ダーウィン以降に大きく変わったこととしては、真っ先に木村資生の分子レベルでの進化の大部分が中立的であることが挙げられるでしょう。またダーウィンは獲得形質の遺伝を最終的に全否定しましたが、最近の(特に21世紀になってからのエピジェネティック理論の方向性を見ると、一部にある種の獲得形質の遺伝がありうる可能性が出てきました。ただ、それ以外の部分では知性の進化も含めてダーウィンの理論の驚くほど多くの部分が正しいと正統派の進化学者らは考えていると言っていいでしょう。
正統派の進化学者にも派閥があり、一方をリチャード・ドーキンスが代表し、もう一方を故スティーブン・J・グールドが代表します。前者はダーウィン理論を全肯定した上で、進化のスピードはほぼ一定と考え、スティーブン・J・グールドは断続平衡説を唱えました。その対立については、現在のデータで判断すると、ドーキンスに分がありそうです。
簡潔に述べます.
ダーウィンのころはまだ遺伝子の実体が何かわかっていませんでした.ダーウィンは観察から種の多様性と統一感を説明する理論として自然選択を掲げました.大筋今も変わっていません.
現在生物学では遺伝子の実体がDNAでありそれが発現(書かれている情報から蛋白質が作り体のあらゆる機能を調節すること)することが知られ,体内で起こる変化の化学的な仕組みが急速に解明されています.生物の単位細胞内でどんな反応情報伝達が起こっているか,生殖の際にどのように見事な受精を成功させられるのか,代謝はどのようにおこなわれ物質の流れはどのよううになるのかなどです.またより大規模な生態系を扱う学問も盛んです.
科学のあり方も変化しました.論文に綿密な実験に基づくデータを掲載しその理論が承認されるというのが現在の大雑把な科学界です.ダーウィンの時代とは違います.
現在,進化論は生物学の中心概念です.生物の主な機能は細胞分裂・生殖・恒常性維持・生態系形成の四点といえますが,基本的に全てDNAと進化論に基づき説明されます.なぜならば生物機能は主にDNAに記された情報が生殖を繰り返すごとにまれに情報のコピーミスがおこり先祖にはなかった新たな有益な性質として獲得されてきました(もちろん有益なコピーミスより致命的なコピーミスの方が多いです).そして最初の生物は地球上の有機物などから偶然生まれたと言われます.
一文で言えば,ダーウィンの進化論では物質的な裏づけはなかったが,DNAが発見され生体内の化学的情報が増えたために,また学者の数が増えコンピュータや他の学問の発達のために,現代進化論は物質の性質と量・生態系の示す証拠に即した精細な進化のあり方が描けます.
ありがとうございます。
大筋は変わっていないが、DNAの発見等により裏付けが増えた、ということですね。
細部でもかまいませんが、理論的な部分において修正された箇所などはないでしょうか?
http://www.geocities.jp/enten_eller1120/post2/modernbio.html
突然変異によって生まれた固体の遺伝子が残っていく可能性が(確率論的に)小さすぎるという批判があります。
群れのレベルで突然変異が起これが、その遺伝子は生き残りやすいだろう
と、突然変異を誘発する、「ウィルス進化論」
「分子生物学」
ダーウィンの進化論で最も強い部分は、「適者生存」であり、
これ以外の部分は後の研究ではほとんど指示されなくても、
これは、ほとんどの理論の根底にあります。
3番hornistyfさんの指摘された中立進化説は、適者生存だけじゃないことを示しているようですね。
木村資生先生によって提唱された中立進化説が、ダーウィンの自然選択説と並行するものとして受け入れられています。
分子レベルでの遺伝子の突然変異は、そのほとんどが自然選択に対し有利でも不利でもない中立なもので、それが集団中に広まるのは偶然によって決まる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E7%AB%8B%E9%80%B2%E5%8C%9...
中立進化説は分子時計の理論的根拠なのですね。
進化の中立説とかはダーウィンのころのナイーブな自然淘汰と違う点のひとつではありませんか:
http://www.nipponnosekaiichi.com/creature_medicine/kimura-motoo/...
当時、分子レベルでの遺伝子の進化はダーウィン進化論で言われる自然淘汰によって起こると信じられていた。つまり突然変異のうち、環境により適した変異のみが存続し、そうでない変異は生き残れずに淘汰されていくという考え方だった。しかし木村はタンパク質のアミノ酸配列の変異を調べていくうちに、自然淘汰だけでは説明が付けられないと考えるようになり、1968年に「分子進化の中立説」を発表。これは遺伝子の進化が自然淘汰によるものだけではなく、生存上は有利でも不利でもない中立的な突然変異が偶然に広がり、固定されることによって起こるものもあるという説だった。
中立説は地味ですが重要な進化論の発展だったようですね。
ダーウィン以降に大きく変わったこととしては、真っ先に木村資生の分子レベルでの進化の大部分が中立的であることが挙げられるでしょう。またダーウィンは獲得形質の遺伝を最終的に全否定しましたが、最近の(特に21世紀になってからのエピジェネティック理論の方向性を見ると、一部にある種の獲得形質の遺伝がありうる可能性が出てきました。ただ、それ以外の部分では知性の進化も含めてダーウィンの理論の驚くほど多くの部分が正しいと正統派の進化学者らは考えていると言っていいでしょう。
正統派の進化学者にも派閥があり、一方をリチャード・ドーキンスが代表し、もう一方を故スティーブン・J・グールドが代表します。前者はダーウィン理論を全肯定した上で、進化のスピードはほぼ一定と考え、スティーブン・J・グールドは断続平衡説を唱えました。その対立については、現在のデータで判断すると、ドーキンスに分がありそうです。
ダーウィン以降の進化論の発展史がだんだん見えてきました。
エピジェネティクス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%82%B8%E3%82%A...
断続平衡説
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%AD%E7%B6%9A%E5%B9%B3%E8%A1%A...
ダーウィン以降の進化論の発展史がだんだん見えてきました。
エピジェネティクス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%82%B8%E3%82%A...
断続平衡説
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%AD%E7%B6%9A%E5%B9%B3%E8%A1%A...