【続:ウサギと亀】
亀との競争に負けてしまったウサギは、自分が嫌いになりました。亀に負けたことで、自分は亀以下だと思い知りましたが、今でも亀を見下す気持ちが変わらなかったからです。ウサギは、それから毎日のように競争を思い出しては亀を見下し、その下にいる自分を見下し続けています。
努力して勝てばいい事は分かっていましたが、それでもウサギは、ほんの少しの努力が、どうしてもできません。もう、草原に寝転んで昼寝をしても、おいしい若葉をかじっても、ちっとも楽しくありませんでした。
亀を見下すのをやめればいい。これでは、人を見下す罰が当たっているようなもの。人それぞれ、得意分野と苦手な分野があるので、優劣を比べることは出来ないはず。
うさぎは、いずれ、亀を受け入れて、愛することが出来るようになりました。
学習能力が動物にはあると信じています
そうですね。やはり【亀を見下す】という行為は、ウサギが絶対に乗り越えなければならない壁なんでしょうね。
亀に対してこのような態度をとっているウサギは、おそらく、他の動物たちにも大なり小なり同じ感情を持っているのでしょう。
よしんば亀に競争で勝ち、この状態を抜け出したとしても、何か他の物事で別の動物に負けたり、悔やんだりすることのでしょう。
他者を分け隔てなく認めるという行為が、自分を救う鍵なのかもしれませんね。
そういう日々を重ね、考え方が変わる日が訪れる。
うさぎの様な能力は持っていないけれど、地道な努力の出来る「亀」という存在を認めることが出来る日が来る。
優秀な能力を持っているけれど、努力が苦手な「うさぎ」という自分も認められる様になる。
それぞれに、長所短所があるから勝負はおもしろい。
相手を認められる様になるということで、自然と自分のことも認められる様になった… 根本的な考えが変わった というのはどうでしょうか??