地下から上昇してくる熱水と周辺の岩盤が反応し,両者がその成分を変化させることを熱水変質と呼ぶ.
相変わらず「俺語説明」で恐縮ですが、ざっと以下の通りと理解しています。
「変質作用」とはマグマなどに接触して起きる「変成作用」と比べ比較的低い温度でおきる岩石の化学的変化を指しているようです。
(堆積岩が比較的低温でじっくりと変化していく続成作用と比べ、開放系であるところが違うようです。続成作用も閉鎖系というわけでもないので定義があいまいですが…。)
ここでいう「化学的変化」とは岩石中のミネラルが液相中の他の元素に置き換わる(交代作用)ことにより、火成岩などの硬い岩石が粘土鉱物のようなぐだぐだな鉱物に変わってしまうような変化です。
このような変質作用を起こす元となったのが熱水(地下深くの数百度の水ですが)であれば「熱水変質」、硫黄山や大涌谷で見られるような熱い噴気であれば「噴気変質」となります。
http://www.gsj.jp/Pub/Bull/vol_45/45-05_02.pdf
の地質調査月報の報告では、アプライトが熱水変質を受けて鉄やマグネシウムなどを含む有色鉱物が抜けて長石がちな鉱物に変化していった様子が報告されています。(5.考察の部分にまとめられています)
http://wwwsoc.nii.ac.jp/cssj2/seminar1/section16/text.html
熱水と接触して岩石が変成する際に金属類を溶かしだします。この金属が濃く溶けた熱水が海底から噴出し、海水で急激に冷やされると、やがて遠い未来に熱水鉱床なんかになったりします。また、逆にぐだぐだになったほうの岩石は粘土として焼き物の材料になったりします。
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