのか」と思った。その彼のもとに、ベトナムのファンが例のダンスを再現したビデオが送られてきた。彼はこれはマーケティングに使えると思った。再現ビデオは、他にも、ロシア、フランス、ノルウェー、アルゼンチンなど世界各地から寄せられてきた。
そして、決定的な判断が下された。二匹目のドジョウはうまくいかないかもしれないが、同じように草の根的旋風を巻き起こすことはできないか――バンドメンバーはダンサーの姉にまた連絡をとり、次のビデオの内容を話し合った。そしてできあがった2作目のビデオは、バンド自身は「出来が悪い」と思っていたが、レーベル側とマネージメント側が全面的にプッシュした。総力を挙げてPRし、テレビにも出した。
ちょうどそのころ、YouTubeが大ブームになりつつあった。ビデオの中身もまさにYouTubeにぴったりだった。そしてまたファンによる再現ビデオが作られ、YouTubeにアップされるようになった。3週間もするころには、視聴回数は400万回にもなっていた。
最初のビデオのときとは違い、2作目ではキャピトルも準備万端でのぞんでいた。OK Goは、有名なテレビ番組に取り上げられ、有名な新聞・雑誌でも次々と取り上げられた。そして売り上げもうなぎのぼり、リリースから1年が経っていたにもかかわらず、そのアルバムはビルボードのチャートで+182%を記録した。
――とのことです。つまり、著作権ホルダーであるレーベルが、最初にバンドが「勝手に」撮影したビデオをいわば「黙認」したところからすべてが始まって、後にはレーベルがそれを「戦略」として採用したのですね。ただ、これは2005年から2006年にかけての事例で、今はもうさすがにヤナギの木の下にドジョウはいないのではないかと思いますが。
とても欲しい要点をまとめていただきありがとうございます。
興味深いです、ありがとうございます。
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ありがとうございます。
そうです、ビンゴ。