竹というのは水分や様々な揮発性物質を含む素材ですから、生のまま使おうとすると、それらの蒸発などによって大きく「あばれ」が出ます。割れたり、形に狂いが出たりといったことになりやすいのが竹なんですね。
そこで、竹はただ自然乾燥させるだけでなく、油抜きなどと呼ばれる加工を経て用いられることが多いんです。油抜きにはいくつかの方法がありますが、良質の素材を得ようとすると、手作業で竹を焙り、滲み出た油分を拭き取っていくという手間のかかる作業が必要でした。
古い藁葺きの家屋から得られる煤竹が珍重されるのも、長い年月をかけて囲炉裏などの煙で燻されてきたことで、じっくりしっかり油が抜けて堅牢な素材に変化しているからですね。
こうした竹材の新しい加工法として、乾留という方法が使われ始めました。乾留とは簡単に言ってしまえば空気を遮断しながら熱するやり方のことで、竹材を専用の窯でじっくり加熱処理し、そののち表面に磨きをかけて作られます。
こうして作られた「乾留竹」は、建材として安定し、生竹のように変色せず、腐りにくく、さらに竹が持つ成分が防虫防カビ効果を発揮するなど、うまく使えば優れた建材として活用していける可能性を持っています。
2005年、山形県酒田市の建設業者が集まって、地元の竹で地域興しを図ろうと、「鳥海竹炭有限責任事業組合」というのを設立しました。同市には竹林が広く分布しているのですが、放置されている所が多く、荒れていたんですね。そこで同組合が竹林整備を請け負い、その見返りとして伐採した竹を譲り受けるという事業をスタートさせたわけです。現在、そうして得られた竹を原料に、乾留竹や竹炭が生産されています。乾留竹用の窯は30立方メートルの容積で、1日で50本の乾留竹が生産できるとのことでした。
前述の「油抜き」を量産化する技法としては、強いアルカリ水溶液で煮る、という方法もあります。実際、従来銘竹などとして販売されていた物の多くは、苛性ソーダなどで処理された竹でした。その点この乾留法は化学物質を一切使わない方法ですから、より環境負荷の少ない生産方法であると言えると思います。また乾燥度は乾留法が遥かに勝りますから、建材としての安定性もこちらの方が優れていると思われます。
最近は竹を集成加工したフロア材などによって、洋風建築の中に竹を取り入れていこうとする試みが進んでいます。がもう一つの行き方として、新しい時代のライフスタイルとして「和の暮らし」を提案し、一家に一部屋、竹の風合いを活かした和室を作ってみませんか、とやっていけるといいなあと思うんですよね。また飲食店やブティックなどの内装材としても、竹はお洒落だと思うんです。
竹の需要が増えて竹林整備が進めば、そこでタケノコを栽培したり、さらにはタケノコ掘り体験などの観光資源としても活用できるようになります。
同様な取り組みは静岡県でも行われているようで、探すと他にもあるかもしれません。
http://www.n-pocket.jp/nishiku/data/take-kougei
また「乾留竹」で検索すると、様々なインテリア用品なども見つかります。竹製のパーティションはもちろん、枝葉付きの竹を丸ごと乾留した竹のドライフラワーと言えるような物や、節が詰まっていい感じに曲がった根っこのあたりを使った置物、花器、小物入れ、そのほか色々あるようです。
竹のある和の暮らしで地方も活性化されていく。暮らしもふるさとも素敵になっていく。そんな乾留竹に、私は注目しています。皆さんもぜひ暮らしの中に、色々な竹の活用法を考えてみてください。
竹というのは水分や様々な揮発性物質を含む素材ですから、生のまま使おうとすると、それらの蒸発などによって大きく「あばれ」が出ます。割れたり、形に狂いが出たりといったことになりやすいのが竹なんですね。
そこで、竹はただ自然乾燥させるだけでなく、油抜きなどと呼ばれる加工を経て用いられることが多いんです。油抜きにはいくつかの方法がありますが、良質の素材を得ようとすると、手作業で竹を焙り、滲み出た油分を拭き取っていくという手間のかかる作業が必要でした。
古い藁葺きの家屋から得られる煤竹が珍重されるのも、長い年月をかけて囲炉裏などの煙で燻されてきたことで、じっくりしっかり油が抜けて堅牢な素材に変化しているからですね。
こうした竹材の新しい加工法として、乾留という方法が使われ始めました。乾留とは簡単に言ってしまえば空気を遮断しながら熱するやり方のことで、竹材を専用の窯でじっくり加熱処理し、そののち表面に磨きをかけて作られます。
こうして作られた「乾留竹」は、建材として安定し、生竹のように変色せず、腐りにくく、さらに竹が持つ成分が防虫防カビ効果を発揮するなど、うまく使えば優れた建材として活用していける可能性を持っています。
2005年、山形県酒田市の建設業者が集まって、地元の竹で地域興しを図ろうと、「鳥海竹炭有限責任事業組合」というのを設立しました。同市には竹林が広く分布しているのですが、放置されている所が多く、荒れていたんですね。そこで同組合が竹林整備を請け負い、その見返りとして伐採した竹を譲り受けるという事業をスタートさせたわけです。現在、そうして得られた竹を原料に、乾留竹や竹炭が生産されています。乾留竹用の窯は30立方メートルの容積で、1日で50本の乾留竹が生産できるとのことでした。
前述の「油抜き」を量産化する技法としては、強いアルカリ水溶液で煮る、という方法もあります。実際、従来銘竹などとして販売されていた物の多くは、苛性ソーダなどで処理された竹でした。その点この乾留法は化学物質を一切使わない方法ですから、より環境負荷の少ない生産方法であると言えると思います。また乾燥度は乾留法が遥かに勝りますから、建材としての安定性もこちらの方が優れていると思われます。
最近は竹を集成加工したフロア材などによって、洋風建築の中に竹を取り入れていこうとする試みが進んでいます。がもう一つの行き方として、新しい時代のライフスタイルとして「和の暮らし」を提案し、一家に一部屋、竹の風合いを活かした和室を作ってみませんか、とやっていけるといいなあと思うんですよね。また飲食店やブティックなどの内装材としても、竹はお洒落だと思うんです。
竹の需要が増えて竹林整備が進めば、そこでタケノコを栽培したり、さらにはタケノコ掘り体験などの観光資源としても活用できるようになります。
同様な取り組みは静岡県でも行われているようで、探すと他にもあるかもしれません。
http://www.n-pocket.jp/nishiku/data/take-kougei
また「乾留竹」で検索すると、様々なインテリア用品なども見つかります。竹製のパーティションはもちろん、枝葉付きの竹を丸ごと乾留した竹のドライフラワーと言えるような物や、節が詰まっていい感じに曲がった根っこのあたりを使った置物、花器、小物入れ、そのほか色々あるようです。
竹のある和の暮らしで地方も活性化されていく。暮らしもふるさとも素敵になっていく。そんな乾留竹に、私は注目しています。皆さんもぜひ暮らしの中に、色々な竹の活用法を考えてみてください。