また、義務はなくともすべきでしょうか?
診察の過程で、その疾病(怪我が殆どと思います)が労災であることが明らかになった場合、医師は労災申請するよう患者に伝える義務は間接的にはあるようです。
というのも、労災であることを知りながら健康保険で治療すると、不正請求になるからです。この場合、医師は請求金額にペナルティを上乗せされた分を負担しなくてはいけません。
場合によっては保険医登録・保険医療機関の取り消しになりかねません。さらには刑法の詐欺罪に問われる危険もあります。
一応、労災の適用となる事例には、全例で「労災になりますから、職場の方に話して書類を持ってきて下さい」とお話ししていますし、
今のところ健康保険でどうにかしてほしいと言われたことは運良くありません。しかし今後高い確率でそういう事例に遭遇するでしょう。
どうしたら、患者のためになり、かつ医師の法的リスク回避となる最も適切な方法を教えて下さい。
誰が見ても、明らかに労災と思われるものは、通報ではなく労災として対応するのが良いと思います。
また、労災であるかどうかは会社と健康保険組合と労働基準局で決めるべきだと思いますので、そちらと話し合って欲しいというのが筋だと思います。
>例えば労災と判断された症例に対して、「労災になりますので、健康保険は使えません。今日のところは自費でお支払いいただきます。」と伝えなければならないと言うことです。
このような状態は、労災と判断するかどうかわからないところで、医師が明らかに労災と判断したことにより患者との信頼関係の問題が起こり、起こるものだと思っていました。
労災と判断された症例で、このようなことがあるとは知りませんでした。
はっきり言って、これは、モンスターペイシャントですね。
このようなことにより、『デマ・風評問題』問題がおこるのは、最近ただでさえ厳しい医療が成り立たなくなってしまいますね。
モンスターペイシャントに対しては、やはり法的な処置を取るしかないかなと考えます。
>「これは仕事中のものではありません!」という『患者自身による労災隠し』問題
これに関しては、患者の言うことを信じなければ医療行為は成り立たないので、患者自体が労災ではないと言い張るものを労災とする必要はないと考えます。これを疑えば、痛みを訴えていることも疑わなければなりません。
これは、労災であることを知りながら健康保険で治療したことにはならないのではないでしょうか。
考え方が甘いでしょうか。
身近に医療関係者がいるので、これは本当に心配な問題です。
最近は、偶発的な医療事故、例えば心臓カテーテル中の事故でも簡単に訴えられて、警察が入って犯罪にされてしまったりすると聞きますし、肝生検などは行うのも怖い状態なのではないかと思います。
これまで医療行為に関する隠蔽が無かったとは思いませんが、現在の司法の介入は医療の現場を知らない方たちの介入になっていると思います。
これから、いろいろと患者と医師、そして司法の調整がなされていくものだと思います。
きちんとした回答が出来なくてすみません。
と。言われても、
実際労働保険に加入していない会社もありますよね
ですから、伝えるだけ伝えて
そのあとは、本人の判断ではないでしょうか
今、そういったトラブルに直面していますが
まず病院は患者が保険適応で、といえば拒否できませんよね
それに対し、仕事中だったから労災でといったところで
保険加入していない会社だった場合どうしようもないので
そのまま健康保険での治療を続けるしか方法がありません
ですから、患者さんにこういわれた、とメモしておくくらいしか出来ないのではないでしょうか
実際、労災隠しで、余程じゃない限り問題にならないのではないでしょうか・・・。
労災の事実を知りながら、健康保険を使用することは違法であることは質問文の通りです。そして患者さんは最終的に3割負担しないといけません。
患者さんから「健康保険で」といわれても、違法性は阻却されません。
つまり、間接的義務として、「健康保険は使えませんので、まずは自費でお願いします」と話さざるを得ません。
事業者が労災保険に加入していないこと自体が問題なのですが、そのために患者さんと医師がリスクを負わなくてならないのは、おかしい話です。
労災隠しはよほどじゃない限り問題にならないのではというご指摘ですが、本来患者さんが払う必要のない自己負担を払い、健康保険組合が払う必要のない医療費を払うことは、大問題です。
回答ありがとうございます。
質問文の書き方が悪かったのか、或いはこんな質問が悪いのかのしれませんが、ご指摘のことは医師の法的リスクを回避することを第一の目的とすると、適切な方法であると考えられるのですが、実は他の問題が持ち上がります。
というのも、例えば労災と判断された症例に対して、「労災になりますので、健康保険は使えません。今日のところは自費でお支払いいただきます。」と伝えなければならないと言うことです。
そうすると何が起こる可能性があるかというと、一つは「手持ちが今ない」という話から始まる『医療費未払い』問題、「何で健康保険が使えないんだ!どうしてくれるんだ!」という『クレーマー化・モンスターペイシャント化』問題、「これは仕事中のものではありません!」という『患者自身による労災隠し』問題、「あそこの病院・診療所は患者の言うことを聞いてくれないからダメ」という『デマ・風評問題』問題などなど、きりがありません。
これらは、本来事業所がしっかり労災対応していれば起こるはずのない問題で、患者自身も被害者と言えます。『患者自身による労災隠し』『クレーマー化』問題は、患者さんが本来受けられるサービスを受けられなくなる事態になります。また、『医療費未払い』『デマ・風評』は開業医にとっては勿論のこと、大学病院・基幹病院にとっても死活問題になります。
以上を総括すると、素直にご指摘の対応をするのがより良い方法なのかわからなくなるのです。
医師に労災適用か否かの決定権が無いにもかかわらず、労災であった例を健康保険で請求することにペナルティがあるという現状も医師にとっては不公平に見えます。
はてさて、どうすれば最も理想的な状態になるのでしょうか?法律改正しか無いのでしょうか?