質問No1211212536のやり直しみたいで恐縮ですが。

高次元の超球(0次元から上を含む)の「超表面積」及び「超体積」の値の求め方及びその値を数学的に論理立て、分りやすく教えてください。単にURLを貼り付けるだけでなく、回答者自身の理解した説明があれば幸いです。(できるだけ平易に)
何次元でも結構ですが3次元で止めない様お願いいたします。

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  • 終了:2008/06/04 00:05:02
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id:dungeon-master No.1

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2次元球がx^2+y^2≦r^2、3次元球がx^2+y^2+z^2≦r^2、のようにあらわされる領域であることを考えると、

1次元の球は、x^2≦r^2ということで、1次元直線上にある-x~xの2rの領域ということになるでしょう。

同様に、4次元球がx^2+y^2+z^2+w^2≦r^2 となります。


ガウス積分とかやると一発なんですが、

http://www.geocities.jp/the_cloudy_heaven/laboratory/highsphere/...

そのような回答は求められていないようですし、漸化式を出してこうだといっても埒が明きませんので、

こつこつ順に積分してVを求めていくことにします。

できるだけ平易にと言うことですが、置換積分と三角関数の知識が必要になってしまいました。

※途中の計算に間違いがあるかもしれません。式の書き方も結構適当です。


0次元:

単位を示せない(最初に書いた球の定義として、左辺が書けない)ので飛ばします


1次元:

x^2=r^2 → x=±rということで、-r~rの領域、Vは2r。


2次元:

y^2+x^2≦r^2 より y=±√(r^2-x^2)

xが0~rで変化する場合、yの幅(つまり2r)は0~2√(r^2-x^2)のように変化。

これを積み上げたものが面積(半円)になる。→積分します。

V=2∫[0、r]2√(r^2-x^2)dx

このままだとちょっとつらいので置換積分。

x=r*sinθとおいて、x=0のときθ=0、x=rのときθ=π/2

dx=r*cosθdθってことになるので、dx/dθ=r*cosθとなり、

V=2*2∫[0、π/2]√(r^2-(r*sinθ)^2)*r*cosθdθ

=4∫[0、π/2]r^2*√(1-(sinθ)^2)*cosθdθ  

 sin^2 t + cos^2 t = 1 より 1-sin^2θ=cos^2θなので、

=4∫[0、π/2]r^2*√(cos^2θ)*cosθdθ  

=4∫[0、π/2]r^2*cos^2θdθ

 倍角の公式から

=4∫[0、π/2]r^2*1/2*(1+cos2θ)dθ

=2*r^2∫[0、π/2](1+cos2θ)dθ

=2*r^2(θ-1/2sin2θ)[0,π/2]

=2*r^2*π/2

=πr^2


以降も同様の考え方で、前の次元のVについてrを√(r^2-x^2)で置き換えて積分する方法を

繰り返していきます。


3次元、V=2*π∫[0、r](√(r^2-x^2))^2dx

xに対応して変化する半径√(r^2-x^2)の円を想定し、それを積み上げることで体積を求めます。

V=2*π∫[0、r](r^2-x^2)dx

=2*π(r^2x-1/3x^3)[0、r]

=2*π(r^3-1/3*r^3)

=2*2/3*πr^3

=4/3πr^3。


一旦ここで整理してみると、各次元のVはVn=Kn*r^n の形で見ることができ、

n=1,2,3 に対して、Knは 2、π、4/3π となっています。


4次元:

xに対応して変化する半径√(r^2-x^2)の球を想定し、それを積み上げることで超球のVを求めます。

K(3)=4/3πとすると、V=2*K(3)∫[0、r](√(r^2-x^2))^3dx

2次元のときと同様に x=r*sinθとおくと、x=0→θ=0、x=r→θ=π/2、

dx=r*cosθdθってことになるので、dx/dθ=r*cosθ

つまり、V=2*K∫[0、π/2](√(r^2-r^2*sin^2θ)^3*r*cosθdθ (Kの括弧は省略)

=2*K∫[0、π/2](r√(1-sin^2θ))^3*r*cosθdθ … 1-sin^2θ→Cos^2θをつかって

=2*Kr^4∫[0、π/2](√(cos^2θ))^3*cosθdθ

=2*Kr^4∫[0、π/2](cosθ)^3*cosθdθ

=2*Kr^4∫[0、π/2](cosθ)^4dθ   この形が重要らしい

=2*Kr^4∫[0、π/2](cos^2θ)^2 dθ

=2*Kr^4∫[0、π/2](1/2*(1+cos(2θ))^2dθ  2倍角の公式を適用

=2*Kr^4*(1/4∫[0、π/2](2cos2θ+1+cos^2(2θ))dθ)

=2*Kr^4*(1/4∫[0、π/2](2cos2θ+1+(1-cos4θ)/2 )dθ) もう一度、2倍角の公式を適用

=2*Kr^4*(1/4∫[0、π/2](2cos2θ+3/2-1/2cos4θ )dθ)

=2*Kr^4*1/4*(sin2θ+3/2θ-1/8sin4θ)[0,π/2]  …sinの項は引数が0とπの整数倍なので、消える

=2*Kr^4*3/8*π/2

=Kr^4*3/8*π

=4/3*π*r^4*3/8*π

=1/2*π^2r^4


5次元。K(4)=1/2*π^2

V=2*K∫[0、r](√(r^2-x^2))^4dx

=2*K∫[0、r](r^2-x^2)^2dx

=2*K∫[0、r](r^4-2r^2*x^2+x^4)dx

=2*K(r^4*x-2/3*r^2*x^3+1/5*x^5)[0、r]

=2*K(r^5-2/3*r^5+1/5*r^5)

=2*K*r^5*(15/15-10/15+3/15)

=2*K*r^5*8/15

=k*r^5*16/15

=1/2*π^2*r^5*16/15

=8/15*π^2*r^5


6次元。K(5)=8/15π^2

V=2*K∫[0、r](√(r^2-x^2))^5dx

x=r*sinθとおくと、x=0→θ=0、x=r→θ=π/2。dx=r*cosθdθなので、dx/dθ=r*cosθ

つまり、V=2*K∫[0、π/2](√(r^2-r^2*sin^2θ)^5*r*cosθdθ 整理して

=2*K*r^6∫[0、π/2](cosθ)^6 dθ

=2*K*r^6∫[0、π/2](cos^2θ)^3 dθ

=2*K*r^6∫[0、π/2](((1+cos(2θ))/2)^3dθ 2倍角の公式を適用

=2*K*r^6∫[0、π/2]1/8( 1+cos^3(2θ)+3cos^2(2θ)+3cos2θ) ) 展開

=2*K*r^6∫[0、π/2]1/8( 1+ 1/4(cos6θ+3cos2θ)+3/2(1-cos4θ)+2cos(2θ))  3倍角の公式を適用

=2*K*r^6∫[0、π/2]1/8( 1+ 1/4cos6θ+1/12cos2θ+3/2-3/2*cos4θ+2*cos(2θ))

=2*K*r^6*1/8( θ+ 1/24sin6θ+3/8sin2θ+3/2θ-3/8*sin4θ+sin(2θ))[0、π/2]

=2*K*r^6*1/8( π/2*(1+3/2))

=K*r^6*5/16*π

=8/15*π^2* r^6 * 5/16*π

=1/6*π^3*r^6


7次元。K(6)=1/6π^3

V=2*K∫[0、r](√(r^2-x^2))^6dx

=2*K∫[0、r](r^2-x^2)^3dx

=2*K∫[0、r](r^6-3r^4*x^2+3r^2*x^4-x^6)dx

=2*K(r^6*x-r^4*x^3+3/5*r^2*x^5-1/7*x^7)[0、r]

=2*K(r^7-r^7+3/5*r^7-1/7*r^7)

=K*r^7*(32/35)

=1/6*π^3*r^7*(32/35)

=16/105*π^3*r^7


積分はこの辺にして各次元の係数Knの関係を調べて見ます。

n=1,2,3,...7 に対して、Knは 2、π、4/3π、1/2π^2、8/15π^2 、1/6π^3、16/105π^3

という結果になりました。

それぞれの係数の比率を書き出してみると、

K1=2

K2=2 * 1/2π

K3=2 * 1/2π * 4/3

K4=2 * 1/2π * 4/3 * 3/8π

K5=2 * 1/2π * 4/3 * 3/8π * 16/15

K6=2 * 1/2π * 4/3 * 3/8π * 16/15 * 5/16π

K7=2 * 1/2π * 4/3 * 3/8π * 16/15 * 5/16π * 32/35

となっています。

最後の

K7= 2 * 1/2π * 4/3 * 3/8π * 16/15 * 5/16π * 32/35 をもう少し分解すると。

2→    2*  1/1

1/2π→  π*  1/2 

4/3→   2*  2/(1*3)

3/8π→  π*  (1*3)/(2*4)  

16/15→  2*  (2*4)/(1*3*5)  

5/16π→ π* (1*3*5)/(2*4*6)  

32/35→  2* (2*4*6)/(1*3*5*7)


ここまでくると規則性がはっきり見えてきました。

奇数次元へ1次元上がるときに

「nまでの偶数を全て掛けた数/nまでの奇数を全て掛けた数」*2 倍。

偶数数次元へ1次元上がるときに

「nまでの奇数を全て掛けた数/nまでの偶数を全て掛けた数」*π 倍。

となっています。

分子と分母で約分できる要素があるので整理すると、Knは、


分子:

 2を(n+1)/2回掛ける、πはn/2回掛ける

分母:

 nが奇数のときは「nまでの奇数を全て掛けた数」。

 nが偶数のときは「nまでの偶数を全て掛けた数」。

となるので式にまとめると

奇数のとき、Vn=2(2π)^((n-1)/2)/n!!

偶数のとき、Vn=(2π)^(n/2)/n!!

といえます。(n!!は二重階乗)


K6について検算。n=6なので、2は3回、πは3回、分母は2*4*6 → 2^3*π^3*1/(2*4*6)=1/6*π^3

K7について検算。n=7なので、2は4回、πは3回、分母は1*3*5*7 → 2^4*π^3*1/(1*3*5*7)=16/105*π^3

あっているようです。

球面の層Sを球体中心から積んだ結果(積分)がVであることから、SはVの微分となります。

べき乗の微分は簡単なので、省略。

というかここまで書いてちょっと疲れましたです。

id:yamadakouzi

ありがとうございます。大変に正確な積分からの解答、お疲れ様でした。

Vの一般式まで示して頂いて大変役立ちます。ところで表面積Sの値が見当たりません。

Sの一般式はSn=Vn*n/rで良いでしょうか?

折角ここまで出してもらったのですから、「球面の層Sを球体中心から積んだ結果(積分)がVであることから、SはVの微分となります。

べき乗の微分は簡単なので、省略。」でなく、値だけでも示して欲しかったです。

2008/05/30 00:59:36
  • id:yamadakouzi
    yamadakouzi 2008/05/30 01:06:16
    dungenon-masterさん、ありがとうございました。URLに表面積まで明記がありました。見落としでした。
    返信では失礼しました。
  • id:dungeon-master
    >奇数のとき、Vn=2(2π)^((n-1)/2)/n!!
    >偶数のとき、Vn=(2π)^(n/2)/n!!
    Vの式にしては、r^nがありませんでした。
    ここは係数Kのことなので、
    奇数のとき、Kn=2(2π)^((n-1)/2)/n!!
    偶数のとき、Kn=(2π)^(n/2)/n!!
    が正しいです。


    >Vの一般式まで示して頂いて大変役立ちます。ところで表面積Sの値が見当たりません。
    >Sの一般式はSn=Vn*n/rで良いでしょうか?
    省略で済ましたのは良くありませんでした。申し訳ありません。
    Vn=Kn*r^nの微分は Kn*n*r^(n-1) となるので、
    Sn=Kn*n*r^(n-1)
    =Kn*n*(r^n)*r(-1)
    =Kn*(r^n)*n/r
    =Vn*n/r が成り立ちます。


  • id:yamadakouzi
    yamadakouzi 2008/06/03 01:19:33
    dungeon-masterさん、わざわざありがとうございました。
    私は、0次元の1点が2次元の円周2πr、1次元の線分2rが3次元の球面積4πrとなる事から(超)表面積の計算は2次元毎に2πr倍になる事も予想されました。また、三角形の面積=底辺*高さ/2,錐体体積=底面積*高さから重心高さが全高さの1/n(nは次元数)hはrに置き換え、底面積は表面積(超表面積)置き換えれば理解が容易だと思っていました。これならば、中学生でも導き出せる考えでは無いかと思うのですが。
    「高次元」と聞いただけで途端にイメージがわかなくなるものでしょうか、単に次元が増えるだけなのに??
    添付してくださったガウス積分は素人にも理解しやすい考え方ですね。


  • id:dungeon-master
    >「高次元」と聞いただけで途端にイメージがわかなくなるものでしょうか、単に次元が増えるだけなのに??
    0次元から中学生レベルでは難解だと思いますよ。
    0次元の点のV、1次元以下のSについてどう考えるか。
    超球の定義 X1^2+X2^2+…Xn^2≦r^2 の左辺は直交する軸の数=次元数だけ項が並びます。
    0次元ということは次元が無いので左辺が書けませんし、r(距離)に意味がなくなります。

    で、問題はここ、
    >0次元の1点が2次元の円周2πr、1次元の線分2rが3次元の球面積4πrとなる事から
    この考え方でSn=2πr*V(n-2) の関係を類推するには、V0=1→S2=2πr、V1=2r→S3=4πr^2 、
    つまりV0=1と置いて考える必要があるのですが、0次元の点というイメージから考えると
    大きさが無いのだから0、となってしまいがちで、Sn=2πr*V(n-2)が成り立ちません。
    また、1次元のSも同様に2と置くことを考えさせないといけません。
    直線の面積は0だからS1=0 などとされると「 S1=0、S2=2πr、S3=4πr^2 だから…
    …えーと、係数は2πずつ増えているし、rの乗数は次元数-1 で、S4=6πr^3だぜ!」
    となってしまいます。(類推としてはこっちの方が自然かも。)


    ちなみに、私の回答では0次元は飛ばしV1も積分ではなく数直線上の幅として与えましたが、
    これは、V0=1との考え方が納得しにくいためです。
    実際のところ、1つ上の次元のVを定積分で求めていくことを考えれば、
    V(n+1)=2∫[0,r]Vn(x) dx …ただしV(n)のrを√(r^2-x^2)と置く… ですが、
    V0にはxがありませんので、V1=2r=2∫[0,r]Adx より A=1となります。


    >中学生でも導き出せる考えでは無いかと思うのですが。
    式の形を類推して法則を導くのは中学生で十分できることだと思います。
    しかし、V0、S1が使いにくいため3次元までの式では難しいのではないでしょうか。
    私の回答にあるVについてのKnを分解するくだりでみると、1~3次元の公式から得られるのは
    K1=2
    K2=2 * 1/2π
    K3=2 * 1/2π * 4/3
    2→    2*  1/1
    1/2π→  π*  1/2 
    4/3→   2*  2/(1*3)
    ここまでで、たぶん 1/次元数 については容易に感付くでしょう。
    でも、4次元でπが重なること(2 π 2 πの繰り返し)の確信は難しいかと。
    というわけで、4次元のS4=2π^2r^3 V4=1/2π^2r^4 も示してヒントを増やしてあげたいなと。
    (2やπの乗数が2次元毎に増えることの類推や、V1*2πr=S3、V2*2πr=S4の関係がはっきりします)
  • id:yamadakouzi
    yamadakouzi 2008/06/05 22:55:34
    0次元のVは1です(点です)当然rの要素はありません。rの次数の変化を知るのもこの問題を解く大事な手段です。指数法則でa^n/a^n=a^(n-n)=a^0=1となる事は中学生でも理解できると思いますが。また円をの断面は線(中心を通る断面は直径、長さL=2rになることも分ります)、円周の断面も2点になる事も想像が難しいと思えません。そう言う論理を積みあげれば、そう難しい問題だと思いませんでした。『「高次元」と聞いただけで途端にイメージがわかなくなるものでしょうか、単に次元が増えるだけなのに??』とは少し考えを延長それば想像できるのに、「逃げ」を打つ人が多いなぁと言う感想です。
    まぁ、普段の思考の中に無い事を突然考える事はかなり難しいとは言えますが、中学生ぐらいならば思考の延長で考えられると思いました。
    「点は大きさが無く位置と存在のみがある」と言っても目に見えないわけではない。
    「線は長さのみあり、幅は無い」と言っても見る事はできます。どうすれば真の「点」や「線」を作る事ができるか
    それは分るでしょ。・・・白い紙に太い黒マジックで線(この場合幅があります)を引き、黒と白の境が「線」です(紙の荒さ、滲みや浸み込みはここでは問題にしないと言う事で)、次に赤のマジックで交差する線(この場合も幅が有ります)を引き、先ほどの白黒と今度の赤白の交点が「点」
    です。線は幅がないし、点は大きさがありませんが、目に見えます。




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